ケイの読書日記

個人が書く書評

「法月綸太郎の功績」を読んで

2005-10-21 15:00:00 | Weblog
大好きな本・読んだ本

 推理小説家というのは、初期に才能が開花し、作品がたくさん出回るにつれ息切れし、作品の水準が落ちていく、というパターンが多いそうですが、この法月綸太郎氏は逆。どんどん作品の水準が上がっているんじゃないでしょうか。

 そう思わせる5中編集です。

 特に『都市伝説パズル』は秀逸。2002年の第55回日本推理作家協会賞を受賞したそうです。ナットク!!

 そして、あまりにデキがいいもんで英訳されて2004年1月号のエラリークインミステリマガジンに掲載されたそうです。スゴイ!!
 法月氏は大変なエラリークインのファンのようですので本当に嬉しかったでしょうね。

 法月綸太郎の推理小説は、正統派で本格派。
 いるのか、いないのかわからないほど影が薄い人物が犯人、ということはなく
容疑者を読者の前にきちんと並べ、推理の材料をしっかり読者に提示します。
 だから、読者は順序だてて推理を組み立てていけば、謎が解けるはずです。(なかなかうまくいきませんけど)

 ただ作品によっては、主人公の綸太郎に述べさせる仮設→検証が多すぎて、ちょっと飽きちゃう所もあります。

 それでも絶対おもしろい!!!法月綸太郎 おススメです。
コメント
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