心の扉 神戸カウンセリング花時計

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揚げ物殺人事件

2023年03月30日 | 雑感・愚見

 

2005年 札幌市で苦手な揚げ物を

朝食と昼食に出されて激怒した80歳の男が、

50年近く連れ添っていた72歳の妻を

タオルで絞殺しました。

 

 

これは悲しい事件ですね。

朝に、揚げ物は好きじゃないのを知っているのに

何故、出すのかと文句を言い、

昼に再び揚げ物が出されたのをみてプッツン。

 

それまでにも色々なことがあって

怒りが堪りに堪ったゆえの凶行なんでしょうけど、

それでもなあ それでもなあ。

 

強く求めあって50年も連れ添った夫婦、

可愛さ余って憎さ百倍と言うのか、

万物流転と言うのか、

あまりにも悲しすぎる結末ですね。

 

怒りの発露は、致し方ないにしても

殺害までとなるとブレーキが機能していない状態なので

前にもご紹介させて頂いた

前頭葉の萎縮による老化現象の影響はどうだったのか。

 

老化で前頭葉が委縮すると

●意欲の低下●判断力の低下●感情抑制の低下

●性格の先鋭化が起こると言われています。

 

感情抑制が低下して

元来、怒りっぽい人がキレるようになる。

 

これらをある程度防止するには、

同じことを繰り返すのではなく

普段と違うことをするように心がけると

前頭葉を刺激して衰えることを

ある程度防止出来るとのことでした。

 

夫婦の状態として

80歳の夫が前頭葉の老化現象で

感情抑制の低下と性格の先鋭化が起きていて

72歳の妻が、若干の痴呆症があったような

最悪の状態だったかも知れません。

 

 

同じ内容ではありませんが、

夫が夕食に○○を食べたいと妻に伝え、

楽しみに帰宅したら全く違うものが食卓にが

幾度となく繰り返されていた夫婦がいました。

 

最初は、夫もまあそんなこともあるかと

受け入れていましたが、

風邪をひいて体調が悪いから

今日は、あっさりと麺類を食べたいと伝えたら

生姜焼きが提供されたりするようなことが

幾度となく繰り返されると次第に怒りが………。

 

もちろん妻側の素直でないコミュニケーションは、

食事だけではなく様々なところでおきます。

 

妻は、夫と同様に離婚を求める気持ちは皆無で

互いに結婚生活を続けたい気持ちがあります。

 

元来妻は、結婚前から不満等の自分の本心を

相手に伝えることでトラブルになることを

避けることを優先する性格で、

 

自分の人生に大きな存在となる夫には

なおさら素直に気持ちを伝えることを

避けていました。

 

なので全く別の形で夫への不満を表し

別の形について夫が怒ることは、

真の気持ちを怒られたり否定されることを避ける

妻なりの自分を守る手法だと思うのですが、

それでは夫婦間の問題は解決しませんし、

妻の本当の気持ちが解決するはずがありません。

 

夫は、そうは理解せずに

妻のそれを愛情がない。大切にされていない。

蔑ろにされている。馬鹿にされていると感じて

次第に許せないと強い怒りを感じるように。

 

妻が素直な自分の気持ちを伝えることが

解決のために重要なことになりますが

妻にとっては自分の気持ちを伝えることは、

 

大切な夫との関係を大いに危機に

さらすことになると感じているし、

素直な気持ちを拒否や否定されることは

自分の存在が全否定されるかのような

大きな危機に近づくことに感じます。

 

なので妻が施療によって

素直な気持ちを表現することが出来るようになることは

同時に夫との関係が壊れるかも知れない。

自分を全否定される危険に近づくことだと感じているので

のらりくらりと胡麻化して施療が停滞します。

 

解決のための取り組みを始めるための

大きな関門を突破すればもう半分以上は

問題が解決したようなものです。

 

妻側が変わることが難しいようなら

夫側が妻の素直でないコミュニケーションを

理解し受け入れることが出来るようになることも

夫婦の問題を解決する方法の一つになります。

 

 

 

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計



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