テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 森から野へ、花咲く園へ、 ~

2022-04-03 23:14:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あうゥ~…おはなみィ~…」

「がるる!ぐぅるるるるがる!」(←訳:虎です!しょんぼりんです!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 天気予報がハズレて、今日は雨模様……

 予定していたお花見が中止になってしまって

 しょんぼり気落ちしている方々も、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― リンゴの文化誌 ――

 

 

 著者はマーシャ・ライスさん、

 原著は2014年に、

 画像の日本語版は2022年1月に発行されました。

 英語原題は『Apple』、

 《花と木の図書館》とシリーズ題名が冠されています。

 

「りんごォ、といえばァ~」

「ぐるるるがる!」(←訳:サクラの親戚!)

 

 美味しい果実として

 世界中で愛されているリンゴ。

 

 日本でも、『ふじ』『紅玉』『秋映』等々、

 様々な種類のリンゴが栽培され、食べられていますね。

 ただ、リンゴが誕生したのは、

 日本でも、米国でも欧州でもありません。

 

 リンゴの起源は、

 中央アジアの山地森林。

 

 近年行われた遺伝子解析によって、

 それはカザフスタンの森であった、と判明しています。

 

「そこからァ、じわじわァ~ッとォ!」

「がるるぐる!」(←訳:世界へ波及!)

 

 リンゴが世界に広まった理由は、

 美味しさはもちろん、

 カザフスタンという場所柄もあったようです。

 

 中国とヨーロッパを結ぶ

 シルクロードの経路に当たることから、

 カザフスタンやキルギスタンの山脈地帯を

 行き来する商隊はリンゴを好んで買い入れ、

 商隊の荷を運ぶ馬やラクダたちも

 リンゴをモグモグ……

 

 かくして、リンゴの実と種は、

 シルクロードの東に、西に、と運ばれてゆきました。

 

「むむッ? それじゃァ~?」

「ぐるるるる?」(←訳:アメリカは?)

 

 シルクロードのルートからは

 外れちゃってる北米大陸へ、

 セイヨウリンゴの苗を抱いて上陸したのは、

 ヨーロッパからの入植者さんたちでした。

 

 その当時、米大陸には

 苦くて小さな実の野生リンゴがあった、んですけれど、

 やっぱりね、

 ヨーロッパ品種の甘~いリンゴの方が――

 

「たべやすいィしィ~」

「がるるるる!」(←訳:美味しいし!)

 

 山を越え、砂漠を越え、

 海をも越えて、旅するリンゴたち。

 

 ときには美と健康をもたらす

 《善》の果実として尊ばれ、

 また或るときには

 誘惑を象徴する《悪》の果実ともされつつ、

 改良と交配を繰り返して、

 現在は、

 地上で最も愛される果物のひとつになりました。

 

 御本の巻末部分には、

 『付録 リンゴの品種』という章が設けられていますが、

 なるほど~、

 日本では見かけない種類のリンゴもたくさん載っていますよ。

 

「たべてみたいィ!」

「ぐっるるるる!」(←訳:齧ってみたい!)

 

 リンゴの“進化“はどこまで進むのか。

 どこへゆくのか。

 

 著者・ライスさんの文章に花を添える

 約120点のカラー図版も必見です。 

 歴史好きな方々、

 リンゴ好き&食いしん坊な活字マニアさんにも

 おすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♫

 

 

コメント
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