テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 葛藤の結実 ~

2021-12-06 23:28:49 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ゆうさくさんッ、かッこいいィ~ッ!」
「がるる!ぐるるるがるっ!」(←訳:虎です!健さんも凄いっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日12月6日、BSプレミアムで放送された
 『ブラックレイン』良かったですね~♪
 高倉健さん&松田優作さん、
 大阪の夜景へも拍手を送りながら、
 さあ、ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらのアート本を、どうぞ~!

  


 
      ―― こじらせ美術館 ――



 著者はナカムラ クニオさん、2021年5月に発行されました。
 『KOJIRASE MUSEUM』と
 英語題名?が付されています。

「いッたいィ~なにィをォ??」
「ぐるるるがぅっるる?」(←訳:こじらせちゃったの?)

 著者・ナカムラさんは、
 御本冒頭の『はじめに』で
 解析を試みています。

   【物事をもつれさせ、面倒にしてしまう】、
   それが、こじらせ。

   しかし、この逆風こそが
   芸術家のスパイスとなって
   画家たちの作品を引き立ててきた。

   そして画家は、
   こじらせてしまった弱さがあるからこそ、
   その作品も愛される――

「ふゥ~むむむゥ!」
「がるるるるぐるるるー!」(←訳:こじらせはエネルギー!)

 《破滅型》のこじらせは、
 ゴッホさん、カラヴァッジョさん、モディリアーニさんたち。

 《恋愛依存型》のこじらせは、
 ピカソさん、クリムトさん、ムンクさんたち。

 《自己愛型》のこじらせは、
 フリーダ・カーロさん、
 エゴン・シーレさん、ゴーギャンさんたち。

 ……って言われてみると、
 うんうん、解る気がするわね。

 カラヴァッジョさんなんてもう、
 日頃の言動は完全に”悪人”で、
 超トラブルメーカーで、
 どうしようもない……んだけれど、
 作品は”神”でしょ。

「もッたいィないィ~のでスゥ!」
「ぐるるるるがるるっる!」(←訳:長生きしてほしかった!)

 また、
 ナカムラさんは
 《こじらせ人物相関図》
 も制作していて、
 これがまた、
 複雑怪奇な様相を呈しています。

 『ルネサンス』編は、
 嫉妬と羨望、敵視とリスペクト、
 政治的な派閥……。

 『印象派』編と、
 『エコール・ド・パリ』編は、
 ただもうカオス?

「ややこしィ~!」
「がるぐる!」(←訳:複雑怪奇!)

 ヒトのこころは、
 揺らぐもの。

 大なり小なり
 こじらせちゃうのも
 ムリはありません。

 そして、
 画家さんたちの
 こころの動きが、葛藤が、
 素晴らしい”なにか”を生み出すのならば、
 こじらせの一つや二つ、
 大目に見たくなってしまいます、が……

 カラヴァッジョさんと、
 カラヴァッジョさんと同じくらい悪ガキだった
 彫刻家のチェッリーニさんの
 こじらせレベルは
 ”問題外”級でしょうか。

「はんざいィはァ~」
「ぐるがるるる!」(←訳:駄目ですよう!)

 画家さんたちの
 数奇な人生と、
 作品たち。

 アート好きな活字マニアさんに
 おすすめの一冊は、
 『日本人画家編』も読みたい!と
 リクエストしたくなる快作ですよ。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 
 
コメント
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