現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「半沢直樹」視聴率30%

2013-08-12 10:08:41 | テレビ・映画・芸能人
「半沢直樹」壇蜜絡み瞬間最高視聴率30%(日刊スポーツ) - goo ニュース

日曜日『八重の桜』を観て、引き続き『半沢直樹』を観る。
もう『八重の桜』がぶっ飛び~。

「境雅人」って、2004年のNHK大河ドラマ『新選組』で
「 山南敬助 」役で出てましたよね。「なんかニヤけて
しまりのない奴」と思ってましたがね。
『半沢直樹』では、ホラー映画みたいなドアップで
「倍返しだ!」と たんかを切る。“優(やさ)男”が
睨みを利かすと、ああなるのかと 妙に感心。

「境雅人」だけでなく、「大和田常務」役の「香川照之」、
お色気要員で今が旬の「壇蜜」、「国税局統括官」を演じる
歌舞伎役者「片岡愛之助」の意表をつく“おねぇことば”。
支店長も人事や検査部のおえら方も、部下たちまで、
みんなみんな、まるで漫画のキャラ。

妻の「花」ちゃん(上戸彩)に、支店長の奥さん(中島ひろ子)も
重要な役割を担っている。昨日 8/11 は、支店長の奥さんが、
いきなり支店長室に入って来る。あの奥さんに手を握られて
「こんな主人ですが、よろしくお願いします」なんていわれたら、
私でもグラッとくる。結末が判っているのだが、そこに至るまで
意外な展開になっていくところが、惹きつけられる。

映像の作りもテレビドラマの常識を打ち破り、劇画漫画のカット
割りだそうだ。言われてみればなるほど。ナレーションも
BGMもない。セリフの応酬だけ。

同じ直木賞作家「池井戸潤」原作の『七つの会議』がNHKで
同時制作、放映されているが、こちらは沈没。話題にもならない。
時代が変わる。



山本覚馬「管見」の卓見性

2013-08-12 03:47:34 | 「八重の桜」
「山本覚馬」が 薩摩藩邸に捕えられていた時、新しい世の
仕組みづくりについて口述筆記させた『管見』が、
『八重の桜』で初めて、世に知られるようになり、
注目されている。

その「原物」は存在しないとされていたのが、ネットに
全文公開されていました。かなりの長文で、覚馬が
どうやって、西欧の議会制度や軍制など知りえたのか、
疑問でしたが、その下地は、福沢諭吉の『西洋事情』
とのこと。福沢諭吉は、幕末に欧米を視察して、その
政治経済の仕組みや文化を紹介はしましたが、明治に
なって政治には積極的に参加しようとはしなかった。

山本覚馬は、福沢諭吉の『西洋事情』を幕末に読んで
いて、「こうあるべき」と、意見書として、薩摩に
提出した。当時もう失明していたのに、全文をほぼ
記憶していたことには驚かされます。

薩摩は戦争には強かったが、政治には弱かったので、
山本覚馬の知識と知恵を利用した。

「管見」は「政権」「議事院」「学校」 「変制」
「撰吏」「国体」「建国術」「製鉄法」「貨幣」
「衣食」「女学」「平均法」「醸造法」 「条約」
「軍艦国律」「港制」「救民」「髪制」「変仏法」
「商律」「時法」「暦法」「官医」と23項目に
およんでいます。

その中で「女子にも学問を」というのは 福沢諭吉も
誰も説かなかったことです。

また「変佛法」というのが びっくりです。
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我日本ハ 六拾余州の小國にて 寺院四十五万軒あり。
其の大なる者は、住僧 数百人、小なる者も二三人を
下らず。

法を弁(わきま)へ、戒を守る者 千人の内一人、
悪行せざる者 百人に一人。わずか有るのみ。
余は皆肉食をなし、婦女を蓄へ、物欲は俗人よりも肆。
又は甚(はなはだしき)ものは寡妻を奪ふにいたる。

古の僧は愚民を教諭し、善に導きしが、今は徒(いたずら)に
仏像を擁して墳墓を守るのみにて、世に益なきは推(おし)て
知るべし。寺に多分入禄を与ふるあって、衣食足る故に
業を守らさるに至る。之を廃する方 可なるべし。

或は貨幣の融通をなし、俗に云ふ金貸の如し、法に戻る事甚し。
故に自今以後、分限を正し、行末業の成否を察し、官許を受けて後
僧となすべし。依て従来の僧は、悪弊を除き、まず語学算術
手跡等を始めとして、惣て実学をなさしめ、寺を小学校に當て、
市町村里の商人には英仏の語、算術。農人には農業等又は
人に益ある事を教へしむべし。且法戒を巖にし、僧に堪兼るもの、
又は法に背くものあるとも是を罪せす。職人となし業を授くべし。
さすれば凡百万人と見ても、一人拾金の職をなせは千万金の益を得べし。
且帰俗のものあらは、其空寺を学校とし農商に学術を授けて
両全経國の一助となるべし。

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明治4年の「廃仏毀釈」は、まさに「山本覚馬」のこの進言に
よるものだった!?。仏教徒がいかに悪行の極みと見られて
いたか。それは、信長・豊臣の時代にルイス・フロイスも
言っています。「この国で最も悪いのは仏教の僧侶」だと。

さて、「戒を守る者千人に一人、悪行せざる者 百人に一人」。
まさに虚無僧の実態は「悪人」で、それで「普化宗」は廃止
されたのでした。

そして、寺を学校にし、僧侶は官許(国家資格)とし、
英語、フランス語、算術などを教える教師として雇えばいいと、
慶応4年に言っていることに驚かされます。