写真:その大きさに感動する大野寺の弥勒麿崖仏。
奈良県内を旅して写真を撮ってみると、海がないこともあるのか、全体に同じ色調になりがちです。寺社の建物、山や木々の緑と茶色、岩石の灰色、曇り空(これがまた多いのです)の白色が基調で、それに寺社の緑色・丹色や花たちが彩りを添える形が多いです。
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そこで他の地域の写真と比べてみると、どうしても「華やかさや鮮やかさが足りんなあ~」と感じてしまうのです。でもこの紅葉の時期、山々は驚くほどあでやかにへんし~~ん! まるでダンスを踊っているみたいにいっせいに自己主張を始めます。
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できるだけいろいろな場所に行きたくて、心は浮き足立ってしまいますが、残念ながらそうそうあちこち行くのもままなりません。そのなか、いわゆる主流の紅葉狩り地域というより、どちらかというとマイナーな場所を選んでみました。なぜなら人がいっぱいだと、どうしても撮影がしにくいですものね~。
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<o:p>写真左:大野寺山門</o:p>
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<o:p>写真右:満開のほととぎすと石仏</o:p>
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「大野寺(おおのでら)と弥勒麿崖仏(みろくまがいぶつ)」
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室生寺は超人気で周辺は人や大型バスでいっぱいでした。そこで近くの大野寺に行き、初めての大きな麿崖仏と歴史を感じる古寺に大満足。
県道164の道路から、宇陀川の中州にある大きな断崖とまっ赤なもみじが目に飛び込んで来ます。線刻仏像なので形ははっきりしませんが、当時こんな高いところにどのようにして彫ったのでしょう。
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大野寺も修験道の開祖、役小角(えんのおづぬ)により創建されたと伝わり、境内は素朴で質素な良い雰囲気をたたえています。なにしろ県下の寺社は役小角、空海、修験道などとたいてい関係があるようですから。そして春のしだれ桜も有名だそう。
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「龍穴神社(りゅうけつじんじゃ)と吉祥龍穴(きっしょうりゅうけつ)」
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神社は室生寺より古い、といわれるように神木の大杉はじめ大木が立ち並び、おごそかな雰囲気に満ちています。龍穴という名称からわかるように、「雨(水)の神さま」をお祀りしていて、今でも雨乞いの儀式が行われています。
<o:p>写真左:龍穴神社の夫婦スギ</o:p>
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<o:p>写真右:天の岩戸 も夫婦です</o:p>
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龍欠神社を少し過ぎたところに「吉祥龍穴」という標識があり、山に登ると、やがてふたつの岩石が向き合っている「天の岩戸」があります。奥の院「吉祥龍穴」はさらにその先です。
龍穴は岩盤の間に口を開けていますが、現在は湧き水は途絶えています。穴の前には小さな祈祷場があり、ここで「雨乞い儀式」が行われるのでしょう。小さな板葺きの場所は土足厳禁なのですが、あいよっこは写真撮影に気を取られてうっかり入ってしまいました。(汗!!!)スリッパなども用意してありますし、地域の人たちにはとても神聖な場所なので気をつけましょう。
(続く)
写真:奥の院には「龍穴」と小さな滝があります。
とても暗い山中なのでなかなかうまく撮れません。
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