箱根の奥の山の中に、誰も知らなかった(京極堂ですら知らなかった)禅寺があるらしい。
なんとその寺は、数百年の間(ひょっとしたら千年以上)無人でほったらかしにされており、誰が開いたか、何の宗派か分からないが、堂々たる大寺院である。
明治28年に一人の禅僧によって発見された。
こんなミステリアスな展開で始まったが、いくらなんでも木造建築が無人で何百年も原型を保っていられるだろうか?
木と紙でできた建物はもろい。人が住まなかったら100年ももたないで朽ち果てているだろう。
とてもロマンチックな舞台設定だけどね…。
とにかく、そこで坊主たちが次々殺されていく。その動機たるや驚く。しかし、確かに殺された坊主たちの共通項といえば…それしかない。
しかし、それに気が付く読者はどれだけいるんだろうか。
坊主ばかりで彩りに欠けると作者は思ったのか、振袖娘なんてのも登場する。雪の中でも薄汚れた振袖。一年中振袖。着替えは無いのだろうか? 誰が着付けるんだろう?
いつものように京極堂の知識のお披露目はあるが、それほど多くなく読みやすい。でも長いです。カッパノベルス厚さ5cm。大長編を読み終わったという気分に浸れます。
なんとその寺は、数百年の間(ひょっとしたら千年以上)無人でほったらかしにされており、誰が開いたか、何の宗派か分からないが、堂々たる大寺院である。
明治28年に一人の禅僧によって発見された。
こんなミステリアスな展開で始まったが、いくらなんでも木造建築が無人で何百年も原型を保っていられるだろうか?
木と紙でできた建物はもろい。人が住まなかったら100年ももたないで朽ち果てているだろう。
とてもロマンチックな舞台設定だけどね…。
とにかく、そこで坊主たちが次々殺されていく。その動機たるや驚く。しかし、確かに殺された坊主たちの共通項といえば…それしかない。
しかし、それに気が付く読者はどれだけいるんだろうか。
坊主ばかりで彩りに欠けると作者は思ったのか、振袖娘なんてのも登場する。雪の中でも薄汚れた振袖。一年中振袖。着替えは無いのだろうか? 誰が着付けるんだろう?
いつものように京極堂の知識のお披露目はあるが、それほど多くなく読みやすい。でも長いです。カッパノベルス厚さ5cm。大長編を読み終わったという気分に浸れます。