自分が望んではいない大切な人との別れ、
まだ好きなのに別れなくてはならない時、
思いもよらない出来事に向き合う時があります。
そんな時に人は、悲しみや悔しさを感じるのは当然かもしれません。
そんな感情を整理し新たなスタートを切ってもらいたいと思っています。
そんな時、催眠で早めに消し去ってしまう方法もありますが、
私的には、そのような手法を使う事は殆どありません。
強引なアプローチをかけると、
心の同意を得られずに効果が得られないという施療的な意味だけでなく、
当然、感じるはずの感情は、心が求める時間だけ、溢れる強さだけ、
それを全身で感じ取って欲しいと考えているからです。
感情が突き動かされるような出来事は、
喜びにしても、悲しみにしても、
その方の人生において大きな出来事であり、重要な出来事で、
それはきっと、その方の人生に大切なものになるはずです。
悔しさを経験することで、少しだけ強くなれるかもしれません。
悲しさを経験することで、少しだけ優しくなれるかもしれません。
将来を築きあげていくために大きな役割をはたすことになるかもしません。
そこに安易に立ち入いることで、
その体験を奪い取ることになるのではないかと危惧するからです。
その時の心理療法家が担うものは、寄り添うだけのように思います。
もちろん、その悲しみや苦しさが、
過去を変えることに固執しているものであったり、
自分を悪戯に責めることからくるものであったりして、
将来に絶望する気持ちからくるものであったりするような、
不必要なものである場合は、早急に立ち入りますが、
そうでない場合は、経験として、考えとして、感覚として、
消化吸収するまでの間、その感情を抱き留め、
感じ取ってもらいたいと思うのです。
そして、準備が整ったら、
一つの出来事に幕を下ろし、新たなスタートの幕をあげる。
それは、心理療法家が行うのではなく自らが決意をし行ってもらいたいのです。
そして、その時に一歩前に踏み出すために、
その方の持つ力を少し引き出すお手伝が出来れば最高です。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計