旧益習館庭園は、淡路島の洲本市にある
徳島藩の筆頭家老の稲田氏によって築かれた庭園で
平成28年3月に兵庫県の名勝に指定されました。
私が長く生活拠点としていた地元に
こんな庭園があったという記憶が全く無かったのですが、
平成25年の8月に洲本市に寄贈されたことで
一般公開となったようです。
旧益習館庭園(きゅうえきしゅうかんていえん)
平成25年8月まで個人所有で
それまで公開されてはいなかったとしても
名勝に指定されるような庭園であるならば、
洲本市に凄い庭園があるとの噂位は、
漏れ伝わってきたはずなので、
あまり期待はせずに訪れたのですが。。。
旧益習館庭園
簡素な庭園入り口から一歩入っただけで、
「あっこれ凄い!」って
二人して声が出るほどの迫力満点の庭園が
私達の前に現れました。
この石燈籠がデカい!
この石灯籠は、身長182㎝の私が立ったまま、
そして、見上げながら撮影したものなので
その大きさを感じ取ってもらえると思います。
護岸に配置された岩もデカい!
日本で最大級の巨石を活かして作庭された庭園で、
護岸の岩の高さは4mを越えているそうです。
デカい岩で思い出すのは、
大阪城の石垣に使われている蛸石と呼ばれる岩。
あれは石垣なので庭園の巨石としては
日本最大級なのでしょう。
これまでの名所巡りで訪れた
数々の庭園の記憶をたどりましたが、
この荒々しさ、無骨さ、重厚感、迫力を
感じられる庭園が思い出せません。
京都の無鄰菴の時に、小さな格子戸を入って
目の前に現れた庭園を観た時の衝撃は、
あの感じは「わお、綺麗!」。
この庭で感じたものは、「うわおっ凄え!」。
京都三十三間堂の時に感じたものと似ています。
大きな岩が乱立していた室戸岬の海岸を訪ねた後に、
日本最大級の巨石を用いた庭園との出会い。
こういうのも何かの縁と言うのかも知れません。
旧益習館庭園は、池泉回遊式庭園で
巨石庭園を回遊して鑑賞できます。
最初は、5、6ヶ所撮影して終わる予定でしたが、
30か所以上、撮影していました。
明治3年に稲田騒動で焼失した
当時の建物が残っていれば、
わざわざ全国から訪れて鑑賞するだけの価値がある
観光スポットとなっていても
おかしくないように思います。
しかし、今時、少し前まで
毎日こんな庭園を眺めることが出来る自宅で
生活していた人がいたとは驚きました。
御報告
2019年2月26日に国の名勝に指定。