人間は、権力や権威が集中すると、自分では気づかない、あるいは、まあいいだろうという気の緩みができ、人として明らかに世間から問題として問われる発言行動に出ることがよくある。その境目は不確かだが、自分自身の脳裏に刻まれ固く守ってきた社会規範・倫理道徳観念が崩れることが、この世の長い歴史の中で、何度も起こってきた。本当に悲しい人間の性である。特に最近は、政治・経済、一般社会人でも、恥ずべき行為が続発している。舛添要一の行為、記者会見を見ていると、政治家として回復ができないほど大変な精神状態になっていることが舛添自身でもわからなくなっている。社会を良くしようと立ち上がった頭脳が権威に負けてしまい、麻痺したのは、清原が麻薬におぼれてしまったことと同じように思う。だからこそ、公の正式な会見で、都民や国民に真摯な回答を導き出すようなものにしてほしかった。同じ回答しか導き出せないのは、国会における安倍晋三の答弁と同じであり、それを追及できない野党のTV中継を見ているのと同じものであった。