(#03) Diana and Her Companions 「ディアナと同伴者達」
c.1655-56， oll on canvas， 97.8x104.6 cm,
Inscribed on rock at lower left， between dog and thistle ： IVMeer (VM in ligature)
Royal Cabinet of Paintings Mauritshuis， The Hague， Netherlands
この絵は古い神話のシーンを描いたもの。 ディアナ(純潔、月、狩猟の女神)であることが、彼女の頭にある三日月でわかる。 黄昏の中で、彼女と同伴者達が狩の疲れを癒している。 ニンフの一人はディアナの足を洗っている。
キリスト教では、足を洗う儀式は「清め」の意味と共に死に近づく事を意味する。 マグダラのマリア（Mary Magdalene） がその涙でキリストの足を洗い、キリストが最後の晩餐で弟子達の前に跪いて彼らの足を洗った事に由来している。
純潔の女神でもあるディアナの物語は、オランダ絵画ではポピュラーなテーマだったが、このフルメールの絵は、静かな休憩のひとときを描写する普通の絵とは違っている。
理想化された姿と温かい色調は、若いフェルメールがイタリア絵画の影響を受けたことを示している。 空を暗色の上にブルーを、また「#01/聖プラクセディス」で書いたようにディアナの隣に座っているニンフの赤いブラウスに、重ね塗りのテクニックが使われている。 これはイタリア絵画の技法である。
アクセス
ランキング
