テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 突風のノワール ~

2018-12-02 22:16:50 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 がんばれェ、ふれでィ~!」
「がるる!ぐるがるぐるるる!」(←訳:虎です!首位奪還したいね!)

 こんにちは、ネーさです。
 映画『ボヘミアン・ラプソディー』、
 最新の興行ランクでは惜しくも
 《ファンタビ》最新作に屈する結果となりましたものの、
 まだまだ!盛り返してほしいわ!
 クイーンの名曲『ドント・ストップ・ミー』をくちずさみつつ、
 さあ、12月最初の読書タイムは
 こちらの御本を、どうぞ~♪

  



           ―― 用心棒 ――



 著者はディヴィッド・ゴードンさん、原著は2018年に、
 画像の日本語版は2018年10月に発行されました。
 英語原題は『THE BOUNCER』、
 デビュー作品『二流小説家』が大評判を読んだ著者・ゴードンさんの
 新刊は……まるで映画のようなオープニング?

「だいめいィもォ~!」
「ぐるるがるるぐるっるる~!」(←訳:題名の字体も映画っぽい~!)

 そうなのよね、
 御本の表紙の
 墨書風にデザインされた『用心棒』の題字――
 これって黒澤明さんの映画『用心棒』を意識したんじゃない?
 と、多くの活字マニアさんは思われることでしょうが。

 その予想に違わず、
 主人公ジョー・ブロディーさん、
 登場の仕方が――

「かッこいいィのでスゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:これが主役だ!)

 長身で、瘦せぎすで、
 むさくるしい身なりの白人男性。

 魅力的ではある、けれど、
 筋骨隆々のマッチョ型ではないため、
 “セキュリティー”のロゴ入りTシャツを着ていなかったら。

「だれもォ、きづきませんッ!」
「ぐるるがっるるる!」(←訳:用心棒だってこと!)

 NYのクイーンズ地区、
 地元の人たちも観光客もやってくる
 バーでの用心棒がジョーさんのお仕事ですが、
 その夜、ちょっとした騒動が起こりました。

 酒に悪酔いした大男のアメフト選手が
 大暴れ!

 力自慢のバーテンダーさんが止めにかかっても、
 軽く叩きのめし。

 なだめようとする友人たちを
 あっさり薙ぎ倒し。

 お店に悲鳴が満ち満ちたところで。

「しんうちィとうじょうゥ!」
「がるるるぐぅーるる!」(←訳:出番だよジョーさん!)

 はい、もっちろん。

 ジョーさんは私たち読み手の期待を裏切らず、
 見事に泥酔大男を“退治”したのでした。

 しかし、直後に。

「わわッ! たいへんッ!」
「ぐるるぅ!」(←訳:急襲だぁ!)

 突如、お店を取り囲んだのは
 制服警官にSWAT部隊?
 いったい何事なんだ?

 そして、逮捕されて送りこまれた留置場は、
 NY中の暗黒街の住人たちで
 足の踏み場もないほど?

「これはァ~…」
「がるぐる?」(←訳:異常事態!)

 スリリングだけれど、
 安穏といえなくもないセキュリティーの仕事から、
 より深部へ、
 より暗部へ。

 ジョーさんが巻き込まれてゆく異常事態の、
 その底で待ち構えているものとは?

「くるくるゥ~まわるゥ!」
「ぐるがるぐるる!」(←訳:善と悪のダンス!)

 ミステリであり、
 ロマンノワールでもある長編作品は
 映画好きな活字マニアさんにおすすめです。
 もし、このストーリーを映像化するとしたら、
 主役のジョーさんは誰がいいだろう?
 なぁんて思い巡らせながら、
 皆さま、ぜひ、一読を♪



 
コメント
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