「こんにちわッ、テディちゃでス!
しらいしィィィ~ッ!!」
「がるる!ぐる~っ!!」(←訳:虎です!白石~っ!!)
こんにちは、ネーさです。
おそらく多くの方々が最終頁で、
白石~!と叫んだに違いない
『脱獄王・白石と愉快な仲間たち』……じゃなくて
『ゴールデンカムイ』最終話、堪能させていただきました♪
作者・野田サトルさんに今日も拍手を送りつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~♫
―― 正しい恨みの晴らし方 ――
著者は中野信子(なかの・のぶこ)さん、
沢田匡人(さわだ・まさと)さん、2015年2月に発行されました。
『科学で読み解くネガティブ感情』と副題が付されています。
題名には『恨み』とありますが、
この御本で取り上げられているのは、
『恨み』だけではなく、
『嫉妬』『羨望』『妬み』などの
ネガティブな感情……と言うべきでしょうか。
「うらやましいィ!」
「ぐるる!」(←訳:悔しい!)
「ずる~いっ!」
↑こういったいわゆる“負の感情“は、
人にどんな影響を与えるか、
どう変えるか。
御本の本文では、
心理学者の澤田さんが、
第1章『恨まずにはいられない』
第2章『妬みと羨みの心理学』
第4章『正しさにこだわる人たち』
第6章『愛が憎しみに変わるとき』
を担当し、
脳科学者の中野さんは、
第3章『妬みを感じるとき、脳では何が起こっているのか』
第5章『正義と言う名の麻薬』
第7章『嫉妬の脳科学』
第8章『ネガティブ感情の意味』
を担当しています。
澤田さん中野さんの御二方ともそれぞれに、
“負の感情“の種類や特徴などを
論じているのですが、
共通しているのは……
《正しさ》《正義》の怖さ。
「どれほどォ、ただしくてもォ~…」
「がるぐるぅがる!」(←訳:暴走しちゃダメ!)
社会正義を振りかざすあまり、
高く振りかざしたその手に
斧を――凶器を握ってはいないか。
正しさは愛情から憎悪へ変容していないか。
う~む、なんだか耳が痛いわ……
SNS等を覗いていると、
目にしますからね、
ネット世界の光と闇を……。
「こわくゥなッてきましたでス!」
「ぐるっるがるるる!」(←訳:人間って恐ろしい!)
第9章『私たちのネガティブ感情との付き合い方』は、
中野さんと澤田さんの対談です。
他人の不幸を喜ぶ機能が、
脳にはある?
妬みの研究をしてゆくことで、
妬むことを回避できる?
「ふむふむッ! ちしきはァ、ぼうぎょッ?」
「がるぐるる?」(←訳:知は力なり?)
P・シェーファーさんの『アマデウス』。
歌舞伎の『娘道成寺』。
S・キングさんの『ミザリー』。
芸術作品を例に引いて
ネガティブ感情を分析する第7章と第8章からは、
とても解り易く“負の感情“の形が見えてきます。
妬みや怒りは、
実はとても自然な心の動きなのか。
そんな“負の感情“を、
何か別のモノに昇華できるのか――
「やぱりィ、くるしいィよりもォ~」
「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:楽しい方がいいよね!)
心理学好きな方々だけでなく、
全活字マニアさんにもおすすめの
ノンフィクション作品ですよ。
本屋さんで、図書館で、
ぜひ、探してみてくださいね~♪