
以前、いくつかのTVの番組で芸人の『はなわ』さんが、
炊き上げた白米の銘柄当てに挑戦をして、
ものの見事に成功していました。
塙さんの目の前に立ち並ぶ炊飯器から
茶碗によそわれた白米の匂いを嗅ぎ、
味を確かめ、迷うことなく銘柄を宣言。
正解率100%。
そして、驚異だったのが炊き上げてから
何分位経過しているのかも当てていました。
「これは凄いな。」と思いつつも
このような能力は、何も特別な能力ではありません。
では、何が違うのか。
この違い、この凄さを生み出したのは、
一般の人達よりも白米に強く意識を向けた結果です。
元々、炊き上げた白米が好きだったのか、
何か、他の人が持っていない芸を身につけようとしたのか、
分かりませんが、
どちらにせよ強く興味を向けたことによるものです。
強く興味を向けることで、
ただ漠然と美味しいだけではなく、
私達の脳が持つ選別機能スイッチが入る。
すると、立ち上る湯気に含まれる匂い、
違いや微妙な味の違い、
水分の含まれる割合など、細かな点に注意が向けられ、
脳がその違いを嗅ぎ分け分類するようになる。
人は、好きなもの興味があるものには
深く細かく知ろうとし、
嫌いなもの、興味が無いものは漠然と
全体で捉える傾向があるのかもしれません。
これと同じように、悩みの状態にある時、
ネガティブな感情が繰り返し起きる原因となるものに対しては、
当然、好まないものであるし、嫌いなものであるし、
心をそむけたいものです。
だから、どうしても、
その時の心の反応について漠然と全体で捉えてしまう。
ゆえに次第にネガティブな反応をする対象が広がっていく。
だから、どうしても
心が何故にそう反応しているのかにも向けられることなく、
嫌だ、苦しい、辛い、怖い、不安だけになってしまう。
これだと、痛いんですとだけ、
医師に訴えているのと同じ、
苦しいんですとだけ、医師に訴えて言うのと同じ、
それでも、
幸いに現代の医療は素晴らしい検査機器がありますから、
それによって原因を解明することが出来ますが、
悩みの場合、その原因を知るための検査機器はありません。
ゆえに、私達がその検査機器の役割を果たす必要があります。
そのためには、そのネガティブな感情に興味を持つこと。
何故ゆえに、自分の心はそのように反応しているのか、
それを明らにすることで
悩みの状態から抜け出す一歩が始まります。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計