四方源太郎日記(京都府議会議員・綾部市選挙区)

これからの綾部のために、さらなる「挑戦」を!

自民党京都府議団、北陸新幹線ルート再考を求める要望を知事に

2024年11月11日 | 京都府議会

11日㈪電車で府議会へ。12時半からの議員団会議を経て、13時15分から本会議。決算議案等を可決して長かった9月議会が閉会した。

 12月2日から12月議会が始まる予定で、今回は一般質問に登壇することになっている。

 明日は朝から政策環境建設常任委員会の管内視察があるため、夜は京都に泊まった。

 閉会後の議員団会議で代表幹事から説明があり、「北陸新幹線整備に係る要望書」自民党府会議員団として26名の所属議員全員の連名で西脇知事に提出することについて、了承を求める提案があった。

 現行の小浜京都ルートの実現に対する反対や疑問を示し、ルートの再考を国に強く求めるというのが「要望書」の趣旨である。

 これは毎年の次年度予算に対する要望書と合わせて、「補足資料的」な意味合いで添付するという説明だった。

 それに対しては全く異論が出されず、全員一致で「要望書」の提出が決まったので、その後、議員団を代表して団長、代表幹事、政調会長、北部府議代表が西脇知事に下記の「要望書」を提出した。

 北部の6名の府議は9月末頃からこの件について「要望書」の提出を協議してきており、当初10月初旬に北部府議としての「要望書」を提出する予定だったが、議員団全体での「要望書」も考えたいという話が出てきたため、総選挙も挟んでこのタイミングでの提出となった。以前に作成していた北部府議での「要望書」も今回、合わせて提出された。

 

■中野国交大臣は早期の説明を!

 私は以前からこのブログにも書いているように、北陸新幹線の現行ルート(小浜京都ルート)は水源や地下水等の環境問題、ヒ素を含む大量残土の処理、美山町や京都市などの文化・観光・商工業への影響、府民の反対、京都府の多額の費用負担による財政圧迫など、様々な理由で推進は難しいと考えている。

参考:2024年8月7日付blog「北陸新幹線、敦賀以西ルートの問題点」

 9月議会の政策環境建設常任委員会の質疑の中では、委員長に対して「国交省からの説明を委員会で求めるべき」と提案しており、「丁寧な説明」という言葉だけを繰り返し、頑なに民意を拒む中野洋昌国交大臣には、ぜひ府議会の委員会の参考人としてお越しいただきたいさらに要求していきたい。

※参考:京都新聞2024年11月14日付【初入閣した京都府出身の国交相、北陸新幹線延伸は「小浜ルート」を維持の考え「丁寧に説明する」】

 その際、中野国交大にはB/C(費用対効果)の算出根拠をまずはしっかりと示していただきたい。

 

■「リダンダンシー」は後付けの言い訳

 最近になって急に北陸新幹線を「東海道新幹線のリダンダンシー機能」と言い始めているが、本来「東海道新幹線のリダンダンシー」はリニアだったのではないか?

 北陸新幹線を「リダンダンシー」とするのであれば、どれだけの本数を北陸新幹線経由で東京駅~新大阪駅に直通運転させる計画であるのか?も明確にするべきだ。

 「リダンダンシー」が後付けの言い訳でないのならば、空席でも東海道新幹線並みに、日頃から北陸新幹線を走らせておくべきだ。現在は東京駅~敦賀駅の直通は1時間に1本程度。

 「リダンダンシー機能」を異常に数値に盛り込んで、無理やりにB/Cを1.0以上にしようというのが国交省の考えだろうが、それを財務省がOKするのかも確認の上での提案にしていただきたいと思う。

 また、現行の小浜京都ルートによって起こりうる最悪想定の検討もしっかり行っていただきたい。「シールドトンネルでは地下水はトンネルに入ってきません。地盤沈下は起こりません」といくら言葉で言われても、現実には地下水の枯渇や地盤沈下が発生している。

 「最悪のことが起こった場合にどう復旧や補償をするのか」を明らかにしていただきたい。「起こらない」と言うのなら、どんな補償でも約束できるはずだ。

 

■米原ルート、京都北部ルート等の検討を

 現在と将来の京都府民が抱く不安や疑問に真摯に答え、説明した上での着工でなければ、私は納得するわけにはいかないと思っている。

 その状態で京都府議会に予算案が提案されても賛成できないと考えている。

 今回の北陸新幹線敦賀以西ルートの進め方は、私たち京都府議会に対していまだ国から一切の説明がない。こんなに地方を無視し、負担だけ押し付けるやり方には大いに憤慨している。

 早く現行ルートを見直して、米原ルート、京都北部ルート、また別のルートなど、現実的なルートを決定するべく、我々、地方の声を聴いて進めていただきたい。

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