テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 水と炎の《テンペスト》 ~

2022-04-08 22:39:58 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あたまがァ~くらくらッ!なのでスよゥ!」

「がるる!ぐるがるるっる~!」(←訳:虎です!でも楽しかった~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日4月8日の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』は、

 仰天の伏線回収大会で、えっ!と驚いたり、

 ぷふふっと笑ったり、大忙しの最終回でした。

 演者さん&スタッフさん&原作脚本の藤本有紀さんに

 心からの拍手と感謝を送りつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― 嵐の湯へようこそ! ――

 

 

 著者は松尾由美(まつお・ゆみ)さん、

 2021年12月に発行されました。

 嶽まいこ さんによる

 ほんわかと柔らかな印象の表紙画からもお分かりのように、

 物語の舞台は……銭湯『嵐の湯』。

 

「はわわァ~…なまえがァ、すごいィ!」

「ぐるるるるる!」(←訳:テンペストだ!)

 

 松の湯、福の湯、亀の湯、といった

 いかにも銭湯らしい名前……じゃなくて、

 『嵐の湯』とは。

 

 莉央(りお)さんと紗央(さお)さん姉妹は、

 『嵐の湯』の煙突と大屋根を見上げては

 少~し困惑し、

 ちょっぴりホッとしています。

 

 これが、“遺産“かぁ。

 

「いさんッ??」

「がるるぐるる?」(←訳:誰から誰への?)

 

 莉央さんと紗央さんは、

 まったく知らなかったのです。

 

 伯父さんが――自分たちに血縁者がいて、

 遺言状で自分たちを

 遺産の受取人に指名していた、だなんて。

 

 そう、会ったこともない伯父からの、

 “遺産“というのが、この

 『嵐の湯』なのでした。

 

「ふむふむゥ、それでェ~どうしまスかッ?」

「ぐるるるがるるぅ?」(←訳:受け取りますかぁ?)

 

 実のところ、

 莉央さんと紗央さんの経済状態は、

 非常によろしくありません。

 

 住んでいるアパートからの退去を促されているし、

 莉央さんが勤める会社は事業の縮小を予定していて、

 このままでは近いうちに

 路頭に迷うことになりそうな……?

 

「ならばァ、わたりにィふねッ!」

「がるぐるぅるる!」(←訳:相続しちゃおう!)

 

 伝統的な銭湯が

 次々と無くなっていっている昨今ですが、

 『嵐の湯』は、

 僅かなりといえど、黒字経営です。

 

 銭湯なんて、どう運営するのか、

 見当もつかないけれど、

 ここを相続すれば、

 住む所には困らないでしょうから、

 少なくとも、路頭に迷う……ことはなくなる?

 

「じゃあァ、きまりィ!」

「ぐるるがる!」(←訳:手続き開始!)

 

 こうして『嵐の湯』経営者となった

 莉央さんと紗央さん。

 

 番台に座るのは莉央さんの役目、なのですが、

 なにしろ、銭湯、ですものねえ。

 

「めずらしィのでス!」

「がるるるぐるる!」(←訳:レア系のお仕事!)

 

 お客さんをあしらうコツを学び、

 噂話に振り回されたり、

 相談事を持ち込まれたり、

 そして……税務署員さんが訪ねてきたり?

 

「ぜッ、ぜいむしょォ??」

「ぐるるー?」(←訳:なんでー?)

 

 ゆっくり、しかし、はっきりと、

 莉央さんと紗央さんは理解を深めてゆきます。

 

 ここ『嵐の湯』は、

 普通の公衆浴場ではないらしい……?

 

 どうやら、

 伯父さんが営んでいた銭湯というのは……。

 

「しィ~ッ!」

「がるるるぐるる!」(←訳:ネタバレ回避で!)

 

 いったい、『嵐の湯』とは何なのか?

 伯父さんが莉央さんと紗央さんに

 『嵐の湯』を遺した意味とは?

 

 ミステリアスかつユーモラスな

 《テンペスト》ストーリーは、

 ミステリ好きな方々にも

 ファンタジー好きな活字マニアさんにも

 おすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 

 

コメント
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