8人の作家のアンソロジー。法月綸太郎と今野敏がゲストで、あとの6人、大崎梢・加納朋子・永嶋恵美・松尾由美・光原百合・矢崎存美がアミの会(仮)というサークルを作っているようだ。
私が勉強不足のせいか、ゲストの2人(大家です)の他は加納朋子しか名前を知らなかったなぁ。
女性作家が多いので、恋愛要素が入った作品が多い。面白いと感じた作品は少なかった。失礼!!
しいて言えば、永嶋恵美の『太陽と月が星になる』かなぁ。この永嶋恵美さんは、映島巡名義でマンガの原作もしているらしい。そう、そんな感じ。『太陽と月が…』もちょっと少女マンガっぽい。
この作品を読んでいたら萩尾望都の名作マンガ『イグアナの娘』を思い出した。別に似た話でもないのだが。
『太陽と月が…』では、姉と妹がいて、母親の愛情は妹に集中。姉は事故死した前妻の子どもで、妹は母親の実子。当たり前の感情だろう。本当は等しく愛情を注いでいたかもしれないが、姉にはそう感じられた。
姉妹の仲は良く、妹にとってお姉ちゃんは何でもできる素晴らしい人だった。でも、実際は不器用で数字にも弱くて、運動も苦手。でもお姉ちゃんは妹を自分に頼らせようと(自分一人では何にも出来ない子にしようと)いろいろ宿題を手伝ったり、勉強を教えたりしたのだ。そのため、お姉ちゃんは努力した。そうしたら、お姉ちゃんの成績はめきめき上がって…。
母親の大切な宝である妹を支配することに姉は成功したが、そこには思ってもみなかった副作用があった。
萩尾望都の『イグアナの娘』では、姉妹は両方とも母親の実子である。しかし母親には姉は「イグアナ」に見えてしまうらしい。お姉ちゃんは家族と距離を置き、自分の道を進んでいく。明るい未来に向かって。
この『太陽と月が…』では、母親への反発心が、かえってお姉ちゃんを自滅に追い込んでいる。結局、人を呪わば穴二つ、という事か。
他には光原百合の『赤い椀』がよかった。これは民話・遠野物語の『マヨイガ』をモチーフにした作品だが、座敷童が出てきたりして、さらりとした読後感。この人は、民話や童話をモチーフにした作品が得意なんだろうか?
私が勉強不足のせいか、ゲストの2人(大家です)の他は加納朋子しか名前を知らなかったなぁ。
女性作家が多いので、恋愛要素が入った作品が多い。面白いと感じた作品は少なかった。失礼!!
しいて言えば、永嶋恵美の『太陽と月が星になる』かなぁ。この永嶋恵美さんは、映島巡名義でマンガの原作もしているらしい。そう、そんな感じ。『太陽と月が…』もちょっと少女マンガっぽい。
この作品を読んでいたら萩尾望都の名作マンガ『イグアナの娘』を思い出した。別に似た話でもないのだが。
『太陽と月が…』では、姉と妹がいて、母親の愛情は妹に集中。姉は事故死した前妻の子どもで、妹は母親の実子。当たり前の感情だろう。本当は等しく愛情を注いでいたかもしれないが、姉にはそう感じられた。
姉妹の仲は良く、妹にとってお姉ちゃんは何でもできる素晴らしい人だった。でも、実際は不器用で数字にも弱くて、運動も苦手。でもお姉ちゃんは妹を自分に頼らせようと(自分一人では何にも出来ない子にしようと)いろいろ宿題を手伝ったり、勉強を教えたりしたのだ。そのため、お姉ちゃんは努力した。そうしたら、お姉ちゃんの成績はめきめき上がって…。
母親の大切な宝である妹を支配することに姉は成功したが、そこには思ってもみなかった副作用があった。
萩尾望都の『イグアナの娘』では、姉妹は両方とも母親の実子である。しかし母親には姉は「イグアナ」に見えてしまうらしい。お姉ちゃんは家族と距離を置き、自分の道を進んでいく。明るい未来に向かって。
この『太陽と月が…』では、母親への反発心が、かえってお姉ちゃんを自滅に追い込んでいる。結局、人を呪わば穴二つ、という事か。
他には光原百合の『赤い椀』がよかった。これは民話・遠野物語の『マヨイガ』をモチーフにした作品だが、座敷童が出てきたりして、さらりとした読後感。この人は、民話や童話をモチーフにした作品が得意なんだろうか?