テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 星の謎、地上の謎 ~

2024-12-20 22:03:16 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あちこちでェ、きらぴかッ!」

「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!華やかイルミ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今がイルミネーションのトップシーズンなのでしょうか、

 まばゆく彩られている街中や郊外の風景に感嘆しつつ、

 さあ、読書タイムもキラピカに参りましょう。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― ミステリ・トランスミッター ――

 

 

 著者は斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき)さん、

 2024年9月に発行されました。

 『謎解きはメッセージの中に』と副題が付されています。

 

 先日は斜線堂さんの長編ミステリ作品

 『廃遊園地の殺人』をご紹介しましたが、

 こちらは5つの作品が収録されている短編集ですね。

 

「これはァ~…みすてりィ?」

「ぐるるるがる?」(←訳:それともSF?)

 

 『ある女王の死』

 『妹の夫』

 『雌雄七色』

 『ワイズガイによろしく』

 『ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会』

 

 という5作品は、

 SF的設定を利用したミステリや、

 映画『ゴッドファーザー』を想起させる

 ロマンノワールもあって、

 バラエティに富んでいます。

 

 5作品それぞれの良さを

 ここで思いっ切りお喋りしたい!ところですが、

 グッと我慢して、

 1作品だけ取り上げるとしたら……。

 

「ぷふぱふッ! これェでスゥ!」

「がるぐるがるぐる!」(←訳:これしかないよね!)

 

 ええ、そうですね、

 私たちがニヤリ♫とさせられたのは、

 

 『ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会』。

 

 物語の”主役”は、なんと、

 カール・セーガンさん……!

 

 米国の天文学者・作家のセーガンさん(1934~1996)は、

 コーネル大学教授、同大学惑星研究所所長を務め、

 NASAとのお仕事にも参加する

 著名な科学者さんでした。

 

 また、セーガンさんは、

 宇宙探査機ボイジャーのプロジェクト

 《ゴールデンレコード》作製にも深く係わっていて――

 

「うちゅうじんにィ、めッせェーじィ!」

「ぐるがるるぐるる!」(←訳:星の彼方へ送ろう!)

 

 探査機ボイジャーに積み込む、

 銅製の円盤状記録媒体《ゴールデンレコード》。

 そこには、

 地球の何たるかや人類の文化が

 記録される……予定なんですけど。

 

 どんな記録をレコードに収めるべきなのか、

 セーガンさん、悩んでいます。

 

   写真はどうだ?

   一般の人びとからの応募も受け付けよう!

 

 なんてことが会議で決まっちゃったものですから、

 面倒な仕事がまた一つ増えて、はあぁ、憂鬱……。

 

「そろそろォ~おじかんでスゥ!」

「がるるるぐるるるるがる!」(←訳:選定会議予選委員会開始!)

 

 我こそは!の意気込みで、

 写真を持ち込んできた市民さんたち。

 熱く論じる彼/彼女たちを前に、

 いっそう深まる迷妄困惑から

 セーガンさんを救ったのは……

 

 え? 日本人?

 

「うふふふふッ!」

「ぐるるッ!」

 

 はたして、

 嵐がさらなる嵐を呼ぶ予選委員会が、

 到達した“結論”とは?

 

 驚いたりドン引きしたり、

 笑ったり感心したりと、

 感情がぐいぐい揺さぶられる怪作にして快作

 『ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会』をはじめ、

 粒揃いの短編集は、

 ミステリ好きな活字マニアさんに、

 SF好きな方々にもおすすめです。

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

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