テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 細部に、宿る ―

2018-12-17 22:15:40 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あとォ、にしゅうかんッ??」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!2週間だよ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 2018年のカレンダーも残り2週間分となって、
 ハッ!と気付きました。
 しまった! 2019年の手帳は確保したけれど、
 カレンダーはまだだったわ!
 明日はカレンダー探しに行かなくちゃ!
 おっと、その前に読書タイム♪ですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
 
  



   ―― フェルメール原寸美術館 100% VERMEER! ――



 監修は千足伸行(せんぞく・のぶゆき)さん、2018年10月に発行されました。
 小学館の《100% ART MUSEUM》シリーズは、
 以前に御紹介しました『若冲原寸美術館100%Jakuchu!』、
 他に『ゴッホ原寸美術館100%Van Gogh!』
 『北斎原寸美術館100%Hokusai!』などが刊行されていますが……

「このォあきィ、わだいィのォ~!」
「ぐぅるるーるるるるがる!」(←訳:フェルメールさんも来た!)

 はい、上野の森美術館で現在開催中の
 《フェルメール展》に合わせて、
 フェルメールさん版の『100%VERMEER!』も
 こうして登場いたしました。

 えっ♪ フェルメールさんの作品が原寸大で見られるの?
 なんてステキ!
 と感激しつつも……

 作品がまるごと100%サイズで収められているのではないので、
 その点はご留意くださいね。

「ぶぶんてきィにィ~」
「ぐるるる!」(←訳:100%!)

 たとえば、御本の表紙になっている
 『真珠の耳飾りの少女』に関しては、

 ・作品の全体図
 ・解説のページ
 ・喉やや下からターバンを含む頭部を原寸大(100%)で。
 ・顔を中心とする拡大サイズの図版(150%)。

 という具合に、4ページが割かれています。

 これが『牛乳を注ぐ女』になると、
 見開き2ページ分で原寸大(100%)、
 牛乳を注ぐ手元とテーブル上も
 2ページを費やして拡大(なんと200%で)!

「これはァもうゥ!」
「がる?」(←訳:執念?)

 作品の保存や修繕の状態によっては、
 絵の具に走るヒビが拡大されていたがっかり……もしますが、
 よくぞこの大きさで見せてくださった!と
 嬉しくなるページもあります。
 特に、

 本文67ページ
 『信仰の寓意』の地球儀の部分(原寸大)、

 106~107ページの
 『眠る女』のテーブル上の果物と布地の模様(原寸大)、

 124ページの『2人の紳士と女』の
 150%に拡大されているステンドグラスの図柄は
 必見~!!

「こッちもォ、すごいィ~でス!」
「ぐるるがるる、ぐるるる!」(←訳:音楽の稽古の、楽器の蓋!)

 嘆息しながら見入ったのは、184~185ページ、
 『天文学者』の原寸図と拡大図でした……

 六本木の展覧会でこの作品を観賞したときは、
 照明が暗くて細部が判別しにくい、
 柵があって近付けない、
 混雑していて作品前で立ち止まれない、
 のナイナイ尽くしだったもので、
 悲しかったんですよね……

 そうかぁ、こうなってたのねえ、原寸大では……
 いつかルーヴル美術館で再見できるかしら……

「ぜんぶゥ、みてェみたいィ~でスゥ!」
「がるるぐっる!」(←訳:世界を巡って!)

 御本の巻末には、
 『フェルメール全作品サイズ比較』というページもあり、
 35点の作品がどれくらいのサイズで描かれていたのか、
 一目で分かるようになっていて、
 ここでも考えさせられました。

 フェルメールさん自身が
 手許に置きたいと思ったのはどれ?
 最も愛していたのは、どの作品?

「こたえはァ~…」
「ぐるる!」(←訳:謎です!)

 展覧会にこれからお出掛けする方々、
 もう観てきたわ!という御方、
 そしてフェルメール大好きな全アートマニアさんは、
 神が宿る細部の美を、
 この一冊で、ぜひ♪

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする