テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

お城に、平和を?

2018-12-23 22:10:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おめでたいィ~しゅくじつゥはァ~♪」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!読書も朗らかに!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、祝日の読書タイムは、
 明るく!楽しく!元気よく!行きたいものですね♪
 という次第で、本日は、こちらの御本を、
 さあ、どうぞ~!
 
  


       
         ―― 猛犬、江戸に跳ぶ ――



 著者は経塚丸雄(きょうづか・まるお)さん、2018年6月に発行されました。
 『わんわん武士道』と副題が付されています。

 はぁ? わんわん武士道って何のこと?
 と、御本の題名と副題に目をパチクリさせてしまう方々も
 少ないないやもしれませんが……

 ずばり、申しましょう。
 この御本のテーマは、

  《貴方はバスカヴィル家の犬とオトモダチになれますか?》

 なんです。

「……ふァ??」
「ぐるるるがるるるるるぅ!」(←訳:ますます分かんないよぅ!)

 名探偵ホームズさんのファンならずとも、
 活字マニア諸氏は御存知のはず。

 『バスカヴィル家の犬』に登場する、
 伝説の魔犬――

 凶暴かつ巨大な魔犬は、
 代々のバスカヴィル家当主の生命を奪い、
 或いは寿命を縮め、
 沼地に響き渡る不気味な咆哮は、
 近隣に住まう人々をも震え上がらせてきました。

 そんな魔犬が、もしも……

 江戸城に現れたとしたら?

「ひいィ! おしろォはァ、ぱにッくゥでス!」
「がるるぐるるぅる~!」(←訳:みんな泣いちゃう~!)

 お江戸で犬、といえば、
 先ず連想するのは徳川五代将軍・綱吉公による
 “生類憐みの令”ではありますが。

 時代はもうちょっと下って、
 十代将軍・家治(いえはる)公が世を統べ、
 老中・田沼意次(たぬま・おきつぐ)さんが
 権勢をふるいまくっている頃のこと。

 旗本小普請(こぶしん)組の
 小笠原官兵衛(おがさわら・かんべえ)さんは、
 就職活動に励んでおりました。

「えッ? しゅうゥかつゥ??」
「ぐるるがるる?」(←訳:お旗本なのに?)

 小普請組は、いわば閑職。
 贅沢をしなければ
 遊んでいても食べてゆける――とはいえ。

 お役に就きたい。
 かつて父が就いていた将軍側近職のような、
 特別なお役に!
 と願う官兵衛さんが、
 紆余曲折の末、辿り着いた役職は。

「いぬゥ、でスかァ~…」
「がるるぐるる~…」(←訳:ワンコなんだ~…)

 阿蘭陀(オランダ)のカピタンが
 将軍家に献上したマステフ犬、
 その名も、仁王丸(におうまる)。

 ええ、バズカヴィルの魔犬は
 マスティフ犬の血が入っていたと申しますから、
 仁王丸くんも、
 魔犬の一歩手前、みたいなもんです。

「……まさかァ?」
「ぐるっる……!」(←訳:役職って……!)

 《その吠え声は遠雷のごとく、
  濠を越えて本丸御殿内部にまで達し、
  ときに障子をかたかたと鳴らせる》

 という仁王丸くんを、
 飼い馴らすのが官兵衛さんの任務です。

 成功すれば、万々歳。
 でも、もし……失敗したら。

「ひいいィ!」
「がるるぅ!」(←訳:怖いよぅ!)

 仁王丸くんと、官兵衛さんの未来は?
 御城に平和は訪れるのか?

 エンタ度満点な時代小説は
 連休の読書タイムに、
 冬休みの読書に、激おすすめです。
 皆さま、ぜひ~♪

 
 
コメント
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