テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

竜から、鳥へ。

2019-04-29 22:23:36 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 あとォ、いちにちィ~なのでス!」
「がるる!ぐるるるるぅ~…!」(←訳:虎です!いよいよかぁ~…!)

 こんにちは、ネーさです。
 5月1日はまだまだ先……と思っていたのに、
 もう24時間とちょっとしかない?!?
 明日まで平成の時代を振り返りながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  


 
       ―― 鳥肉以上、鳥学未満。 ――



 著者は川上和人(かわかみ・かずと)さん、2019年2月に発行されました。
 ベストセラー『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』によって
 すっかり“平成の人気学者”となった著者・川上さん、
 最新の著作も、もっちろんテーマは《鳥》!
 いえ、正確には……《鶏》!!

「あはァ! にわとりィ、でスかッ♪」
「ぐるがるるるる!」(←訳:鶏も鳥だもんね!)

  《人類の歴史は鳥学の歴史である》

 と断言する一方で、
 川上さんは嘆きます。

 鳥のクチバシの色を、
 多くのチビっ子たち、大人たちもが
 黄色に塗っている……

 違うでしょ、それ!
 黄色やら金色から銀色でいいのは
 森永チョコボールのキョロちゃんだけ。

 たいがいの鳥のクチバシは、
 そう、ツバメを、スズメを、ハトを見てごらんなさい、
 黒、もしくは茶色が主流なのだ。

「あァ~、ほんとォでスねッ!」
「がっる~る!」(←訳:黒っぽ~い!)

  《鳥類に関わる誤解は、あまねく解消しなくてはならない。
   何故ならば、私は鳥類学者だからだ。》

 と、プロローグで述べた川上さんが、
 鳥を知るための
 格好のお手本としたのが
 鶏――ニワトリ、なのでした。

 人間は、
 ツバメやスズメやハトやニワトリの外見を知っている。

 だが、ことニワトリについては、
 その内側も知っている。

 ムネ、モモ、ササミ。
 骨つき手羽に、スネ肉、ガラ。
 なんならアタマも、モミジ(足)も。

「ふァ~、たしかにィ~…」
「ぐるるるるがるるる~…」(←訳:知らなくはないけど~…)

 スーパーマーケットで、お肉屋さんで、
 観察して、考えてみよう。

 大きなささみと大きな胸肉が、
 素早く翼をストロークして、
 瞬発的に飛翔する行為を可能にする。

 砂肝は鳥に特有の消化器官であるが、
 これは、鳥に歯がないことと
 密接に関係している。

 恐竜から鳥へと進化する過程で、
 鳥たちは幾つかの機能を捨てた。
 
 歯で噛むこと――咀嚼機能を捨て、
 代わりに備えたのが、砂肝なのだ。

 もうひとつ、
 捨て去ったのが、手。

 手を捨てた代わりに
 鳥たちが得たものとは――

「ほわわッ! そうなのでスかッ??」
「が~る!」(←訳:ふ~む!)

 本文120ページ、
 『胃は口ほどにモノを噛む』の章は
 ちょっとした衝撃でした。
 恐竜→鳥の長大な歴史が
 見事に集約されてゆく快説です!
 
「よんでてェ、たのしいィ~!」
「ぐるる~!」(←訳:面白い~!)

 鶏に見い出す、鳥たちの真実。

 科学ノンフィクション好きな方々に
 激おすすめの《鳥》ガイドブック、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪

 

 
 
コメント
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