テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ マイナスから、プラスに? ~

2022-04-28 23:52:22 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 しらいしィィィ~ッ!!」

「がるる!ぐる~っ!!」(←訳:虎です!白石~っ!!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 おそらく多くの方々が最終頁で、

 白石~!と叫んだに違いない

 『脱獄王・白石と愉快な仲間たち』……じゃなくて

 『ゴールデンカムイ』最終話、堪能させていただきました♪

 作者・野田サトルさんに今日も拍手を送りつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~♫

  

 

 

     ―― 正しい恨みの晴らし方 ――

 

 

 著者は中野信子(なかの・のぶこ)さん、

 沢田匡人(さわだ・まさと)さん、2015年2月に発行されました。

 『科学で読み解くネガティブ感情』と副題が付されています。

 

 題名には『恨み』とありますが、

 この御本で取り上げられているのは、

 『恨み』だけではなく、

 『嫉妬』『羨望』『妬み』などの

 ネガティブな感情……と言うべきでしょうか。

 

「うらやましいィ!」

「ぐるる!」(←訳:悔しい!)

「ずる~いっ!」

 

 ↑こういったいわゆる“負の感情“は、

 人にどんな影響を与えるか、

 どう変えるか。

 

 御本の本文では、

 心理学者の澤田さんが、

 第1章『恨まずにはいられない』

 第2章『妬みと羨みの心理学』

 第4章『正しさにこだわる人たち』

 第6章『愛が憎しみに変わるとき』

 を担当し、

 

 脳科学者の中野さんは、

 第3章『妬みを感じるとき、脳では何が起こっているのか』

 第5章『正義と言う名の麻薬』

 第7章『嫉妬の脳科学』

 第8章『ネガティブ感情の意味』

 を担当しています。

 

 澤田さん中野さんの御二方ともそれぞれに、

 “負の感情“の種類や特徴などを

 論じているのですが、

 共通しているのは……

 

 《正しさ》《正義》の怖さ。

 

「どれほどォ、ただしくてもォ~…」

「がるぐるぅがる!」(←訳:暴走しちゃダメ!)

 

 社会正義を振りかざすあまり、

 高く振りかざしたその手に

 斧を――凶器を握ってはいないか。

 

 正しさは愛情から憎悪へ変容していないか。

 

 う~む、なんだか耳が痛いわ……

 SNS等を覗いていると、

 目にしますからね、

 ネット世界の光と闇を……。

 

「こわくゥなッてきましたでス!」

「ぐるっるがるるる!」(←訳:人間って恐ろしい!)

 

 第9章『私たちのネガティブ感情との付き合い方』は、

 中野さんと澤田さんの対談です。

 

 他人の不幸を喜ぶ機能が、

 脳にはある?

 

 妬みの研究をしてゆくことで、

 妬むことを回避できる?

 

「ふむふむッ! ちしきはァ、ぼうぎょッ?」

「がるぐるる?」(←訳:知は力なり?)

 

 P・シェーファーさんの『アマデウス』。

 歌舞伎の『娘道成寺』。

 S・キングさんの『ミザリー』。

 

 芸術作品を例に引いて

 ネガティブ感情を分析する第7章と第8章からは、

 とても解り易く“負の感情“の形が見えてきます。

 

 妬みや怒りは、

 実はとても自然な心の動きなのか。

 そんな“負の感情“を、

 何か別のモノに昇華できるのか――

 

「やぱりィ、くるしいィよりもォ~」

「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:楽しい方がいいよね!)

 

 心理学好きな方々だけでなく、

 全活字マニアさんにもおすすめの

 ノンフィクション作品ですよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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