テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

舶来お菓子は…?

2009-08-21 22:24:44 | 美味
 はーいっ、本日は久しぶりのグミ☆ニュース!
 ……と思ったら、なんだかヘンね、テディちゃ?

「へんでスよゥ~、ネーさ!」

 『サンキスト』さんのこのお菓子、
 グミ……じゃないのかしら?
 フルーツスライス、って書いてあるけれど……
 と、とにかく、チャレンジしてみましょう。
 いただきます!

「いッただきまスゥ~!
 ぱくッ! ……むッ?」

 きゃーっ!! あまーいっ!! (←衝撃!)

「きゃぷーッ! あまあまァ~ッ!」 (←涙!)

 す、すっごく甘ーいこれは、
 グミとは似て非なるゼリー菓子ですね。
 原産国は、米国、とあります。
 いうなれば、アメリカン駄菓子、でしょうか。
 過激な甘さに、ネーさ、メマイがしてまいりました。
 
「あわわゥ~、
 テディちゃもォ、めがァまわるゥ~のでスゥ~」

 ぼくスイーツ苦手なんです……という御方には危険な、
 海の向こうからやってきた甘いヤツ!
 テディちゃ、おかわりはいかがですか~?

「……えんりょいたしまスでス……」

 甘過ぎるお菓子に警戒しつつ、
 では皆さま、楽しい週末を~♪

「あッ!
 ねーさがッ、にげたァ~ッ!」 
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可愛い~♪だけじゃなくて。

2009-08-20 22:13:38 | ブックス
 『タカラヅカ』という名の紫色のお花を見ましたよ~♪
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!
 ♪すみれェのォはなァ~さくゥころォ~♪」

 はい、本日はヅカのおねえさま方と同様に麗しい、
 目元ぱっちり、脚線美うっとりな美人さんが主賓です。
 みなさま、こちらを、どうぞ~!
 

 
          ―― バービー・ファッション50年史 ――


 
 著者は茅野裕城子さん、たいらめぐみさん、関口泰宏さん、
 ’09年3月に発行されました。
 1959年にNYのトイ・フェアーでデビューした
 バービー・ミリセント・ロバーツさん――
 またの名を、『バービー』ちゃん。
 世界で最も有名なファッションドールさんですね。

「ごじゅッしゅうねんッ、おめでとうございまスゥ~! 
 ぱちぱちぱちィ~!」

 この御本に掲載されているのは、
 誕生以来のバービーちゃんのファッション変遷史。
 当時から、そして現在も、
 バービーちゃんの着こなしセンス、さすがです!

「なにをォきてもォ、かんぺきィ!」

 完璧な装いの背景にあるのは、
 バービーちゃんを世に送り出した
 マテル社のスタッフさんたちの努力と、
 ボンシックな衣装を仕立て上げた方々の技術力。
 そう、実は……
 初期バービーちゃんの衣装史は、
 日本の戦後史とも深く係わりがあるのです。

 バービードールファンの御方には常識ですが、
 マテル社の依頼を受け、
 人形の衣装を製作したのは
 手先の器用な日本の女性たち――
 バービーちゃん生誕時から70年代初頭までの
 約10年間のことでした。

 この御本には、もちろん、日本の地を離れ、
 工場で大量生産されるようになって後の
 バービーちゃんの衣装も載っています。
 しかし、私たちのひいき目でしょうか、
 初期のバービーちゃんの愛らしさ、
 衣装の垢抜け具合は本当に奇跡的!
 であるような……?
 
「とにかくゥ、きゃわゆいィ!
 これくたーさんはァ、どきどきィ!」

 コレクターさんも、
 初級バービーファンさんたちにも、
 おすすめの御本です!
 各時代の流行が一目で分かるファッションプレートとしても
 興味は尽きません!

 しかし……うーむ、しかし……。

「わぽッ? どしたのォでスかァ、ネーさ?」

 いつの時代も美しいバービーちゃんと比較して……
 ケンくん!
 いったい、どうしちゃったんですか!

「ふァ~?
 ぼーいふれんどのォ、けんくんッ??」

 御本の94ページ、
 衝撃のお写真が!
 1999年頃に製作されたというケンくん……?
 こ、これがケンくん……?
 あの、さわやか笑顔の、ケンくんなんですか!?!
 
「えッ?
 ……わッ! わわわッ! 
 これはァ、まるでェべつじんッでスよゥ~!!」

 何がケンくんに起こったのでしょう?
 驚愕の事実は、どうか御本で!

「こわいでス……こわすぎィでスゥ……!」
 
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転がる《♪》は。

2009-08-19 22:22:42 | ブックス
 サルスベリのお花がきれいな季節ですね~♪
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわァ、テディちゃで~スッ!
 あさがおォもォ、がんばッてまス!」

 季節の花々さんたちより華やかに、
 いえ、華々しく笑顔!な表紙画の、
 本日ご紹介いたします一冊は、はい、こちらです!
 皆さま、拍手でお迎え下さ~い!



          ―― のだめカンタービレ #22 ――



 著者は二ノ宮知子さん、’09年8月に発行されました。
 日本人のクラシック音楽への既成概念や先入観を
 すこーんと破壊してしまった名作コミックの最新話、
 第22巻の登場です!

「わんだほォー!! ぱちぱちぱちィ!!」

 極東の島国を飛び出た千秋くん&のだめちゃんのパリライフ、
 なんだか風雲急を告げる展開になってまいりましたね。
 シュトレーゼマンの弟子として活躍中の千秋くんと
 わが身を引き比べ、
 もうやだーっ!
 こんな学生生活っ!
 と、憑かれたように走り始めるのだめちゃん。
 
 なんと、今巻では英国の一流オーケストラと共演?!?
 衝撃デビュー?!?

「ひょわわッ!
 いきなりィ? でもォ、ぱちぱちィ!」

 私たち読み手の期待と不安を、
 そして自身の決意、覚悟をも背負い、
 若きピアニストは登壇します。
 演目は、
 『ショパン作 ピアノ協奏曲 第一番』。

 その反響や――いかに?

「どどど、どうなるゥのかなッ?
 しんぱいィでスよゥ~」

 反響は……なるほど~、今年らしいなァと思わせる描き方で
 のだめちゃんのもとに届きます。
 ネットで、動画で、TV映像で、
 シュトレーゼマンのロンドン公演の模様は
 広く知られる事態となったのですから。

 音楽家さんにとって、
 PCとネットの普及・拡大は複雑ですね。
 映像、音を、モニター上で何千何万回と再生させることは出来る、
 しかし、その音は、本物ではない――

 本物の音、
 本物の音楽は、
 観賞者の耳に響いているのか……?

 評判を得ることと、
 真の音楽に迫る演奏をすることは
 まったくの別もの。
 ここにこうしている私たちも、
 のだめちゃんのピアノの音に、
 ちゃんと耳を澄ませているのでしょうか……。

「むむむむむゥ~、
 じしんがァ、なくなッてェきましたでスゥ~」

 けれど、
 ショーマストゴーオン!
 ミルヒーの、千秋くんの、
 舞台の幕は上がるのです。
 のだめちゃんの次の幕は?

 次巻が、ますます待たれます!
 
「はくしゅのォ、じゅんびィしてェ、まッてまスからねッ!!」
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語るは、うたかたの。

2009-08-18 21:44:42 | ブックス
「わわゥ!
 ネーさッ、へりこぷたーがァ、ぶんぶんッでスゥ!」

 そうなのよ、テディちゃ。
 首相さんの演説がある、というのでヘリコプターが飛びまくった
 東京・八王子から、こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでスッ!」

 さあ、ぶんぶんヘリさんは去ったようですし、
 本日の御本の用意も出来ました。
 みなさま、こちらを、どうぞ~!



                ―― 喋々喃々 ――



 著者は小川糸さん、’09年2月に発行されました。
 『喋々喃々』は『ちょうちょうなんなん』と読みます。

「ひょうしのォ、ちょうちょゥはァ、ちょうちょゥちがいッ!」

 以前に御紹介しました小川さんのデビュー作品
 『食堂かたつむり』は非常に印象に残る御本でした。
 人里はなれた小さな食堂、
 森の女王のような豚のエルメスちゃん……
 2作目となるこちらの『喋々喃々』は、
 おや? 舞台は東京、ですね。

「ひるずゥ、でスかッ? 
 それともォ、みッどたうんッ??」

 いえいえ、ミッドタウンからはだいぶ歩かないと行き着けない、
 その場所は――
 谷中、という町。
 昔の趣きが生きるその一帯を、
 東京っ子は《下町》と呼んだりするのです。

 アンティークきもののお店
 『ひめまつ屋』さんは、谷中にあります。
 物語の主人公、
 栞(しおり)さんは、『ひめまつ屋』さんの若き店主。
 
 新年とともに、栞さんのもとへやって来たのは、春~♪

「むッ?
 しんねんはァ、しんしゅんッでスよゥ~!
 はるゥ、でスよゥ~!」

 あの、そっちの春ではなくて、
 つまりその、こころの春、と申しますか、
 恋愛、の方の、春、なんです。

「おおおッ! はるッ!」(←驚き!)

 月日とともに、
 ゆるゆると歩みを進める、栞さんの恋。
 その恋の行方を、
 ここでバラしちゃうのは野暮、というものですね。

 栞さんの周辺の人びと、
 そして私たち読み手も、
 静かに見守ることしかできません……。

 《恋愛》を独特なリズムで描くこの物語、
 前作『食堂かたつむり』が
 週ジャン的パワフル少年コミックとすれば、
 こちらは、
 昭和前期の古風な少女小説、でしょうか。

「ふわァ??
 しゅうかんじゃんぷゥ~?」

 いい味を出している脇役さんたちにも注目です!
 『食堂かたつむり』で小川さんのファンになった御方は、
 こちらも、ぜひ!
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~ ウェルカム!新進名探偵氏 ~

2009-08-17 21:51:53 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 お盆休み明けの本日は、

「ふァ~ねむいィ~、こんにちわァ、テディちゃでスゥ~」

 はい、本日は、読むうちにいつの間にか眠気も失せる
 秀作ミステリを御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!


 
             ―― 六つの手掛かり ――


 
 著者は乾くるみさん、’09年4月に発行されました。
 『SIX CLUES』と英題が付されています。
 題名通り、収められているのは6篇の短編ミステリ!

「むむゥ? ほんかくはァ、でスかッ?」

 以前に御紹介いたしました乾さんの近著
 『カラット探偵事務所の事件簿①』は
 とてもスタイリッシュな、
 それでいてユーモアを忘れない正統派ミステリでした。
 こちらの御本も……
 ええ、そうです!
 ミステリファンには嬉しい、
 《本格》ミステリ!

「ぱちぱちぱちィ~!」(←歓迎の拍手です♪)

 6つの物語で謎を解決する主人公、
 いえ、栄えある探偵役さんは、
 林茶父(はやし・さぶ)さん。
 ……この御名前、実はアナグラムになっているんですけど、
 テディちゃ、お分かりですか?

「あなぐらむゥ??
 え~とォ??」

 説明するより、御本の表紙画に注目すれば
 あ!と判っちゃうかもしれませんね。
 黒のスーツに、頭にはソフト帽、
 ステッキを腕に、仕上げはちょび髭……。

「すてッきィ? おひげェ?
 あッ!! わきゃッたでスゥ!」

 モデルとなったその人の名は――

「わわッ! いけませんッ!
 ひみつゥ、でスッ!」

 そうですね、秘密、ということにしておきましょう。
 奇術を愛し、お酒を愛し、でもお酒に飲まれることなく、
 観察力と洞察力を発揮する林さん。
 こみいった6つの謎も、彼の前では、
 夏の陽光を浴びたかき氷のように溶解します。
 刑事さんたちも感服させる、その理力!
 お見事です!

 ……探偵・林さん、誰かに似ているような?
 あの探偵教授さん?
 あの探偵神父さん?
 ミステリ好きさんなら、きっと思い巡らすことでしょう。
 答えは……御本の中に!

 『ミステリアスな御話』ではなく
 本当の『ミステリ』が読みたいんだ!という
 ミステリファンさんに、おすすめ、ですよ~♪

「めいたんていィがァ、またひとりィ!」
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残暑冷菓美味。

2009-08-16 22:26:48 | 美味
 お盆休み最後の日曜日は、はいっ、書評をひとやすみ~♪
 おやつで休憩タイムにいたしましょう。
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ! こんびにィでェ、おやつをォげッとォ!
 テディちゃでスゥ!」

 暑い中のお買い物ご苦労さまでしたね。
 テディちゃチョイスの本日のおやつは……
 『レディボーデン プレミアムアイスバー』!
 さっそくいただきましょう!

「いッただきィまスゥ!
 ぱくッ! ちべたッ、わほッ♪ んままッ!
 ぷんぷんッ!」

 バニラアイスクリームをコートする
 パリッとしたチョコレートが美味しゅうございます。
 同じバータイプの『パルム』ほど軽くなく、
 『ハーゲンダッツ』ほど重たくもない、
 ミルキーな口溶け……
 ジェラートやソルベじゃ満足出来ない!
 というクリーム好きな御方におすすめで~す♪

「でスねッ、ぱくくッ、ぷんぷんッ!」

 おや? 御機嫌斜めですね、テディちゃ?
 どうしたの?

「ぷんぷんッ!
 テディちゃ、ほんとはァ、
 『がりがりくん』たべたかッたのでスよゥ!」

 ……はあ?

「でもォ、うりきれェだッたのでスゥゥ~……ぐすんッ」

 ……『ガリガリ君』がお店になかったので、
 『レディボーデン』を買ってくる……
 その発想、何か違うような……?

「つぎはァかならずゥ、『がりがりくん』をォ、たべてやるゥ!
 ぱくく~ッ!!」


  **  **  **  **  **

 
 今日もご来訪いただき、ありがとうございました!
 サマーヴァケーションは終わっちゃったという御方、
 バカンスはこれからよ~♪という御方も、
 どうか御身体に気を付けて!
 まだ暑い日は続きそうです!

「いッしょにィ、たべよゥ!
 『がりがりくん』ッ!」

 えー、車を運転中の御方は、食べちゃダメです。
 
 
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何より特別な、一冊。

2009-08-15 21:47:47 | ブックス
 日本名作劇場へ、ようこそ!
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!」

 今日、8月15日は私たちにとって特別な日、ですね。
 ならば本日ご紹介いたします御本も特別な一冊を!
 こちらを、どうぞ~!


        
             ―― 楡家の人びと ――



 著者は北杜夫さん、単行本は1964年に、
 改版文庫版は2000年に発行されました。
 画像はネーさ所蔵の単行本です。けっこう古びちゃってますが……。

「にれさんッてェ、だァれでスかァ?
 どこにィ、すんでるのッ?」

 楡さんのお家が建っているのは、
 現代では、東京の中心地に近い、名所のひとつに数えられる
 青山という地域。

 流行のショップやビルが集う青山一帯も、
 江戸の昔は原っぱでした。
 明治の時代も、やはり似たようなものでしたが……
 ほら、御覧なさい、あの大きな建物を!

「ひゃあァ、りッぱでスゥ!
 たわーがァ、ついてるゥ!」

 そびえるは、七つの塔。
 大理石の門柱も豪華なこの建築物は、
 『楡脳病院』。

 脳病院――精神を病む人のための病院、
 それもこれほど近代的な、設備も整った病院が出来たのは
 明治・大正の当時においては
 画期的なことであったと言えましょう。
 病院を創設したのは、
 楡基一郎(にれ・きいちろう)さん。
 
 さえない農家の四男坊から、
 東京へ出て医師となり、
 ついに大病院の主となった立志伝中の人物です。

「むむゥ、しゅっせしたのォでスねッ!」

 この物語は、
 基一郎さんを一代目とする楡家と、
 楡脳病院を中心とする年代記。
 大正から昭和にかけての日本の歴史と
 楡家の歴史が交差します。
 短い平和なひととき、
 天災、騒乱、そして戦争も、
 当時の日本が体験したすべてがこの中にあります。
 
「てんさいッ??」

 関東大震災を、これほど真に迫ってに描ききった御本は
 他に思いつきません。
 大地が揺れたその日、基一郎さんは東京を離れていました。
 必死に家へ、病院へ戻ろうとする彼が
 その帰路で目にしたものは……。

 基一郎さんの後継者たる娘婿の徹吉(てつきち)さんは
 『日本大地震』の報を留学先のドイツで知ります。
 東京が壊滅?
 家は、いったいどうなっているだろう……?

「うァうわァうゥ~、じしんはきらいでスよゥ!」

 七つの塔の脳病院を見舞う災厄は次から次へ――
 基一郎さん、基一郎さんの子どもたち、孫たちも、
 時代の嵐に巻き込まれてゆきます。
 楡家と、脳病院の運命もまた――?

 刻まれているのは、
 点景ではなく
 巨きな流れ。
 風すさぶ世界の鼓動が目に見えるようです。
 
 三島由紀夫さんは
 『戦後に書かれたもっとも重要な小説のひとつである』、
 『これこそ小説なのだ!』と
 賞賛を惜しみませんでした。
 そう、これこそ、ものがたり!
 読み終えれば、きっと感じられることでしょう、
 
 これが楡家のものがたり。
 これこそ特別な一冊。

「♪あおやまぼちからァ、
 しろいおばけがァ みッつゥ みつゥ
 あかいおばけがァ みッつみつゥ~♪」

 所々で登場する童謡や詩篇も
 すばらしく魅力的です。
 ぜひぜひ、一読を!
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走れば、光は。

2009-08-14 22:11:10 | ブックス
 暑くて眠れないわっ!そうだ額に冷却シート貼ってみよう!と
 思いついたはいいものの……あんまり冷え冷えなので
 逆に目が覚めてしまったネーさです、こんにちは~。

「こんにちわッ、まいにちィぐッすりィ~♪ テディちゃでス!
 ネーさはァ、どじッ!」

 ……では、本日はネーさに劣らぬドジ、かもしれない、
 けれど好感度抜群!な少年たちの物語を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!



             ―― ダッシュ! ――


 
 著者は五十嵐貴久さん、’09年7月に発行されました。
 ユーモラスな雰囲気の表紙デザインは、
 本屋さんの店頭でも目立ちそうですね。

「へんなァ、かおのォ、よにんでスゥ!
 しんきげきィ、みたいィ!」

 彼ら4人は、芸人さんではないんです。
 4人とも、現役の高校生さん。
 埼玉は春日部の、春日部学園高校の2年生。
 イノケンこと井上健一「(いのうえ・けんいち)くん。
 メタボンこと門倉猛(かどくら・たけし)くん。
 リョーイチこと結城遼一(ゆうき・りょういち)くん。
 わび助こと富田裕助(とみた・ゆうすけ)くん。

 4人には、憧れのひとがいます。
 一年先輩の、菅野桃子さん。
 成績優秀、品行方正、
 3年生になって部活は引退しちゃったけど、
 陸上部のエース、
 いえ、県きってのランナーである
 8頭身美人の桃子さんを、
 彼らはそれぞれに慕っているのです。
 
「はちとうしんッ! 
 わわァ~、すごッ!」(←テディちゃはもちろん2頭身です)

 原宿や渋谷を歩けばスカウトたちがこぞって声を掛ける、
 そんな桃子先輩の未来はまばゆい光に包まれていると、
 皆が考えておりましたが……

 桃子さん、或る不幸に囚われてしまいました。

「えッ? ふこうッてェ……」(←いや~な予感中です)

 非常に深刻な病気、
 いわゆる『難病』というものです。

「あわわわッ、
 びょッ、びょうきィはァ、いやでスゥ~ッ!!」

 ……この御本は、『難病もの』の物語なのでしょうか?
 いいえ、それが、どうも違うようです……?
 主役はあくまで、イノケンくんたち、4人の高校生。
 
 17歳の夏を、
 4人は桃子先輩に付き添って過ごします。
 お喋りで励まし、
 リハビリに協力し、
 彼女のひそかな願いを叶えるために、
 全力を注ぐのです。

 桃子さんの未来を光で満たすには、どうしたらいい?
 ぼくらに何が出来るんだろ?

「むむむッ、むちゃくちゃむずかしィ~!」

 困難に遭っても引き下がらない、
 これは4人の青春ど真ん中チャレンジストーリー。
 桃子ねーさんのために!
 突っ走って突っ走って突っ走りまくる4人の、
 ダッシュ!な日々。

 ダッシュする彼らの行く手に、
 ゴールテープは……?

「もうすこしィでスゥ!
 だッしゅッ、だッしゅゥッ!」

 夏休み、お盆休み中の活字マニアさんに、
 激おすすめの一冊です!
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先取り?《秋の美》!

2009-08-13 21:52:26 | ブックス
 お暑い秋でございますね。こんにちは、ネーさです。

「むゥッ?
 ネーさ、ちがうゥでスゥ! いまはァ、なつゥでスよッ!」

 テディちゃ、暦の上では立秋を過ぎました。
 ですから今は、秋!なんです。

「えェ~???」(←疑いの眼差し)

 ファッション雑誌ではブーツの特集が組まれ、
 デパートには秋冬ものの服やバッグが入荷する今日この頃。
 そう、つまり!
 私たちが心待ちにしていたこの御本の季節となったのです。
 さあ、胸躍らせつつ、こちらを、どうぞ~!


 
             ―― 秋のおしゃれ ――



 著者は池田重子さん、’09年7月に発行されました。
 副題に『池田重子流きものコーディネート』とあります。
 池田さんによるきものコーディネートの御本も、
 『冬のおしゃれ』『春のおしゃれ』『夏のおしゃれ』を経て、
 この『秋のおしゃれ』で
 一年の美が締めくくられることとなりました。

「いよいよォ、ふぁいなるすてーじィ!」

 秋のきものの美――
 『夏のおしゃれ』では、夏らしい色調の美が印象的でしたが、
 秋の美は、色彩により深みが加わります。

 御本の表紙となっているのは
 『赤姫の裾模様』と池田さんが名付けたコーディネート。
 明治時代末期の作、
 紅色(もみいろ)の二枚襲(にまいがさね)の振袖です。
 帯は紅葉をモチーフに、
 帯揚げ、しごき、丸くげ紐も、また紅の色。
 半襟にも、あざやかな紅色の刺繍が。

「ふァゥ~、はくりょくゥ~!」

 秋は婚礼のシーズンでもありますから、
 格調高い振袖のコーディネートが
 他にも多数掲載されています。
 帯が、なんともすてきですね!
 これほどの御品、
 もう現代では作られていないかもしれません……。

 さらに、読み手の眼をぐっと惹きつけるのは……
 帯留!

 『春のおしゃれ』では可愛いツクシンボ、
 あら失礼、愛らしい土筆の帯留が、
 『夏のおしゃれ』では繊細な団扇やトンボの帯留に
 うっとりさせられました。
 では、この『秋のおしゃれ』で登場する帯留は、

「ふむふむッ、
 くりかなッ?
 りんごォ、かもッ?」

 はい、栗、あります。
 リンゴや、柿、ブドウをかたどった帯留もありますよ。
 ですが、なんといっても『秋』らしいのは、
 菊の花!

 工芸/装飾品の域を超えた、
 宝飾品と呼ぶにふさわしい菊花は
 正調な《秋の美》の象徴のようです。

「しんじゅのォおはながァ、きれいィでスゥ~……!」

 変幻自在な色、素材、そして主題。
 秋のきものが創り出す華やかな一場面を
 アート好きさんは何を措いてもぜひ!
 歴史好きさんにも、おすすめです!
 残暑を忘れさせてくれる一冊ですよ♪

「きせつはァ、え~とォ、
 ……なつだけどォ、もうあきィ!」 
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― 勇者の足跡 ―

2009-08-12 22:04:29 | ブックス
「つどえッ、ゆうしゃたちィ!」

 ……えーと、ぜーんぜん勇者ではないネーさです、こんにちは。

「こんにちわゥ! ゆうしゃテディちゃであ~るゥ!」

 ニセモノ勇者のたわ言には耳を貸さずに、
 さあ、皆さま、本日ご紹介いたしますのは
 本物の勇者さんの旅路の記録です。こちらを、どうぞ~!


 
            ―― メモリークエスト ――


 
 著者は高野秀行さん、’09年4月に発行されました。
 ’07年の『怪獣記』では謎の怪獣ジャナワールを探しに
 トルコ東部を駆けめぐった高野さん、
 またも新たな捜索の旅に出発です!

「むむッ!
 こんどはァ、どちらへッ?
 なんきょくゥでスかッ? ほッきょくゥでスかッ??」

 いえ、今回の高野さんの目的地は、
 実在の場所であって、
 しかし、実在しない場所でもあるのです。

 それは《記憶》の中の或る地点。
 しかも、その《記憶》の持ち主は、
 まったくの他人さん。

「おおッ!
 まほうのォ、でばんッでスゥ!」

 高野さん、魔法使いではありません。
 使うのは、頭脳と足。
 自力で《記憶》の中の現地を目指します。

 そもそもは、Webマガジンに載せた公募が出発点でした。
 探して欲しい《記憶》、求む!
 
「えッ? えェとォ、それはどういうゥ……?」

 例えば。
 何年も前のことだけれど、
 旅先で知り合ったどうにも忘れ難いひとがいる……
 あのひとは今頃どうしているんだろう?
 何処にいるのだろう?
 元気にしているのかなあ……

 何が何でも知りたい!というのではないけれど、
 出来れば、知りたい……!

 かくして高野さんはタイへひとっ飛び。
 依頼者さんの記憶と、ほんの少しのデータをもとに、
 困難な捜索行――メモリークエストに取りかかります。

「ゆくてにィ、まつのはァ、あらしッ!」

 タイ→タイの国境地帯→高級リゾート地セーシェル→
 南アフリカ共和国→旧ユーゴスラヴィア。
 常人には考えられないルートを単身辿り、
 《記憶》に生きる『あのひと』を探す高野さん。
 運命の女神さまは、
 高野さんに微笑んで下さるのでしょうか?
 それとも……?
 
 私たちを夢中にさせた『怪獣記』をもしのぐ
 オキテ破り?のメモリアルなメモリークエスト、
 活字マニア諸氏はぜひとも御同行を!

「ゆうしゃたちよッ、つどうのじゃッ!」

 勇者・高野さんの《メモクエ2》、待たれます♪
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