香川県高松市
特別名勝 栗林公園
行こうと思えばいつでも行ける場所は後回しとなり、
近くて遠い場所となってしまっていることが案外と多くあって
この栗林公園もその一つでした。
この栗林公園、
国の特別名勝に指定されている文化財庭園の中で
最大の広さを持ち、なんと兼六園の7倍。
1千本もの手入れ松と咲く花々によって
一歩一景といわれる変化に富んだ美しさを醸し出します。
国内最高レベルだと認められた庭園のみ
冠することが許される特別名勝ですが
日本三大庭園の一つ偕楽園はどうした訳か
その冠が許されていません。
そして、栗林公園は
2009年のミシュランのガイドブックでも
三ツ星に選ばれています。
讃岐民芸館の鬼瓦
北庭回遊コースと南庭回遊コースがあり
まずは南庭コースへ
根上り樫
箱松屏風松
南梅林
暖かいのかもう梅がちらほらと咲いていました。
北湖
奥にビルが見えるのが残念。
魔を退散させるための陰と陽の岩
見返り獅子
日暮亭
西湖
野生の大きな鳥が、何鳥なんだろうか。
石壁
旧日暮亭
滝
津筏梁
小普陀
室町時代の石組みの手法で作られた丘で、園内の石組みの中で最も古く
栗林公園が始まった場所と言われているそうです。
掬月亭と南湖
偃月橋(えんげつきょう)
栗林公園の広大な池の全ての水は、
この奥の湧水から流れ込んでいるそうです。
湖の水は、京都や奈良で思い当たらないような驚きの透明感
富士山にならって作られた築山の飛来峰から見た
南湖と偃月橋
芙蓉峰(ふようほう)から見た北湖
ちなみに「ふようほう」は富士山の美称
北庭コースへ突入
芙蓉沼の蓮はしっかりと枯れて春に向けての準備中
栗林公園は1625年頃に讃岐国領主・生駒高俊公によって
現代の原型が形作られ
その後1642年に生駒公に代わり
高松に入封した初代高松藩主・松平頼重公(水戸光圀公の兄)に
引き継がれ1745年5代頼恭公の時に完成し
明治維新に至るまで
松平家11代の別邸として使用されました。
松平頼寿閣下像
第11代貴族院議長を務め、
第8・10代大東文化学院総長などを歴任した人物。
芝生広場
群鴨池
南庭回遊コースと北庭回遊コースを回ってみて
南庭と北庭の雰囲気が全く違っていて
もしかすると陰と陽を意識して作られているのかもしれません。
栗林公園は、明治43年に
文部省から発行された『高等小学読本』に
日本三名園よりも優れていると記載されていたようです。
いつの日かたっぷりと時間を用意して再び訪れて
今回以上にじっくりと
一歩一景を愛でてみたい気持ちになりました。
しかし、今更ながら昔の殿様は凄いですね。
このような規模の別宅が本宅(城)近くに持てるとは。