テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 恋路の、ワンコたち ~

2019-04-11 22:16:09 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふうゥッ! きょうはァだいこんらんッ、でしたでス!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!お疲れさま~!)

 こんにちは、ネーさです。
 JR山手線が止まり、中央線も止まり、
 横浜線や八高線や青梅線も遅延で、
 その影響で京王線にも遅延が発生し、と大混乱の一日でしたね。
 鉄道で通勤通学&鉄道で働いている皆さま、お疲れ様でした。
 無事にお家に帰り着いたら、
 さあ、リラックスして、本日の読書タイムを、どうぞ~♪
 
  


 
         ―― 猛犬、恋に落ちる ――



 著者は経塚丸雄(きょうづか・まるお)さん、2019年2月に発行されました。
 《わんわん武士道》シリーズの第3作目にして完結編です。

「わおッ! あいかわらずゥのォ~…」
「ぐぅるるるるがる!」(←訳:ジャイアントぶり!)

 『猛犬、江戸に跳ぶ』『猛犬、月に咆える』に続いての
 この御本『猛犬、恋に落ちる』では、
 ええ、題名からも、
 表紙のイラストからも、
 内容はそこそこバレちゃっております、ね。

 十代将軍・家治(いえはる)公に献上された巨大な洋犬、
 仁王丸(におうまる)くん。

 市井の、すなわち一般市民の飼い犬と違って、
 なにせ“公方様の御犬”でございますから、
 お城の中でチヤホヤと育てられ、
 しかも世話係たちはワンコの性癖など知らぬ者ばかり……
 その結果、社会不適応生物扱いされているところに。

「あらわれたァのはァ~…」
「がるるる!」(←訳:救いの手!)

 小納戸御犬番に就任した
 小笠原官兵衛(おがさわら・かんべえ)さんは、
 幸いにも、ワンコの心を理解し、
 寄り添ってくれるお武家さんだったのです。

 かくして、
 仁王丸くんにも平穏な日々が――

「やッてェこないィ?」
「ぐるるがる!」(←訳:みたいだよ!)

 仁王丸くん、“お年頃”になっちゃった?

 そこへ絡んでくるのは、
 老中・田沼意次?
 前長崎商館長のオランダ人イーサン・ティチング氏?
 
「わわァッ!」
「がるぅ!」(←訳:出たぁ!)

 ティチング氏は、
 仁王丸くんのお嫁さんを連れてきてくれ……
 くれたんですけれども……。

「げんばはァ、だいこんらんッ??」
「ぐるるるがるるぐぅるる?」(←訳:お見合いどころじゃない?)

 武士の社会はややこしく、
 恋するワンコたちの世界も
 なかなか、すんなりとは行かぬようです。

 そこにまた、官兵衛さん自身の
 “家庭の事情”も相まって、
 カオスは一段と深刻に?

「むゥ~んッ! かいけつゥさくゥはァ?」
「がるるぐる?」(←訳:どこにある?)

 お江戸の街を
 朗らかに拾い歩きするマスチフ犬二頭、いえ、ふたり。

 そんな微笑ましい風景と、
 ワンコに振り回される人間たちを想像すると、
 自然に笑みが浮かんできます。

 これで完結なんて寂しい!
 できればスピンオフ作品が読みたいわ!
 と思わせてくれる楽しい物語を、
 皆さま、一読してみてくださいね~♪
 
 
  
コメント
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