31日㈮、朝8時前に綾部を出て京都へ。綾部は雪が舞っていたが、京都は晴れ。
10時から定例の監査委員会議に出席。公営事業会計の月例監査の際に数ヶ月前から求めていた説明を受けたが、さらに意見交換が必要で、いつもよりも時間がかかった。
12時過ぎに少し遅れて、京都府建設業協会(小﨑学会長)から京都府への要望書提出に関して、私も幹事を務めている自民党府議団の建築・土木推進議連(片山誠治会長)で話を聴いた。
13時からは府議会の旧本館にて、「未来につなぐ京の木府民会議」に京都府議会森林・林業活性化議連の会長として出席した。
府内産木材利用促進条例に規定した「府民会議」であり、今回で3回目。西脇知事をトップに、府内の森林、林業、建築業などの関係者が集まって、府内産木材の利用促進の機運醸成を図ることを目的としている。
Woodyコンテストの表彰式も行われ、学生部門では大学生ではなく、東京の広尾学園高校の生徒さんのグループが最優秀賞を受賞しておられた。
その後の講演会は「飛騨から始まるまちづくり~木材の活用と地域産業の創出~」をテーマに飛騨五木㈱の井上博成企画研究室長がお話された。
「とりあえず聴いてみよう」ぐらいの気持ちで聴いてみて、話の内容の凄さに度肝を抜かれた。
井上室長は飛騨高山市で先祖代々、宮大工を営んできた家に生まれ、家業はお父さんや叔父さん達が工務店や製材業を経営していたそうだ。京都大学大学院で経済学博士号を取得した後、飛騨高山市に戻って家業の多角経営化に成功し、今は10代の頃からの夢であった大学設立に向けて準備中で、2026年4月にその大学「Co-Innovation University(仮称)」が開学の予定だそうだ。
大学時代の指導教官が諸富徹教授で博士論文は「小水力×ファイナンスに関する論文」。現在、小水力発電事業を1兆円規模にするまで目途が立ってきたとのこと。
新しい大学は慶応大学医学部の宮田裕章教授が学長に就任される予定で、「いま、文明に問う」という壮大なテーマを掲げた新しい知の拠点ができるようだ。
キャンパスは全国に展開し、その土地の地域課題を解決しながら学ぶというスタイルのようで、綾部もキャンパスにしてほしいと思った。
講演後に退席し、自民党府議団の政調会の勉強会に出席。
夕方、綾部に戻り、18時から大義の会(四方八洲男会長)の例会に出席。
今日のゲスト講師は吉野山金峯山寺の元宗務総長である田中利典長臈。実弟が現在、金峯山寺の五條良知管長であり、兄弟で修験道の世界のトップを務めておられる。綾部市生まれで、現在も綾部市在住。
宗務総長時代には吉野山の観光客を5倍にされたり、「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録を中心になって進められた。「紀伊山地の霊場と参詣道」は和歌山県・奈良県・三重県にまたがる3つの霊場(吉野・大峯山、熊野三山、高野山)と参詣道(熊野参詣道、大峯奥駈道、高野参詣道)を登録対象とする世界遺産で2004年7月7日に登録された。
大学卒業後から60才までは吉野山金峯山寺で勤められ、その後は綾部市渕垣町にお父さんが建立された林南院の住職として、現在も綾部を中心に活動しておられる。
講演テーマは「私が歩いた大義の道」で吉野山や修験道の世界を世に出すために取り組んだことやその裏話を面白く聴かせていただいた。
「成功するための秘訣」としては①目標を掲げること ②私心がないこと ③運が良いこと の3つを挙げて説明された。
講演の後はいつものように質問タイムとなり、それぞれが自己紹介しながら様々な質問や感想を出し合って、大いに盛り上がった。
8年ほど前には「利典さんと巡る吉野・高野・熊野ツアー」に参加し、田中利典さんのご案内でめったに観ることのできない場所にご案内いただいたことは良い思い出だ。今日も再び、そういうツアーを計画しよう!という声が上がっていた。