昨日の16日、大阪市の関西将棋会館で
将棋の棋聖タイトル戦五番勝負の第4局が行われ
藤井聡太七段が渡辺明棋聖に勝利してタイトルを獲得しました。
藤井聡太氏にとってタイトル初戴冠がかかる一戦となった第4局は、
序盤からヒリヒリするような一手一手の応酬となり、
勝負の行方が最後まで分からない展開が続きましたが、
終盤に藤井聡太七段が渡辺明棋聖を押し切り棋聖位を戴冠し
将棋史上最年少のタイトルホルダーとなりました。
これにより藤井聡太氏の呼称は、段位の呼称が消えて
藤井聡太棋聖と呼ばれるようになるのですが、
羽生善治氏が長きに渡り何らかのタイトルを保持し続けたことで
27年間も段位で呼ばれることが無かったように
藤井聡太氏も段位で呼ばれることは晩年までないかも知れません。
藤井聡太七段の初戴冠がかかった今回の棋聖戦で印象に残ったのは
何と言っても第二局の実力者のプロ棋士達が名手と呼んだ金上がり、
AIが6臆局面を探索してようやく最善手と示した銀打ち。
私レベルの実力者からすると、終盤の金を守るための銀打ちは、
6億局面探索したAIが示すのだから
悪い手じゃないんだと指せる一手かと思いますが、
その前の一番守るべき王様が丸裸になるような金上がりは、
良い手、名手、最善手とAIやプロ棋士が教えてくれても、
あんなん怖すぎて指せないんですよね。
同じ手を私が指したとしたら、絶対に敗着になる手で
あの手を名手、最善手とするには
その後の指し回しの力があってこその手で
あの手を名手、最善手と化せるプロ棋士は何人いるのだろうかと
思ってしまうような指し手だと思うんですよね。
将棋界のスター羽生善治氏が衰えを感じさせ始め、
将棋界の人気が少しは下降するかと思っていた所に
ホント、世の中上手くしたもので
ポテンシャルが羽生善治氏を凌駕しているのではと思える
化け物、いや超絶な天才が現れました。
どの業界でも注目、人気を集めるために必要なのは一人のスター。
そして、スター選手と凌ぎを削る者がいることだと思います。
将棋界のスターはもちろん藤井聡太氏、
凌ぎを削ることができる実力者は豊島現名人、渡辺明二冠、永瀬二冠、
そして、まだまだ強い羽生善治九段等々と目白押しです。