東福寺 通天橋の拝観を終えて
方丈近くにある即宗院拝観へ向かいます。
即宗院の拝観は、東福寺の方丈庭園拝観まで
全く予定にはありませんでしたが、
清水寺の成就院の「月の庭」の影響なのか
立て看板の「月」の文字に惹かれたように思います。
即宗院 山門
山門前の立て看板には月の輪殿の文字が消えて、
千両万両の庭園と残紅と杉苔の庭園の文字が???
少し混乱したまま、即宗院境内の庭園へ。
後で判明したのですが、
この敷地は、平安時代後期に藤原忠道が
御所の東御堂を建立し、
その子の兼実が名称を月輪殿と改称。
その「月輪殿」跡の敷地にある現在の庭園の名称が
千両万両の庭園、杉苔の庭園と言うらしいので
以下は、千両万両の庭園とします。
千両万両の庭園
千両の花
庭園の名称になっている
千両、万両の花が至る所に咲いていました。
万両の花
花に詳しくない私には、
千両と万両の見分けがムズイです。
この庭園は、かつては東福寺の中でも
第一と讃えられたそうです。
東福寺境内には溢れる拝観者がいるのに、
ここの拝観者が少ないのは何故なのか?
とても静かな所で、
拝観者が少なくてゆっくりと拝観できたのは
私達にとって幸運なことだったように思います。
龍吟庵
龍吟庵は、即宗院から徒歩10秒。つまり隣接しています。
龍吟庵は、数ある東福寺塔頭の第一位に置かれているそうで、
龍吟庵の方丈は国宝で、
その方丈の東、西、南には枯山水の庭園があります。
国宝の方丈は撮影禁止。三庭園は撮影OK。
ただ、龍吟庵の拝観受付は16時まで、
現在の時刻が15時55分。
東福寺 閉門時間が16時30分。
拝観する時間として十分なのか、
東福寺 伽藍の撮影をする時間は取れるのか、
「え~いっ」と拝観決行!
東福寺 龍吟庵 南庭
まず目に飛び込んでくるのが
白砂が敷き詰められただけの南庭。
写真の右側には竹垣が見えます。
最初にこれを観た時には、
これは失敗したかなと思いました。
南庭、別の名称を「無の庭」
南庭と国宝の方丈の縁側部分
竹垣が良い味を出しているように感じます。
竹垣の模様、稲妻かな?
東福寺 龍吟庵・西庭
龍門の庭、清光苑とも呼ばれていて、
龍が海から顔を出して黒雲に乗って昇天する姿を
石組みにより表現しているそうです。
稲妻模様が施されている竹垣
東福寺 龍吟庵・東庭
不離の庭とも呼ばれる東庭は、
東福寺を開山し龍吟庵を住としていた大明国師が幼少の頃、
熱病にかかって山中に捨てられた時に、
狼の襲撃から国師の身を守った2頭の犬の話を
表現したものだそうです。
奥の3つ石が狼を表し、中央の長い石が国師、
その両脇の石が2頭の犬、
手前の3つの石も狼を表しているそうです。
龍吟庵 方丈
龍吟庵 山門
面白いことに龍吟庵の西庭と東庭の拝観後、
最初、あれ?としか思えなかった
シンプルな南庭の印象が違っていました。
南庭があるからこそ、西庭と東庭も引き立ち、
西庭と東庭があるからこそ、南庭が生きる感じでしょうか。
味わい深い良い庭でした。
初めての東福寺には驚かされましたし、
十二分の満足を得ることが出来ました。
紅葉の時期に来たので、紅葉の時期にこだわらず
塔頭の特別公開にからませて
二度、三度と訪れるに値する場所となりました。
最近は、普通で3つ先の駅の三宮駅に降りるよりも京都の方が多くなっている位に行きやすい所です。東京でいた頃の感覚で言うと、西日暮里からちょっと足を延ばして新宿にいくような感覚で京都に行っています。
驚きの安さです?
東京からだと京都まで約¥13,000です
ほんと羨ましい
名所巡りをし始めてから、つくづく思うのは日本にはこんな素敵な場所があったんだなあです。もちろん、日本だけでなく世界には素晴らしい所が沢山ありますが、今の私にとって世界はとてもとても無理です。
名所が盛りだくさんの京都、奈良、滋賀が近場にあったのは幸です。なんたって京都まで片道740円ですからびっくりです。これからも友人と名所を巡り楽しみたいと思っています。
実際に見に行きたいのですが
生活に余裕ができるまで
先生の写真で楽しませて頂きます!
うつくしや
石のならびの
天の川