テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 指輪の今昔 ~

2018-10-09 22:16:23 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わァ~おッ? えいがかァでスかッ?」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!期待と不安~!)

 こんにちは、ネーさです。
 人気漫画『キングダム』の実写映画化が発表されましたね。
 脚本はもとより、美術、衣装、音楽、そしてキャスト……
 ハードルは高そうだけれど、
 期待せずにはいられないこのニュースに合わせて、
 さあ、本日の読書タイムは《歴史》絡みの、
 こちらの御本を、どうぞ~♫ 

  



        ―― 図説 指輪の文化史 ――



 著者は浜本隆志(はまもと・たかし)さん、2018年8月に発行されました。
 人にとって最も身近な装飾品のひとつ《指輪》――
 その歴史は? 意味は?

「うゥ~んッ? あんまりィ~?」
「ぐるるるがるる!」(←訳:知らないのです!)

 先史時代の装身具は、
 皮(天然の皮や表皮)、革(なめした革)、蔓(つる)、貝、
 石、骨、牙などの天然物でした。
 これはアクセサリーというよりも
 身体の脆弱な部分を守る《護符》であった、と
 著者・浜本さんはいいます。

 その後、
 紀元前三千~前二千年のシュメール、
 古代エジプト文明の発展とともに、
 金銀などの貴金属や青銅、宝石が
 身体を“飾る”ようになり、
 《護符》の要素は薄れて、
 装飾品、権威や身分を表わすものへと
 変化してゆきます。

「みぶんッしょうめいィ?」
「がるっるぐるるるるる!」(←訳:指輪って目立つもんね!)

 結婚指輪の習俗は、
 古代ギリシャから地中海のエトルリア、
 それから古代ローマへと伝わり、
 西洋世界に根付いた……のかと思えば。

 実は、けっこう複雑なんです、
 指輪の着け方って。

「ふァ? ふくざつゥ??」
「ぐるるがるぐる?」(←訳:どこが複雑なの?)

 例えば、結婚指輪の着け方は。

 左手の薬指につけるのは、
 英国、フランス、米国、イタリアなど。

 右手薬指につけるのは、
 ドイツ、オーストリア、ロシアなど。

 ユダヤ教では、新婦のみ右人差し指。

 日本は、英国や米国に影響されて、左手薬指。

「はわわゥッ!」
「がるるるぐるる?」(←訳:そんなに違うの?)

 着け方以外にも大事なのは、目的。

 印象指輪、
 鍵付き指輪、
 毒入り?指輪、
 香料入り指輪、
 天球儀指輪、
 日時計がついていたり、
 カメラ内蔵のスパイ用指輪もあります。

「ちいさいけどォ!」
「ぐるがる!」(←訳:機能満載!)

 さらに、指輪は
 実用品として使うだけではなく、
 想像力をも強化させるみたいですね。

 私たち活字マニアにとって近しいのは、
 指輪をテーマにした物語でしょうか。

 楽劇《ニーベルングの指輪》と、
 J・R・R・トールキンさん著『指輪物語』!

 御本の後半部分では、
 “世界を支配する指輪”をめぐる物語の解説と、
 日本に於ける指輪文化についての考察も
 収録されています。

「ゆびわのォ、まりょくがッ!」
「がるるぐるるぅる!」(←訳:世界を変えちゃう!)

 ネックレスでもイヤリングでもピアスでもなく、
 手の中に、するり、と滑りこんでくる
 小さな黄金の輪。

 大きな幸運を、
 或いは破滅を、
 身を隠す能力を与え、
 《生命》の象徴ともなる指輪の今と昔を照らす
 ビジュアルな事典は、
 歴史好きさんにぜひのおすすめです。
 書店さんで、図書館で、探してみてくださいな~♪



 

 
コメント
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