「こんにちわッ、テディちゃでス!
はやくもォ~らいねんのォはなしィ!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!発表されたよ!)
こんにちは、ネーさです。
現地時間25日、フランスでツール・ド・フランス2019の
コースプレゼンテーションが開催されました。
ふむふむ……ベルギーを開幕地として、
石畳(パヴェ)コースは初日のみ、
中央山塊とアルプスでの登坂コース多し?
これは難しいレースになりそうだわ。
脱落しちゃう選手さんも少なくなさそう……と
ちょっぴり心配&大いに期待しつつ、
さあ、ここからは読書タイムです。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫
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―― 長く高い壁 ――
著者は浅田次郎(あさだ・じろう)さん、2018年2月に発行されました。
『The Great Wall』と英語題名が付されています。
「ふァ~…さみしィ~ことろォ、なのでス~…」
「ぐるがるるぐる?」(←訳:人がいないねえ?)
乾ききった一面の土漠。
とぼしい草を食む羊たちの群れ。
目線を上げれば、岩肌と、険しい山道。
気の滅入るような風景ですが、
やがて、険しい道を登り、
唐松の森を抜けた先には。
「わおぅ! すごいィ~!」
「がるる!」(←訳:長城だ!)
小さな蒙古馬の背から、
作家の小柳逸馬(こやなぎ・いつま)さんは
感嘆の声をあげました。
視界がひらけ、
山脈の稜線に連なる長い城壁――
万里の長城がはっきりと眺望できます。
「でもォ……しずかァすぎまスよゥ?」
「ぐるっるがるるぐるぅ?」(←訳:長城って観光地でしょ?)
ええ、現在の万里の長城は、観光地化され、
内外の観光客さんで大賑わいの場所でしょうけれど。
小柳さんが長城の威容に感心したのは、
1938年、秋。
のんびり観光なんて、とてもムリです。
「むむゥ!つまりィ、じだいィはァ~…」
「がるる?」(←訳:戦時中?)
小柳さんが日本を離れ、
大陸へ渡った理由もそこにありました。
従軍作家として、日本の新聞に
戦争の様子を寄稿することが、
小柳さんの目下のお仕事……のはず、でしたのに。
あてがわれた北京の宿で
本格的に執筆にかかろうとした途端、
小柳さんに《命令》が下されます。
行く先、不明。
目的、不明。
何もかも不明だらけの、
逆らうなど許されない《命令》が。
「ふきつなァよかんッ、ひしひしィ!」
「ぐるがるるるるるる!」(←訳:でも逃げられないし!)
はたして、
連れてこられたここ――
万里につらなる長く高い壁で
小柳さんを待っていた難事とは?
「うゥ~むッ、これよりィさきはァ~」
「がるるるぐるぅるるる~」(←訳:ネタバレしちゃうから~)
「すとッぷゥ!」
作家の小柳逸馬さん、という名に
『林不忘』『谷譲次』そして『牧逸馬』と
三つのペンネームを使い分けた作家、
長谷川海太郎(はせがわ・かいたろう)さんを
思い浮かべる活字マニアさんもおられるかもしれません。
《丹下左膳》、《新岩窟王》、
探偵小説や実録ものなどで人気を博した売れっ子作家さんの存在が
従軍作家・小柳さんに投影されているのでしょうか。
それとも、
小柳さんのキャラクターは
著者・浅田さん御自身のもの……?
と、いくらでも“深読み”できる
異色のミステリ作品、
全活字マニアさんにおすすめです。
ぜひぜひ、一読を~!
はやくもォ~らいねんのォはなしィ!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!発表されたよ!)
こんにちは、ネーさです。
現地時間25日、フランスでツール・ド・フランス2019の
コースプレゼンテーションが開催されました。
ふむふむ……ベルギーを開幕地として、
石畳(パヴェ)コースは初日のみ、
中央山塊とアルプスでの登坂コース多し?
これは難しいレースになりそうだわ。
脱落しちゃう選手さんも少なくなさそう……と
ちょっぴり心配&大いに期待しつつ、
さあ、ここからは読書タイムです。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫
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―― 長く高い壁 ――
著者は浅田次郎(あさだ・じろう)さん、2018年2月に発行されました。
『The Great Wall』と英語題名が付されています。
「ふァ~…さみしィ~ことろォ、なのでス~…」
「ぐるがるるぐる?」(←訳:人がいないねえ?)
乾ききった一面の土漠。
とぼしい草を食む羊たちの群れ。
目線を上げれば、岩肌と、険しい山道。
気の滅入るような風景ですが、
やがて、険しい道を登り、
唐松の森を抜けた先には。
「わおぅ! すごいィ~!」
「がるる!」(←訳:長城だ!)
小さな蒙古馬の背から、
作家の小柳逸馬(こやなぎ・いつま)さんは
感嘆の声をあげました。
視界がひらけ、
山脈の稜線に連なる長い城壁――
万里の長城がはっきりと眺望できます。
「でもォ……しずかァすぎまスよゥ?」
「ぐるっるがるるぐるぅ?」(←訳:長城って観光地でしょ?)
ええ、現在の万里の長城は、観光地化され、
内外の観光客さんで大賑わいの場所でしょうけれど。
小柳さんが長城の威容に感心したのは、
1938年、秋。
のんびり観光なんて、とてもムリです。
「むむゥ!つまりィ、じだいィはァ~…」
「がるる?」(←訳:戦時中?)
小柳さんが日本を離れ、
大陸へ渡った理由もそこにありました。
従軍作家として、日本の新聞に
戦争の様子を寄稿することが、
小柳さんの目下のお仕事……のはず、でしたのに。
あてがわれた北京の宿で
本格的に執筆にかかろうとした途端、
小柳さんに《命令》が下されます。
行く先、不明。
目的、不明。
何もかも不明だらけの、
逆らうなど許されない《命令》が。
「ふきつなァよかんッ、ひしひしィ!」
「ぐるがるるるるるる!」(←訳:でも逃げられないし!)
はたして、
連れてこられたここ――
万里につらなる長く高い壁で
小柳さんを待っていた難事とは?
「うゥ~むッ、これよりィさきはァ~」
「がるるるぐるぅるるる~」(←訳:ネタバレしちゃうから~)
「すとッぷゥ!」
作家の小柳逸馬さん、という名に
『林不忘』『谷譲次』そして『牧逸馬』と
三つのペンネームを使い分けた作家、
長谷川海太郎(はせがわ・かいたろう)さんを
思い浮かべる活字マニアさんもおられるかもしれません。
《丹下左膳》、《新岩窟王》、
探偵小説や実録ものなどで人気を博した売れっ子作家さんの存在が
従軍作家・小柳さんに投影されているのでしょうか。
それとも、
小柳さんのキャラクターは
著者・浅田さん御自身のもの……?
と、いくらでも“深読み”できる
異色のミステリ作品、
全活字マニアさんにおすすめです。
ぜひぜひ、一読を~!