テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 酒井駒子さんの世界へ…今日から開幕! ~

2021-04-10 23:39:26 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はなさくゥ~はるはァ~…」
「がるる!ぐーるるがるる!」(←訳:虎です!アートのお時間!)

 こんにちは、ネーさです。
 ちょっと花冷えの週末は、
 久しぶりに展覧会情報をお送りいたしますよ♪
 活字マニアさんにも激おすすめの特別展は、
 さあ、↓こちらで~す!

  



   ―― みみをすますように 酒井駒子 展 ――



 東京・立川市のPLAY!MUSEUMにて、
 会期は2021年4月10日~7月4日(会期中無休)、
 『As if Listening Komako Sakai』と
 英語題名が付されています。

「よるくまッ!」
「ぐるーるるがるる!」(←訳:ビロードのうさぎ!)

 ええ、そうです。
 『よるくま』『金曜日の砂糖ちゃん』他の絵本作品、
 書籍の装幀、挿絵などのお仕事でも知られる
 酒井駒子(さかい・こまこ)さん。

 この《みみをすますように 酒井駒子 展》は、
 酒井さん初の本格的な個展です。

  

 『1ある日.』
 『2.ひみつ』
 『3.こみち』
 『4.はらっぱ』
 『5.こども』
 『6.くらやみ』

 と、6つのエリアに分けて展示されるのは、
 デビュー時から最新作まで
 20冊超の絵本の原画200点余!

 『きつねのかみさま』
 『くまとやまねこ』
 『よるくま』『ビロードのうさぎ』
 『BとIとRとD』といった
 人気作品の原画が出展されますよ♫

  

「ぐッずもォ、いろいろォ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:制作されてます!)

 会場では、
 展覧会のオリジナルグッズとして、
 特製ポストカード、複製画、ポスター、
 ブローチやトートバッグなど雑貨類も
 販売されます。

 公式図録である
 画集『みみをすますように』は、
 4月12日以降、一般の書店さんでも
 取り扱われるとのことですので、
 展覧会場へ行けない御方は
 本屋さんで探してみてくださいね。

  

 また、PLAY!MUSEUM では、
 『ぐりとぐら しあわせの本』展も
 同時開催されていますよ。

 正直に申し上げますと、
 全国的にコロナウィルス感染拡大が
 心配される状況にあるため、
 展覧会のご紹介をすべきか否か、
 迷いました……が、
 会期は7月4日まで、と長期になってます。

 4月の今は無理でも、
 7月までにはきっと情勢も落ち着いているわ!
 と信じて、
 絵本好き&アート好きな皆さま、
 無理をなさらず、
 時機を待ってお出掛けくださいね。
 
 


 
    ではここで、オマケ画像も!
   
    「おおッ? これはァ?」
    「がるるるぐる!」(←訳:おやつの気配!)
    はい、『資生堂パーラー』さんの包み紙を
    ゆ~っくり開けてみると……。
   
    《春のチーズケーキ(さくら味)》登場です!
    季節限定のお味ですよ~♫
    「はりきッてェ~」
    「ぐるるるるる!」(←訳:いただきます!)
    美味しいおやつにほっこりしながら、
    皆さま、どうか穏やかな休日を。


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~ 万里を読み解く ~

2021-04-09 22:52:42 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むむむッ! おみごとォなのでスゥ~!」
「がるる!ぐるるっるる!」(←訳:虎です!やり切った感!)

 こんにちは、ネーさです。
 いやー、ポカリスエットの新CM
 『でも君が見えた』が素晴らしくて!
 CGなしのセット撮影は、さながら
 《ポカリ版・不思議の国のアリス》といった趣きですよ♪
 監督の柳沢翔さん&スタッフさんに
 全力で拍手を送りながら、
 さあ、ここからは読書タイムです。
 本日は、こちらのミステリ作品を、どうぞ~!





   ―― お電話かわりました名探偵です ――



 著者は佐藤青南(さとう・せいなん)さん、
 2020年12月に発行されました。

「りりりりィ~んッ!」
「ぐるがるるぐるがるる?」(←訳:事件ですか事故ですか?)

 電話の着信音が響き、
 緊迫した受け答えが交わされるここは、
 Z県警本部の、通信指令室。

 そう、Z県民さんが、
 たいへんだ!110番しなくちゃ!
 と通報する場合、
 かけた電話に応答してくれるのは、
 通信指令室に詰めている警官さん、
 なんですね。

「にじゅうよじかんッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:いつでも対応!)

 市民にとってはまことにありがたく、
 頼もしい存在でもある
 警察本部の通信指令室。

 そこは、警察官さんにとっても
 憧れの部署であるようです。

 物語の語り手である《僕》こと
 早乙女廉(さおとめ・れん)さんは、
 県警本部通信指令課への転属が決まったとき、
 喜びと緊張で
 身震いがした程だったといいますから。

「ふァ? みぶるいィ?」
「ぐるがる~?」(←訳:なにゆえ~?)

 実はね、
 通信指令課には
 “伝説“があるんですって。

 通常、
 事件の捜査が動き出すのは、
 110番通報を受けて状況を把握し、
 適切な人員と車両を確保して、
 捜査員さんが現場に到着して……と、
 幾重ものプロセスを経てのち、
 のことですが。

 Z県警の通信指令室には、

 指令室から一歩も出ずに、
 通報者から聴取した情報のみで
 事件の真相を見抜いてしまう猛者がいる――

 ひと呼んで、
 《万里眼(まんりがん)》。

「せんりがんのォ、うえをォゆくゥ?」
「がるる!」(←訳:万里眼!)

 通信指令室での任務に就いて
 まだ半年、
 課内では新人扱いされている早乙女さんは、
 当然ながら
 《万里眼》ではありません。

 けれど、
 指令室に通報が、
 それもとびきり奇妙な事件の通報が入るや、
 《万里眼》が現われることを
 既に知っています。

 ほぉら、今日も来ましたよ。

「もしもしィ!
 いえがァ、ぬすまれェましたァ!」
「ぐるるるるがるぐる!」(←訳:お巡りさん早く来て!)

 いや、そう言われても、
 と早乙女さんは困惑します。

 いえがぬすまれた、って。

 いえ、って、家?

 家を盗むって、
 そんなに簡単に盗めるものなの? 
 家って?

「うゥ~むむッ?」
「がるっるるぐる~?」(←訳:無理っぽいよね~?)

 言葉に窮する早乙女さん。
 と、そのとき。
 早乙女さんの横に、
 腕がのびてきた……?

「しんうちィ、とうじょうゥ!」
「ぐるるるるる!(←訳:万里眼さんだ!)

 家が盗まれた。

 そのたった一言から、
 《万里眼》さんは真相を掴めるのでしょうか?

「そのォおてなみィはァ~…」
「がるぐる!」(←訳:評判通り!)

 30秒や60秒の中に世界を構築するのが
 TVCMだとするなら、
 わずかなページ数の中で
 予想外の展開や解答を見せてくれるのが
 短編ミステリの醍醐味ですね。

 CASE1からCASE5まで、
 5つの連作短篇から成る
 新奇な安楽椅子探偵型ミステリは、
 ミステリ好きさんに
 おすすめの文庫書き下ろし作品です。
 ぜひ、手に取ってみてくださいな~♪
 
 
 
 
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~ 青天の扉 ~

2021-04-08 23:45:13 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ~はなまつりィ~なのでスゥ!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!おめでたや!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日4月8日は、
 お釈迦さまの誕生を祝う《花まつり》。
 《花まつり》の名にふさわしく
 そろそろ咲き始めた美しいフジの花を見上げながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、いま話題のこちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
      ―― 青天を衝け (一) ――



 作者は大森美香(おおもり・みか)さん、
 ノベライズは豊田美加(とよだ・みか)さん、
 2021年1月に発行されました。
 現在NHKで放送中の大河ドラマ
 『青天を衝け』のノベライズ作品第一巻です。

 ……えー、告白いたします。
 私ネーさ、朝ドラ『おちょやん』から
 脱落してしまいまして。

「ぷふふッ!」
「ぐるるる!」(←訳:くすくす!)

 何故かは分からねど、
 どうしてものめり込めない『おちょやん』。

 毎週ハラハラさせられたTBS系ドラマ『天国と地獄』、
 火曜日朝のオアシス『PUI PUI モルカー』も
 終わってしまって、
 ああ、どうしたものか……

 と、沈む一方のココロを
 ぐいっと持ち上げてくれる薫風のような存在が、
 『青天を衝け』であると申せましょうか。

「ばくまつゥからァ、めいじィ!」
「がるるぐるがる!」(←訳:動乱の時代です!)

 この第一巻では、
 現在放映済みの第八回『栄一の祝言』よりも、
 もう少し先までのお話が
 描かれています。

 渋沢栄一さんを中心にした
 血洗島のパートは
 まだまだ穏やかで、
 反対に
 一橋慶喜さんを中心とする
 江戸のパートは、
 こう言っては不謹慎かもしれませんが……

 面白~い!

「ややこしィ~ばくまつのォ、あれもォこれもッ!」
「ぐるるるるるる!」(←訳:分かりやすいよ!)

 『安政の大地震』とか、
 『安政の大獄』って、
 聞き知ってはいても、
 それが世情とどうつながるか、
 最終的にどんな影響をもたらしたのか、
 ドラマを見て、
 初めて実感できた気がします。

 そうやってドラマを鑑賞した後、
 この御本を読んでみれば、
 幕末へと転がってゆく
 時代のうねり、
 息吹もが、さらにくっきりと
 浮かび上がってくるようですよ。

「ふゥ! たいへんなァじだいィ、なのでス!」
「がるるる!」(←訳:嵐また嵐!)

 雷雲の上に広がる青天を想わせる詩歌――
 ドラマの題名である漢詩は、
 本文200~201のページにかけて
 登場しますよ。

 そして、
 ドラマの“顔“に等しい題字を揮毫したのは、
 現代美術家・杉本博司さん!

 アート好きな方々は、
 オープニングを堂々飾る『青天を衝け』の題字を
 じ~っくりご覧になってくださいね。

「じかいィはァ、はやくもォ!」
「ぐるるるるる?」(←訳:桜田門外の変?)

 ここからが、
 本気の幕末。

 一橋卿の明日は、
 若き栄一くんの明日は、
 どう描かれるのか――

 歴史好きな活字マニアさんも、
 ドラマのファンの方々も、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
 
 
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~ 続々・《知る》を旅する ~

2021-04-07 23:32:58 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いでよォ、どらごんッ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!杖よ光れ!)

 こんにちは、ネーさです。
 勇者よ闘え!魔族をぶっ飛ばせ!
 季節は春だし、
 魔法世界を元気よく探検しようぜ!
 という訳で、
 本日の読書タイムは、
 こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 葬送のフリーレン 3 ――



 原作は山田鐘人(やまだ・かねひと)さん、
 作画はアベツカサさん、2020年12月に発行されました。
 なんだか急にマンガが読みたくなったきた!
 と思い立ったら、
 《マンガ大賞2021》大賞受賞作品を選べば、
 ええ、間違いはないでしょう♫

「でんせつのォ、だいぼうけェ~んッ!」
「ぐるっるぅっるるるる!」(←訳:終わっちゃったけどね!)

 主人公のフリーレンさんは、
 魔法使いであり、
 エルフ。

 エルフであるということは、
 長命、をも意味します。

 すなわち、冒険の仲間――
 勇者ヒンメルさんと
 戦士アイゼンさん、
 僧侶のハイターさんが、
 年老いて現役を引退したり、
 この世を去ってゆくのを、
 彼女はただ見送るしか出来ません。

 数多の別れを経験してきたフリーレンさんにとって
 それは珍しくもないことでしたが。

 なぜか、
 今回はいつもと違う……?

「どうしてェかなァ??」
「がるるるる!」(←訳:忘れがたい!)

 いつもとは違う、
 心に残る旅の日々。
 仲間たちの顔。
 どうして、忘れがたいのか。
 いや、忘れたくない、のか……。

 かくして、
 ”冒険を振り返る”物語が始まります。

 ともに冒険を成し遂げた仲間たちの、
 願いとは? 
 遺志とは?

 そしてまた、
 ”振り返る旅”は、
 いつの間にか、
 新たな冒険行に……?

「わるいィやつゥ、でましたでス!」
「ぐるるがるっ!」(←訳:魔物も出たっ!)

 過去を振り返る旅っていったら、
 しんみり、穏やかな旅路、かと思ったら、
 いやーもう、
 そうはいかなかったのよね。

 魔王は確かに倒したけど、
 魔族は生き残ってた?

 魔物は村を襲うし、
 新しい仲間は問題児っぽいし?

「こんどのォ、ぼうけんもォ~」
「がるるぐるる!」(←訳:先行き不透明!)

 ネタバレになってしまうので、
 これ以上はお喋りできないんですけど、
 3巻、とっても楽しゅうございました♫
 粛々とした雰囲気の1巻に比べ、
 フリーレンさんの過去が
 ちょっとだけ明かされ、
 新キャラさんも出てきたりして、
 物語は末広がりに成長してゆくようです。

「これからァ、どうなりまスかッ?」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:ますますワクワク!)

 現在は4巻までが刊行されている
 《葬送のフリーレン》シリーズ、
 マンガ好きな御方はもちろん、
 ゲーム好きな活字マニアさんにも
 おすすめですよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
 
 
 
 

 
 
 
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~ さりげなく、背筋がヒヤリ? ~

2021-04-06 23:32:59 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 やえざくらァ、さきましたでスよゥ!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!寒いけどね!)

 こんにちは、ネーさです。
 ソメイヨシノを追うように
 関東の各地で八重桜のお花が咲き始めました。
 気温が低いので、
 長く咲いてくれるかもしれないわ♪
 なぁんて期待しながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



       ―― 幻想と怪奇 1 ――



 編集は牧原勝志さん、2020年3月に発行されました。
 1973年に創刊され、
 好評を得つつも翌1974年に休刊となった
 日本初の幻想文学専門誌『幻想と怪奇』……

 その『幻想と怪奇』が、
 休刊から45年を経て
 ここに復活!

 復刊第一号となる①には、
 『ヴィクトリアン・ワンダーランド 英國奇想博覧會』
 と副題が付されていますよ~♪

「あわわわッ! かッ、かいだんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:怖い話だ!)

 あら、
 ヴィクトリア朝の文学は
 怖い話ばかりじゃないのよ。

 御本の冒頭には、
 日本きってのシャーロッキアンとして知られる
 作家の北原尚彦さんによる評論
 『ヴィクトリアン・インフィニティ』
 が掲載されています。

 北原さんによれば、
 ヴィクトリア時代(1937~1901)とは、
 ”変化の時代”。

 産業革命がピークを迎え、
 電報や無線通信が発達し、
 蒸気機関が鉄道網を押し広げ、
 旅行ブームが
 人々を世界のはてへと駆り立てる……。

「でもォ~…」
「がるるるぐるる!」(←訳:光あれば影あり!)

 工業化、情報伝達の発展など、
 社会を明るく照らすはずの光は、
 影をも生み出しました。

 その象徴とも言えるのが、
 ダークな物語たち。

 H・G・ウェルズさんの『宇宙戦争』、
 スティーヴンスンさんの
 『ジキル博士とハイド氏』、
 ブラム・ストーカーさんの『ドラキュラ』、
 そしてコナン・ドイルさんの
 《ホームズ》シリーズなどなど。

 この御本では本文を、
 
 『巨匠たちの奇想と怪異』
 『ディケンズの《幽霊屋敷》』
 『レ・ファニュの幻妖世界』
 『世紀末ロンドン幻視行』

 と、大きく四つに分けて、
 ヴィクトリア朝の文学作品、
 現代の作家さんによる当時を舞台にした作品、
 評論、図版等が紹介されています。

 さて、それらの中で、
 敢えて1作品だけをピックアップするとしたら……

 J・シェリダン・レ・ファニュさん著
 『ドラムガニョールの白い猫』

 なぁんていかがでしょう?

「うううゥ! さりげなァ~くゥ、こわいィ~…」
「ぐるるるがる!」(←訳:気付けば鳥肌!)

 この物語を”支配”するのは、
 ふわっと白くて、
 すばしこくて、
 けれども、
 不吉な《猫》。

 どんなに固くドアを閉めても、
 窓を鎖しても、
 どこからかやって来る白い影……。

「にげられェないィよゥ~!」
「がるぐる!」(←訳:退路なし!)

 静かで、
 持って回ったケレン味もないところが、
 かえって読後の怖さを倍増させる
 古典的な《猫》奇譚、
 おすすめですよ。

 現在、『幻想と怪奇』は
 《人狼伝説》《アメリカン・ゴシック》
 などを特集した号も刊行されています。
 
 幻想文学好きな活字マニアさんも、
 怪談好きな御方も、
 本屋さんで見かけたら
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 
   
 
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~ 迷ったときは、ここでヒントを! ~

2021-04-05 22:33:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あうゥ、さくらがァ~…」
「がるる!ぐるるぅっる!」(←訳:虎です!消えちゃった!)

 こんにちは、ネーさです。
 昨日からの“花散らしの雨”が
 サクラのお花を連れて行ってしまったようです。
 急にもの寂しくなった公園や小学校の風景に
 そっと溜め息しつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 桜庭一樹のシネマ桜吹雪 ――



 著者は桜庭一樹(さくらば・かずき)さん、
 2021年1月に発行されました。
 人気作家・桜庭さんによる映画エッセイ集です。

「さくらァふぶきィ??」
「ぐるるがっるるる!」(←訳:表紙で散ってるよ!)

 御本の表紙に
 桜吹雪とともに描かれているのは、
 『キング・コング』(1933年)の
 情景でしょうか。

 なぜ、コングくんなのか――

 本文108ページの
 『キングコングは少年なのだ』
 に記されているその理由とは。

  《1933年に製作された最初の『キング・コング』が
   私は大、大、大好きだ。》

「ふむふむッ!」
「がぅるぐるるる!」(←訳:ファンなんだね!)

 コングへの愛を大いに語りながらも、
 桜庭さんは
 『キング・コング:髑髏島の巨神』(2017年)へも
 超楽しいエンタメ作品であると
 讃嘆を惜しみません。

 ちょうどいま、北米では
 『ゴジラvsコング』が公開されたばかり!

 『髑髏島の巨神』での設定を踏まえた物語の、
 日本での公開日は5月14日になるようですが、
 これも桜庭さんに解説していただきたいですね♪

「がんばれェ、ごじらッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:コングもね!)

 と、エンタなB級からSF、
 韓国ノワールやファンタジーもあれば、
 『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』
 といったドキュメントタッチの作品、
 社会派コメディまで、
 桜庭さんのキャパシティは広大です。

 その中で、
 これは観たい!と
 私ネーさがメモしたのは、

 桜庭さんいわく、
 ”メガ盛りのシェイクスピア史劇“な
 『【劇場版】嘆きの王冠 ~ホロウ・クラウン~』(2016年)。

 “『かくも長き不在』とセットでどうぞ”な
 『あなたはまだ帰ってこない』(2017年)。

 特に『嘆きの王冠』は出演者さんに注目よ!
 ベン・ウィショーさん(007のQ!)
 ベネディクト・カンバーバッチさん!(シャーロック!)
 トム・ヒドルストンさん!(ロキ!)
 ジェレミー・アイアンズさん!
 って、まあ、なんたる贅沢なキャスト!
 これはDVDになっているのかしら?
 それとも配信で観られるの?

「しらべてェみなくちゃッ!」
「がるるるぐるぅ!」(←訳:ワクワクするぅ!)

 2014年から2020年にかけて
 『キネマ旬報』と
 『週刊文春』に掲載されたエッセイは、
 きりりとシャープ、
 それでいてエレガント。

 うん、今週末は時間がある!
 配信で映画でも観ようかな?
 でも何にしようか……迷うなあ。

 そんなときには、
 桜庭さんの小説のファンの方々も、
 映画好きな活字マニアさんも、
 ぜひ、この御本を手に取ってみてくださいね~♪

 
 
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~ いま、振り返ってみれば ~

2021-04-04 23:39:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぴィ~いィすたァ~♪」
「がるる!ぐるるるがるる~!」(←訳:虎です!タマゴを探そう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 2021年のイースターである今日4月4日、
 朝から嬉しい驚きがありました♫
 NHKのBSプレミアムで『ウルトラセブン』が放送開始!
 しかも4Kリマスター版で、画像がクリアに!
 来週からは録る!録ります!絶対に録るわ!
 と誓いを新たにしながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのエッセイ作品を、どうぞ~!

  



      ―― いいかげん、馬鹿 ――



 著者は中野翠(なかの・みどり)さん、
 2020年12月に発行されました。
 2019年の10月・11月~2020年10月分の
 週刊誌『サンデー毎日』に連載されたエッセイと、
 中野さんによる自筆イラスト&自作句も
 収録されています。

「かんぜんにィ、どきゅめんとッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:激動の月日!)

 2019年の終わりから、
 2020年の秋まで。

 後世の歴史家さんたちは、
 はたして、この1年間を
 どう評価するのでしょうか……

 いえ、今はそれどころじゃありませんよね。
 とにもかくにも、
 ガンバって生き延びないとね!

「けんこうィだいいちィ!」
「がるぐる!」(←訳:三密回避!)

 2021年4月現在、
 新型コロナウィルスの特性は
 或る程度判明していますが、
 振り返れば、
 1年前の2020年春は大変でした。

 ウィルスとの闘い方も
 まだよく判らない中、
 学校は休校に、
 会社はリモートワークに。

 そんな状況下、
 著者・中野さんは
 予想外のアクシデントに見舞われてしまいます。

 左手首の骨2本を、骨折……!

「うううゥ~…!」
「ぐる~!!」(←訳:痛い~!!)

 検査して診断されて、
 そこで手術、となるのが普通、なのでしょうが、
 ベッドが満杯と言われ、
 他の病院へ。

 その病院でもあらためて診察され、
 後日、全身麻酔での手術をすることに。

 《2020年2月10日(月曜日)、晴天、
  四泊五日の入院生活から自宅に帰還》

 と、本文には、
 敢えて重苦しくないように
 中野さんは記しているものの、
 つらくないはずはなく。

「がいしゅつもォ、ままならずゥ~…」
「がるるるるぐるがるる~」(←訳:ひきこもり状態だよう~)

 大相撲は、無観客で開催。
 次々と中止される演劇やコンサート。
 新作映画の公開も、先延ばしに。

 けれども、
 こういう困難な状況に陥ったがために
 明らかになる事々もあります。
 それは。

 エンターテイメントの、大切さ。

 音楽を、映画を、演劇を、
 私たちは欲している。

 外歩きは出来なくとも、
 映画会社から送付されてくる
 試写用のDVDを見、
 書物を読み、
 より注意深く、丁寧に、
 中野さんは思いを巡らせます。

 黒澤明さんの映画に、
 六世中村歌右衛門さんの世界に、
 彗星のように現れた将棋の若き天才の肩に、
 ふいと閃く
 《芸》の光。

「そのォ、ひかりこそッ」
「ぐるるがる!」(←訳:日々の支え!)

 くすっと笑ったり、
 そうかぁ~と感心させられたり、
 じわっと涙ぐんだり。

 たのしみも、悲しみも、
 言葉にできない感情も注ぎ込まれた
 2020年を体現体感する一冊は、
 エッセイ好きな活字マニアさんに
 激おすすめですよ。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 
 

 
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~ 冒険は日常にひそむ? ~

2021-04-03 23:40:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅうまつゥ~なのでスゥ!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!4月最初のね!)

 こんにちは、ネーさです。
 4月最初の、
 つまり新年度最初の週末となりました。
 新社会人の方々に、
 お疲れさま!とりあえず休息を!とエールを送りながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、↓こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
  ―― 赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。 ――



 著者は青柳碧人(あおやぎ・あいと)さん、
 2020年8月に発行されました。
 ベストセラーとなった
 『むかしむかしあるところに、死体がありました。』
 に続く昔話ミステリの第二作目は、
 やっぱり大ヒット!になりましたね♫

「こんどはァ、うみをォ~こえましたでス!」
「ぐるるがる!」(←訳:欧州へGO!)

 『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は、
 日本の昔話をモチーフとしての
 5つの短編から成る作品でした。

 そして、こちらの
 『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』は、
 題名の通り、
 欧州が舞台となっています。

 いえ、それとも、
 ここは欧州のようでいて欧州ではない、
 ”はるか宇宙の彼方”なのでしょうか。

 だって、
 赤ずきんちゃんがテクテク歩いているのは、
 森の中なんかじゃなく、
 川のほとり?
 
 しかも、
 のどかにお喋りしている相手は、
 魔法使い?

「あうゥ? おばあさんにィおみまいィはァ?」
「がるぐる?」(←訳:狼はどこ?)

 オオカミとの
 丁々発止のやりとりもないまま、
 次に出会ったのは、
 継母とその連れ子たちに
 いじめられているという、
 ボロボロの服の女の子。

 ええ、推理するまでもありません、
 その娘さんの名は……

「しィ~ッ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:ネタバレ禁止で!)

 おっと、失礼しました、
 これ以上のネタバレは回避せねばなりませんが、
 脱線脱線また脱線で、
 赤ずきんちゃんは
 いったい何処へ向かうことになるのか――

 第1章『ガラスの靴の共犯者』
 第2章『甘い密室の崩壊』
 第3章『眠れる森の秘密たち』
 第4章『少女よ、野望のマッチを灯せ』

 と、連続する短編4作品での
 彼女の凛々しい奮闘、
 最後のページまで追いかけましょう!

「あかずきんちゃんッ、ふぁいとォ!」
「がるるぐるるるるる!」(←訳:知力で立ち向かおう!)

 ミステリ好きな活字マニアさんに、
 エンタもの大好き!な方々にも
 おすすめのベストセラー作品です。
 春の休日の読書リストに、
 皆さま、ぜひ♪
 

 
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~ 名作が生まれるとき ~

2021-04-02 23:42:16 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さくらのォつぎはァ~ぼたんッ!」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!豪華絢爛~!)

 こんにちは、ネーさです。
 暖かな気候のせいか、
 東京近郊では牡丹のお花も見頃となりました。
 牡丹の次はバラかなぁ?
 それともツツジかな?と楽しみにしながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
       ―― 文豪誕生 ――


 
 著者は、芥川龍之介さん、太宰治さん、
 織田作之助さん、坂口安吾さん、中島敦さん、
 江戸川乱歩さん、谷崎潤一郎さん、
 2021年2月に発行されました。

「はじめのォ、いッぽォ!」
「ぐるぅーるがる!」(←訳:デビュー作だよ!)

 20世紀日本文学に於いて、
 《文豪》と讃えられる
 7人の作家さんたち。

 彼らはどのようにして、
 どんな作品で、
 文壇に登場したのか。

 この御本では、
 デビュー作と出世作、
 名声を得るまでの道のり、
 略伝やエピソード、
 ゆかりの地などが、
 作家さんごとに解説されています。

 収録順に作家さんと作品名を
 ご紹介してゆきますと――

 Ⅰの芥川龍之介さんは
 『老年』『鼻』。

 Ⅱの太宰治さんは
 『列車』『逆行』。

 Ⅲの織田作之助さんは『雨』。

 Ⅳの坂口安吾さんは『木枯の酒倉から』。

 Ⅴの中島敦さんは
 『山月記』『文字禍』。

 Ⅵの江戸川乱歩さんは『二銭銅貨』。

 Ⅶの谷崎潤一郎さんは『刺青』。

「ふわゥ! どれもォめいさくゥ~なのでス!」
「がるるぐるるる~!」(←訳:山月記だい好き~!)

 ええ、もう、
 全作品について
 た~っぷりお喋りしたいところですけれど、
 ミステリファンとしましては、
 ここはやはり、
 江戸川乱歩さんの作品に御注目いただきましょう♫

 江戸川乱歩さん――
 本名は平井太郎さん(1894~1965)。

 特に作家になろうとは思わず、
 早稲田大学を卒業後は、
 貿易会社、造船所、
 古本屋さんに探偵と、
 さまざまな職業を経て、
 失業時代に一念発起!

「いよいよォ、たんていィしょうせつゥ!」
「ぐるがるぐる!」(←訳:書く時がきた!)

 デビュー作となった
 『二銭銅貨』は
 1923年の
 『新青年』4月特大号に掲載されました。

 物語は、
 書き手である《私》と友人の
 他愛ない会話から始まります。

  ――あの泥棒が羨しい――

 友人と《私》は、すこぶる貧乏。

 いま世間で大いに話題の、
 窃盗犯の隠し金が手に入ったらなあ、と
 溜め息をついたりしています。

 そう、
 大金を盗んだ泥棒が
 警察に捕縛されはしたけれど、
 肝心のお金の所在が
 まったく分かりません。

「どこにィ、かくしたんだろゥ??」
「がるるるるる~…?」(←訳:もしかしたら~…?)

 煙草を買ったおつりの、
 二銭銅貨。

 もしや、これが
 消えた大金の手掛かり、なのか……?

「うふふゥ!」
「ぐるるぅ!」

 乱歩さんが読み手に突きつける
 《絵解き》や如何に。

 短編好きな活字マニアさんに
 おすすめのこの御本、
 あらためて申すまでもありませんが、
 本当に名作揃いです。
 明治・大正・昭和の時代に
 思い馳せつつ、
 ぜひ、手に取ってみてくださいな♪
 

 
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~ たとえ、一瞬の出番でも ~

2021-04-01 23:44:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぴィ~しんねんどゥ!」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!卯月到来~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ダイハツさんの新型軽はモルカーそっくり!
 サブウェイさんでは《猫サンド》を新発売!等々、
 アハハ♪な法螺話やらが世界中を飛び交う
 エイプリルフールの一日も暮れてゆきます……
 さあ、ここからは嘘も法螺も無い読書タイムですよ。
 本日は、こちらのアート本を、どうぞ~♪

  


 
   ―― 映画プロップ・グラフィックス ――



 著者はアニー・アトキンズさん、
 原著は2020年に、
 画像の日本語版は2020年7月に発行されました。
 英語原題は『DESIGNING GRAPHIC PROPS FOR FILMMAKING』、
 『スクリーンの中の小道具たち』と
 日本語副題が付されています。

 著者・アトキンズさんは
 アイルランドのダブリンを拠点に活動する
 映画グラフィック・デザイナーさんで、
 『グランド・ブダペスト・ホテル』
 『犬ヶ島』
 『ブリッジ・オブ・スパイ』
 『ワンダーストラック』など、
 映画やテレビドラマの
 プロップ(小道具)製作を
 お仕事としておられるんですって。

「ふむむゥ? えいがとォ~でざいんッ?」
「ぐるがるるるる?」(←訳:どう結びつくの?)

 その点はね、アトキンズさん御自身も、
 当初は”腑に落ちなかった”と、
 本文中で記しています。

 映画製作の現場で、
 グラフィック・デザイナーが
 フルタイムで働くって、
 どういうことなんだろう?

 しかし、
 すぐに納得しました。

 1500年代を舞台にした時代ドラマ
 『ザ・チューダーズ』――

 ヘンリー八世が署名した
 死刑執行令状や、
 王室の文書を作り上げるには、
 グラフィックデザインの技術が
 必要だ!と。

「ほほゥ! そういうことォでスかッ!」
「がぅるるるる!」(←訳:なぁるほどね!)

 映画やドラマで
 画面に映し出される
 パブの看板や、
 街路の標識、
 映画館の使用済みチケット、
 電報用紙、
 新聞の見出し、
 地図、
 ジャムの壜のラベル、
 パンフレット……

 その中でも、
 私ネーさが思わず拍手したのは。

 映画『ブリッジ・オブ・スパイ』で使用された
 パスポート!

 トム・ハンクスさん演じる
 ジェームズ・ドノヴァン氏のパスポートは、
 凄まじいリアリティですよ!

「かんぜんにィ、ほんものゥ??」
「ぐるるがるるる!」(←訳:完璧な仕上がり!)

 パスポートが
 画面にクローズアップされたのは、
 ほんの一瞬。

 その一瞬のためだけに
 アトキンズさんがやってのけた仕事の
 なんと美しいことか。

「ぱちぱちぱちィ!」
「がるるーぐるるる!」(←訳:オスカーあげたい!)

 アトキンズさんを讃えるべく、
 書簡形式の序文を寄せているのは
 俳優のジェフ・ゴールドブラムさんです。

 名だたる監督さん&役者さんたちにも
 深く信頼されている
 アトキンズさんの素晴らしい仕事ぶりを、
 映画ファンの皆さま、
 グラフィックデザイン好きな活字マニアさんに、
 ぜひ、ご覧になってくださいね。
 おすすめですよ~♪
 

 

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