テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ いまも色濃く、江戸文化 ~

2021-12-16 22:30:22 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひゃわゥ! はッけェ~んッ!」
「がるる!ぐるるるるがっる!」(←訳:虎です!嬉しいけど困った!)

 こんにちは、ネーさです。
 古い雑誌類を処分しようかなぁ……と、
 お片付けを始めてみれば、
 本棚の死角にあったのは
 月刊誌『モデル・グラフィックス』!
 それも宮崎駿さんの《雑想ノート》掲載号!!
 ………今日はもう、潔く断捨離を諦めることにして、
 さあ、読書タイムと参りましょう。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
      ―― 江戸・ザ・マニア ――



 著者は浅生ハルミンさん、
 2021年10月に発行されました。
 前回記事からの《江戸》つながり!
 現代へも受け継がれている
 《江戸趣味の世界》を探る
 エッセイ作品ですよ♫

「えどのォ、しゅみィ??」
「ぐるる?」(←訳:例えば?)

 著者・浅生さんは御本冒頭の
 『はじめに』でこう記しています。

   趣味文化の流行発祥は、
   多くが江戸時代にさかのぼる。

 そうして、
 その“趣味”の魅力を理解すべく、
 愛好家さんや技術者さんたちのもとを
 たずねることにしたのです。

 おもと(万年青)、
 盆石、
 雛人形、
 盆栽、
 お香や、古地図……。

「うむむッ! ぼんさいィにィ、おひなさまッ!」
「がるるる~!」(←訳:シブいね~!)

 《江戸趣味の世界》は、
 そうね、どちらかというと、
 ギラギラピカピカのミラーボールとは違って、
 いぶし銀のような渋い輝き。

 けれど、
 一度ハマっちゃうと、
 脱け出せない魅力があるんです。

 《金魚》愛好家の、
 渋川さんも、“ハマっちゃった”おひとり。

 精密機械をつくる会社に
 お勤めしている渋川さんにとって、
 《金魚》は趣味……いえいえ、
 趣味以上の存在です。

 ただ単に鑑賞するのではなく、
 卵を孵すところから、
 じっくり育て上げてゆくまでの、
 全行程が、金魚愛。

 《蝶尾(ちょうび)》
 と呼ばれる、
 尾びれが蝶のような形の金魚育成に
 取り組んでおられます。

 ちなみに、
 《金魚》は2歳以上を成魚とみなす、んですって。

「しッぽがァ、ひらひらりィ~♫」
「ぐるがるる♪」(←訳:風流だねえ♪)

 また一方では、
 植物にハマっちゃう方々も
 おられます。

 江戸の風物として、
 かつて、花譜に描かれ、
 書物などにも登場したのは、
 《変化朝顔(へんげあさがお)》。

 奈良時代に中国からやって来た朝顔は、
 江戸後期に2度、
 《変化朝顔》ブームを巻き起こしました。

 現在は、
 全国に百数十人の
 『変化朝顔研究会』会員さんがいて、
 毎夏の開花時期には、
 がっかりしたり、
 うれしくてニコニコしたり。

「おはなをォ、そだてるゥのはァ~」
「がるぐるるる!」(←訳:大変だもんね!)

 刀剣、
 縁起熊手、
 古地図、
 鷹匠さん――

 その道の名人さん&専門家さんとの
 著者・浅生さんのお話しぶりが楽しく、
 イラストレーターである浅生さんが描く
 風情ある画の数々も必見です。

 江戸文化好きな活字マニアさんに、
 歴史好きな方々にも、
 おすすめの一冊ですよ。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 
 
コメント
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