「こんにちわッ、テディちゃでス!
あちこちでェ、きらぴかッ!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!華やかイルミ!)
こんにちは、ネーさです。
今がイルミネーションのトップシーズンなのでしょうか、
まばゆく彩られている街中や郊外の風景に感嘆しつつ、
さあ、読書タイムもキラピカに参りましょう。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ミステリ・トランスミッター ――
著者は斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき)さん、
2024年9月に発行されました。
『謎解きはメッセージの中に』と副題が付されています。
先日は斜線堂さんの長編ミステリ作品
『廃遊園地の殺人』をご紹介しましたが、
こちらは5つの作品が収録されている短編集ですね。
「これはァ~…みすてりィ?」
「ぐるるるがる?」(←訳:それともSF?)
『ある女王の死』
『妹の夫』
『雌雄七色』
『ワイズガイによろしく』
『ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会』
という5作品は、
SF的設定を利用したミステリや、
映画『ゴッドファーザー』を想起させる
ロマンノワールもあって、
バラエティに富んでいます。
5作品それぞれの良さを
ここで思いっ切りお喋りしたい!ところですが、
グッと我慢して、
1作品だけ取り上げるとしたら……。
「ぷふぱふッ! これェでスゥ!」
「がるぐるがるぐる!」(←訳:これしかないよね!)
ええ、そうですね、
私たちがニヤリ♫とさせられたのは、
『ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会』。
物語の”主役”は、なんと、
カール・セーガンさん……!
米国の天文学者・作家のセーガンさん(1934~1996)は、
コーネル大学教授、同大学惑星研究所所長を務め、
NASAとのお仕事にも参加する
著名な科学者さんでした。
また、セーガンさんは、
宇宙探査機ボイジャーのプロジェクト
《ゴールデンレコード》作製にも深く係わっていて――
「うちゅうじんにィ、めッせェーじィ!」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:星の彼方へ送ろう!)
探査機ボイジャーに積み込む、
銅製の円盤状記録媒体《ゴールデンレコード》。
そこには、
地球の何たるかや人類の文化が
記録される……予定なんですけど。
どんな記録をレコードに収めるべきなのか、
セーガンさん、悩んでいます。
写真はどうだ?
一般の人びとからの応募も受け付けよう!
なんてことが会議で決まっちゃったものですから、
面倒な仕事がまた一つ増えて、はあぁ、憂鬱……。
「そろそろォ~おじかんでスゥ!」
「がるるるぐるるるるがる!」(←訳:選定会議予選委員会開始!)
我こそは!の意気込みで、
写真を持ち込んできた市民さんたち。
熱く論じる彼/彼女たちを前に、
いっそう深まる迷妄困惑から
セーガンさんを救ったのは……
え? 日本人?
「うふふふふッ!」
「ぐるるッ!」
はたして、
嵐がさらなる嵐を呼ぶ予選委員会が、
到達した“結論”とは?
驚いたりドン引きしたり、
笑ったり感心したりと、
感情がぐいぐい揺さぶられる怪作にして快作
『ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会』をはじめ、
粒揃いの短編集は、
ミステリ好きな活字マニアさんに、
SF好きな方々にもおすすめです。
ぜひ、探してみてくださいね~♪
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