池上彰『やさしい経済学』、田原総一郎『仰天歴史塾』のTV放送を観た。両人の性格・人となりが対照的で面白い。池上の丁寧に順序立てて噛み砕いて優しい眼差しで話す展開は、さすが人気のプロフェッショナルを感じる。田原は、いつもながらやや乱暴で口ごもるので聞き取りにくい。しかし塾形式で、問いかけ深く考えさせるので、興味深いものであった。外交問題が大きくクローズアップされる現在、この国の全般的な知識不足である現代史が両番組のテーマ内容であり、歴史は、まさに繰り返すということが良く表れていた、その要因の一つは、人間の性のようなもので『いつも楽をして益をつかみたい』という自分だけが良ければ、不正が見つからなければ、そしてその根底となる、人にとって善悪の判断ができない教育教え、これらが災いとなっているような気がした。戦争(政治経済)は悪としながら、今なお戦争が行われているのである。複雑な世の中になってはいるが、人間としての尊い考えを今一度教え込まれないといけない。戦後からの見事な復興には勤勉で真摯に忍耐強くやってきたことが大きな力であったということも日本人の知恵として付け加えたい。非常の事態には、滅私奉公である。