第2481回で取り上げたビル・ゲイツ氏と並ぶ富豪のウォーレン・バフェット 氏が慈善事業だけでなく、世の金持ちを敵に回すような素晴らしい発言をしたようです。
ニューヨーク(CNNMoney) 大富豪として知られる米著名投資家のウォーレン・バフェット氏は15日付 の米紙ニューヨーク・タイムズに寄せた論説で、議会に「甘やかされ」たくはないと述べ、米政府は富裕層にもっと税金 を課すべきだと主張した。
バフェット氏は論説の中で「貧困、中間層がアフガニスタンで戦い、大半の米国人がやりくりに苦しんでいるというの に、われわれ超富裕層には巨額の減税が続けられている」と指摘。自身が昨年支払った所得税、給与税などの連邦税は 693万8744ドルで「高額に聞こえるかもしれないが、課税所得の17.4%にすぎない。これは職場にいる他の 20人と比べても一番低い」と説明している。投資マネジャーの中には何十億ドルもの所得の15%しか税金を払ってい ない人がいる一方で、中間層には最大25%の所得税が課されていると、同氏は批判する。
また富裕層の税率が現在より高かった1980~2000年には4000万件の雇用が創出されたのに対し、富裕層減 税の導入後は雇用創出数も減少したと述べて、増税を主張。年収1000万ドルを超える層にはさらに高い税率を適用す べきだとしている。
同氏は「友人たちも私自身も、富豪に優しい議会によってもう十分に甘やかされてきた。政府はそろそろ犠牲の分担を 真剣に考えるべきだ」と強調した。
オバマ米大統領は同日、ミネソタ州での市民集会でこの論説に言及し、富裕層増税の必要性を改めて主張した。
これはちょっと信じられないよ うな発言ですね。世の金持ちがみんなこんな考えを持ってくれていれば第2971回でも書いた所得税の累進課税の実現も楽でしょうね。そうなれば、 以前の日本がそうだったようにお金持ちへの70%以上の所得税で多くの生活困窮者の救済措置が取れると言うもので す。
しかし、こんな人はまずいないでしょうから相変わらず一部の金持ちと大多数の貧乏人という嫌な世の中は変わらな いのでしょうね。
そうであるならば、せめてマネーゲームだけでも止めさせる法律を作って、金が金を生む社会だけでも変えて欲しい ものです。
それにしても凄い人がいるものです!