「こんにちわッ、テディちゃでス!
あたまがァ~くらくらッ!なのでスよゥ!」
「がるる!ぐるがるるっる~!」(←訳:虎です!でも楽しかった~!)
こんにちは、ネーさです。
今日4月8日の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』は、
仰天の伏線回収大会で、えっ!と驚いたり、
ぷふふっと笑ったり、大忙しの最終回でした。
演者さん&スタッフさん&原作脚本の藤本有紀さんに
心からの拍手と感謝を送りつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 嵐の湯へようこそ! ――
著者は松尾由美(まつお・ゆみ)さん、
2021年12月に発行されました。
嶽まいこ さんによる
ほんわかと柔らかな印象の表紙画からもお分かりのように、
物語の舞台は……銭湯『嵐の湯』。
「はわわァ~…なまえがァ、すごいィ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:テンペストだ!)
松の湯、福の湯、亀の湯、といった
いかにも銭湯らしい名前……じゃなくて、
『嵐の湯』とは。
莉央(りお)さんと紗央(さお)さん姉妹は、
『嵐の湯』の煙突と大屋根を見上げては
少~し困惑し、
ちょっぴりホッとしています。
これが、“遺産“かぁ。
「いさんッ??」
「がるるぐるる?」(←訳:誰から誰への?)
莉央さんと紗央さんは、
まったく知らなかったのです。
伯父さんが――自分たちに血縁者がいて、
遺言状で自分たちを
遺産の受取人に指名していた、だなんて。
そう、会ったこともない伯父からの、
“遺産“というのが、この
『嵐の湯』なのでした。
「ふむふむゥ、それでェ~どうしまスかッ?」
「ぐるるるがるるぅ?」(←訳:受け取りますかぁ?)
実のところ、
莉央さんと紗央さんの経済状態は、
非常によろしくありません。
住んでいるアパートからの退去を促されているし、
莉央さんが勤める会社は事業の縮小を予定していて、
このままでは近いうちに
路頭に迷うことになりそうな……?
「ならばァ、わたりにィふねッ!」
「がるぐるぅるる!」(←訳:相続しちゃおう!)
伝統的な銭湯が
次々と無くなっていっている昨今ですが、
『嵐の湯』は、
僅かなりといえど、黒字経営です。
銭湯なんて、どう運営するのか、
見当もつかないけれど、
ここを相続すれば、
住む所には困らないでしょうから、
少なくとも、路頭に迷う……ことはなくなる?
「じゃあァ、きまりィ!」
「ぐるるがる!」(←訳:手続き開始!)
こうして『嵐の湯』経営者となった
莉央さんと紗央さん。
番台に座るのは莉央さんの役目、なのですが、
なにしろ、銭湯、ですものねえ。
「めずらしィのでス!」
「がるるるぐるる!」(←訳:レア系のお仕事!)
お客さんをあしらうコツを学び、
噂話に振り回されたり、
相談事を持ち込まれたり、
そして……税務署員さんが訪ねてきたり?
「ぜッ、ぜいむしょォ??」
「ぐるるー?」(←訳:なんでー?)
ゆっくり、しかし、はっきりと、
莉央さんと紗央さんは理解を深めてゆきます。
ここ『嵐の湯』は、
普通の公衆浴場ではないらしい……?
どうやら、
伯父さんが営んでいた銭湯というのは……。
「しィ~ッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:ネタバレ回避で!)
いったい、『嵐の湯』とは何なのか?
伯父さんが莉央さんと紗央さんに
『嵐の湯』を遺した意味とは?
ミステリアスかつユーモラスな
《テンペスト》ストーリーは、
ミステリ好きな方々にも
ファンタジー好きな活字マニアさんにも
おすすめですよ。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫