ケイの読書日記

個人が書く書評

川崎昌平「ネットカフェ難民」

2008-04-13 11:50:43 | Weblog
 この筆者・川崎氏をネットカフェ難民とするのはいかがなものか?

 川崎市は1981年生まれ。2006年東京芸術大学大学院を修了して、家でぶらぶらしていたが、2007年のある時期、ネットカフェで寝泊りするようになる。その期間およそ1ヶ月。
 雨の中、日雇いのアルバイトでずぶ濡れになり体調が悪くなったので、家に帰ったようだ。一応サブタイトルが「最底辺生活」とあるので、全くのフィクションでもあるまい。
 しかし、アンタ、もうちっと根性見せろよ。1ヶ月は短すぎ。

 だいたい趣味でネットカフェに寝泊りしている人間がネットカフェ難民と自称していいんだろうか?
 難民というのは帰りたくても帰るべき国や家が無くなってしまった人の事をいうんだろう?
 アンタには、帰ってもニコニコ迎えてくれる両親や、温かく清潔なベッド、こじんまりした居心地の良い自室がちゃんと用意されているじゃないか?
 それも、たかだか1ヶ月ネットカフェに寝泊りしたぐらいで、その経験を本にして出版するなんて、本物のネットカフェ難民に失礼だと思わないんだろうか?

 それとも、幻冬舎の編集者と「これから1ヶ月、今はやりのネットカフェ難民やりますから、本にしましょう」と話がついていたんだろうか?

 だってこの人25歳にしてもうすでに『知識無用の芸術鑑賞』(幻冬舎新書)という著書があるのだ。

 どう貧乏人ぶっても、しょせんは金持ちのぼんぼんだろ、とムカムカしながら読んだ1冊。高額のレッスン料を払える家庭じゃなきゃ、東京芸大に入学できないじゃん!!
コメント (2)
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