私の実家はカウンセリング・ルームからそう遠くはありませんし、
前回実家に帰ったのが随分と前ということでもないのですが、
夏季休暇で里帰りして、のんびりとさせてもらいました。
皆様と同じように、私の故郷では
お盆になると恒例の盆踊り、花火等のイベントが催されます。
町内の軒先には提灯がずらりと飾られ、
通りが盆踊りのステージと変わります。
私の実家の盆踊りは、広場の中央のやぐらを中心にして
その周りを回りながら音頭に合わせて踊る形式ではなくて
その昔、阿波藩だったことから阿波踊りと全く同じです。
あっでも一つだけ
全国でも唯一?の地元独特の踊り凧踊り
(無形文化財になってもおかしくないぞ。)というものがあって
一子相伝の如く引き継がれています。
お盆は、夜遅くまで太鼓と笛と鉦(かね)の音が鳴りやまないのですが、
やかましいなんて気持ちは少しも起きず、
むしろ待ってましたの気分。
私の子供頃は、町内を流し踊りする数多くの連が
西の方から東の方からやって来て
すれ違う際に他の連に踊りは負けてはならぬと、
「ヤットサー、ヤットサー、マケナヤ、マケナヤ!」の掛け声が響いたものですが、
最近は、流し踊りをする連が減り、
メイン会場で踊るのが中心となっているのがちょっと寂しくもあります。
盆踊りには定番の掛け声が他にもあって(徳島も同じ)
「踊る阿呆に観る阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損々。」
「エラヤッチャ、エラヤッチャ ヨイヨイヨイヨイ。」
「一かけ二かけ三かけて 四かけた踊りはやめられぬ
五かけ六かけ七かけて 八っぱり踊りはやめられぬ」
最後の掛け声なんてあれです。
大人達がお酒をしこたま飲んで酔っ払ってくると
「一かけ二かけ三かけて 四かけた〇×▽◇はやめられぬ」
〇×▽◇部分が恥ずかしい言葉に変わって
無茶苦茶になったものですが、
ここ最近は、放送禁止用語の掛け声は聞いた試しがありません。
昔とは時代が違うと言うことなのでしょうか。
でもなあ、親も子供の私の耳をふさごうともせず
踊り狂っている人達を楽しげに見ていたあの時代。
お祭りなのだからと放送禁止用語を叫ぶことも
許されていたあの時代の方が
私は好きなのです。
誰もが美人に見えてしまう女性の装いと女踊り。
そして、最後は花火の締め
二尺玉が何発か打ち上げられるのですが、
その音と衝撃波がもうそれは凄くて
身体が衝撃波に押されて後ろに1メートル位ずり下がります。
自衛隊の駐屯地祭の時に体験した74式戦車の戦車砲の炸裂音と衝撃波と
いい勝負ですが距離がある分だけ花火の勝ちかもしれません。
数年前まで花火が打ち上げられると、
音にびっくりした飼われている犬たちが一斉に遠吠えをしていましたが、
ここ数年、犬の遠吠えは聞こえず
その代わり、二尺玉が炸裂すると車の防犯ブザーが一斉に鳴り出します。
まだまだ夏は終わっておらず、暑い日は続きますが、
恒例の行事を見終えると
私には、もうそこまで来ている秋が見えるとですたい。