「こんにちわッ、テディちゃでス!
あうゥ~…おはなみィ~…」
「がるる!ぐぅるるるるがる!」(←訳:虎です!しょんぼりんです!)
こんにちは、ネーさです。
天気予報がハズレて、今日は雨模様……
予定していたお花見が中止になってしまって
しょんぼり気落ちしている方々も、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪
―― リンゴの文化誌 ――
著者はマーシャ・ライスさん、
原著は2014年に、
画像の日本語版は2022年1月に発行されました。
英語原題は『Apple』、
《花と木の図書館》とシリーズ題名が冠されています。
「りんごォ、といえばァ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:サクラの親戚!)
美味しい果実として
世界中で愛されているリンゴ。
日本でも、『ふじ』『紅玉』『秋映』等々、
様々な種類のリンゴが栽培され、食べられていますね。
ただ、リンゴが誕生したのは、
日本でも、米国でも欧州でもありません。
リンゴの起源は、
中央アジアの山地森林。
近年行われた遺伝子解析によって、
それはカザフスタンの森であった、と判明しています。
「そこからァ、じわじわァ~ッとォ!」
「がるるぐる!」(←訳:世界へ波及!)
リンゴが世界に広まった理由は、
美味しさはもちろん、
カザフスタンという場所柄もあったようです。
中国とヨーロッパを結ぶ
シルクロードの経路に当たることから、
カザフスタンやキルギスタンの山脈地帯を
行き来する商隊はリンゴを好んで買い入れ、
商隊の荷を運ぶ馬やラクダたちも
リンゴをモグモグ……
かくして、リンゴの実と種は、
シルクロードの東に、西に、と運ばれてゆきました。
「むむッ? それじゃァ~?」
「ぐるるるる?」(←訳:アメリカは?)
シルクロードのルートからは
外れちゃってる北米大陸へ、
セイヨウリンゴの苗を抱いて上陸したのは、
ヨーロッパからの入植者さんたちでした。
その当時、米大陸には
苦くて小さな実の野生リンゴがあった、んですけれど、
やっぱりね、
ヨーロッパ品種の甘~いリンゴの方が――
「たべやすいィしィ~」
「がるるるる!」(←訳:美味しいし!)
山を越え、砂漠を越え、
海をも越えて、旅するリンゴたち。
ときには美と健康をもたらす
《善》の果実として尊ばれ、
また或るときには
誘惑を象徴する《悪》の果実ともされつつ、
改良と交配を繰り返して、
現在は、
地上で最も愛される果物のひとつになりました。
御本の巻末部分には、
『付録 リンゴの品種』という章が設けられていますが、
なるほど~、
日本では見かけない種類のリンゴもたくさん載っていますよ。
「たべてみたいィ!」
「ぐっるるるる!」(←訳:齧ってみたい!)
リンゴの“進化“はどこまで進むのか。
どこへゆくのか。
著者・ライスさんの文章に花を添える
約120点のカラー図版も必見です。
歴史好きな方々、
リンゴ好き&食いしん坊な活字マニアさんにも
おすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♫