統合失調症だから無罪。
心神喪失状態であったから減刑。
といった文字を紙面に見る時、
「なんだかなあ。」
と思ってしまうのです。
今まで統合失調症と診断を受けた方との
多くの施療経験から言わせてもらうと
その方達は、大変苦しい状態の中でも
犯罪行為を犯すことなく生きている人達ばかりでした。
私は、先のような裁判結果を文面に見るたびに
多くの人に
統合失調症を受けている人は、
犯罪行為を犯しても仕方が無い人であるという
イメージを与えてしまう危険性を感じてしまいます。
そして、
心神喪失状態とは、
私は、正気で無い状態だと解釈しているので
どんな犯罪者であろうとも犯罪行為が行われている時には
心神喪失状態であるはずで、
でなければ、
心神喪失状態ではない犯罪行為となると
その犯罪者が、
呼吸をしたりご飯を食べるように
四六時中、当り前のように人に殴りかかったり、
暴言を吐いたり、盗みを働いていた時に
限られることになります。
いくら抗弁権が認められているからと言って
こんな詭弁と言うか、妄言と言うか
馬鹿な話と言うか、
第三者の私がどうしても納得がいかないのですから
被害にあった当事者の場合はなおさらだと思うのです。
統合失調症の診断を受けている人や
人格障害の診断を受けている人が
破滅型のコミュニケーションをしてしまい
人をイライラさせたり、不快にさせることはあったとしても
それと、
社会的ルールを大きく逸脱すると言うのは
別次元の話です。
統合失調症と診断を受けていようが、
受けて無かろうが、
人格障害と診断を受けていようが、
受けて無かろうが
犯罪行為をする人はするし、
しない人は決してしません。
あのような裁判結果は、
一見、社会的な保護、社会的な優しさや、
懐の広さや同情心や赦しと言ったような
進歩した社会、先進的社会の立派な精神性を
示そうとしているのかもしれませんが、
もう一方では、
犯罪被害にあわれた方々だけでなく、
統合失調症の状態でありながらも
人格障害と言える心の状態でありながらも
苦しい中で自暴自棄にならず、
苦しみを他に転化することなく
法律を大きく逸脱することなく
踏ん張って生きている方々を
冒涜しているように思えてならないのです。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計