キリスト教の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを徒歩で目指す旅「サンティアゴ巡礼」のテレビ番組をみた。中世に始まったこの旅が、今一大ブームとなっているという。南フランスから国境ピレネー山脈越えで急勾配と悪路を体験後、スペイン中央部の永遠に続く平坦な道のりを経て、巡礼者は聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂に到着する1500kmの行程。神への祈りをささげながら、何を思い、徒歩の旅に出たのか。各人、日々の生活に疲れ・ストレスに悩み、困難を克服しようと、求めるものはそれぞれ異なるが、自分の足で自力で完歩達成した時に得た幸福感は同じ人間としてわかる気がした。そして、それを支えたのは、言うまでもなく、新たに出会った人々との時間を選ばない会話・対話であった。こころあるコミュニケーションこそ、今この世の中で尊いものであると感じている。