テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 魅惑の怪ニャンコ ―

2018-10-18 22:02:44 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わふゥ~♪ わらッちゃッたでスゥ~♫♪」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!映画みたいだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ふっふっふっ、10月17日夜のアライグマ捕獲騒動は……
 まるっきり映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』だわ!
 喋るアライグマ・ロケットくんそのものよー!と
 ニュース映像に爆笑してしまいました♪
 捕まったアライグマくんに良い里親さんが見つかるよう祈りつつ、
 ついでに木曜恒例のTwitterを更新しつつ、

 ( こちら! で御覧くださいね~!)

 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらのアンソロジー作品を、どうぞ~!
 
  


       ―― 猫のまぼろし、猫のまどわし ――


 編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、2018年8月に発行されました。
 『――東西妖猫名作選』と副題が付されています。

「あやしのォ、ねこッ??」
「ぐるる……がるるぐる?」(←訳:それは……もしや怪談?)

 現在は空前のにゃんこブームではありますが、
 ええ、愛猫家の皆さまも認めてくださることでしょう、

  “ネコと怪談は相性が良い”

 という事実を。

「むゥ~んッ? そういわれるとォ~…」
「がるるる?」(←訳:そうかも?)

 ネコが出てくる物語で、でも、怖くて。

 そんな御題をいただいちゃったら、
 平成最強のアンソロジスト・東さんも張り切ります。
 古典から、近代&現代の文豪さんの名作から、
 ニャンコなストーリー21篇を厳選!

 その中でも、
 えっ!と驚く珍品なのが――

 A・B・ミットフォードさん著
 『ナベシマの吸血猫』。

「なべしまッてェ~…」
「ぐるがるる?」(←訳:鍋島騒動の?)

 肥前は佐賀の、鍋島家を見舞った
 いわゆる『鍋島猫騒動』は、
 日本に於けるネコ怪談としては
 もっともよく知られる物語です、が。

 そのネコ怪談を、
 幕末~明治初頭に日本に赴任した経験をもつ
 英国貴族出身の外交官さんが
 英訳ノベライズしてしまうと……

「ふしぎなァ、ふぁんたじィー!」
「がるるるるる!」(←訳:ミステリアス!)

 極東の怪異譚というよりも、
 さながらアラビアン・ナイト。

 ナベシマ家のお殿さまも、
 猫も、
 忠義の武士さんも、
 どこかエキゾチックで、謎めいています。

 さらにまた、
 “本家”版とも言える、

 草双紙『鍋島猫騒動』(明治22年刊)

 が比較してみてね♪と言わんばかりに
 『ナベシマの吸血猫』と同じパートに、
 収録されているんですから、
 似ている箇所/似ていない箇所が
 いっそう際立つんですよねえ。

「おなじィおはなしィなのにィ~」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:印象に大差あり!)

 そしてもちろん、
 唸らされ、考えさせられる“今昔鍋島対決”以外にも、
 読みどころは満載です。

 アルジャーノン・ブラックウッドさん著
 『古い魔術』は、
 なんと、訳者が西條八十さん!

 つげ義春さん著『猫町紀行』の、
 繊細な画の素晴らしさよ!

 ペローさん著『長靴をはいた猫』も
 澁澤龍彦さんが訳すと
 ……何かが違う~!

「にゃははッ♪」
「がるるぐる!」(←訳:これが猫力!)

 人類を魅了し、ふり回す永遠の謎――猫。

 怪談好きさんに、
 ニャンコ好きさんに、
 全活字マニアさんにおすすめの快猫、いえ怪猫アンソロジー、
 皆さま、ぜひ、一読を♪

コメント
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