神戸の友人I夫妻から、大きな油絵(130cm×130cm)が届きました。先日我が家に逗留されていたのですが、お父様が登山家で、「我が家に鹿島槍ケ岳の大きな油絵があるが、マンションに転居したので、飾る場所も無くなってしまった。もし欲しいということでしたら、お送りします。」と、言って下さったのです。
額は「福島 清」作の「群青鹿島槍ケ岳」というタイトルがついていて、鹿島槍ケ岳を五竜岳の方から捕えて描かれたものです。手前の月明かりに鹿島槍が岳が聳え、上部の安曇野平野と空が群青色に染まり、左上にはオリオン座が輝いています。
福島 清は1948年生まれの画家で、造形家、登山家でもあり、あちこちの山を単独登攀されており、この絵は1989年(平成元年)に書かれたものです。
鹿島槍ケ岳は後立山連峰の中央に聳えており、後立山の盟主とされています。山頂は南峰(標高2,889 m)と北峰(標高2,842 m)からなる双耳峰であり、吊尾根と呼ばれるなだらかな稜線で繋がっています。
Iさんのお父様は著名な登山家で、ヒマラヤ遠征の前に厳冬期の鹿島槍が岳にアタックして登頂された思い入れのある山だったようです。と、Iさんは語っていらっしゃいます。
夫は学生時代の3月に画面左側の東尾根から雪山の鹿島槍ケ岳に登頂して、長野県側に下りたことがあり、私も大学2年の夏に後立山連峰の縦走をしたことがあります。吊尾根近辺は登山道がとても狭くて、こわごわ通り過ぎたことが思い出されます。
この大きな額をどこに架けるかが問題で、結局大きなタペストリーの横に架けることにし、夫と二人で半日がかりで何とかこの場所に収めました。天井が高いので、良く似合っているようです。
きっと我が家を訪れる友人達がこの絵を眺めて感嘆してくださることでしょう。