清原が覚せい剤使用で逮捕され、連日報道されている。甲子園最大のスラッガーでプロでもすぐに大活躍、スターとなった。その栄光から徐々に退廃していく過程を結構知っている年代としては、残念さと哀れさを感じる。人間が頂点に立てばたつほど、心身ともにそれに見合う健全さを身に着けなければならない。誰しも、年を重ねるに従い、身勝手さや横柄傲慢さが高まるが、多くの経験をしながら、善悪の程度を学んで行くのである。そういう点では、清原を正しく教え諭す人物がいなかったことが、気の小さな幼稚で単細胞の彼にとって、ますます悪のエスカレートさせた麻薬であった。２～３年前から、目はうつろ、挙動不審さが高まり、逮捕は時間の問題となった。球場内の乱闘、風貌、入れ墨、丸刈り、サングラス…、残念ながら、これらが滑り落ちていく姿を物語っている。