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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

新年の広告から-「資生堂」のモダニズム-

2006-01-01 21:41:28 | 徒然
とても穏やかな新年を迎えた、名古屋です。
今年1年、好事がたくさんありますことを。

今朝、新聞を読んでいたら一際目を引く広告が掲載されていた。
資生堂の年賀広告だ。
現在資生堂(トイレタリー含む)のCMに出演している、女優やタレント、モデルが勢揃い。
全員白い衣装に、赤い椿の花をつけている。

「椿」といえば、シャネルの「カメリア」を思い浮かべる人も、いるかも知れない。
資生堂は、ご存知の方も多いと思うが「花椿」と呼んでいる。
この「花椿」にはモデルとなる「椿」がある。
それが、松江市にある「八重垣神社」入り口にある、「玉椿」と呼ばれる「椿」が、それである。

「八重垣神社」は、「縁結びの神様」「子宝の神社」とも言われている。
資生堂の「花椿」には、そんな「女性の幸せ」という思いも、込められているのかも知れないと思っている。
と言うのも、このモダンなデザインができたのは、大正と言う時代だったからだ。
今のように、多様な女性の生き方が選択できない時代にあって、「美しく・健康的に」という願いは「良き結婚・家庭」ということへと繋がっていただろうと、想像できるからだ。

もうひとつ思うことは、このデザイン性の優れていること。
普遍的なモダンさを感じるデザイン。
「資生堂」という企業の持つ、「モダンで先進性を感じさせるイメージ」は時代を超える力を持っている象徴とも言えるように思われる。
シンボリックな「花椿」というマークに、企業が導かれ企業の生き方までにも反映している。そんなしなやかな強さを感じる。
実際の「玉椿」は、実にひっそりと佇み、田舎にある神社の風景に溶け込み、「資生堂の花椿」のモデルであることも忘れるほどの古い椿なのだが。

お正月、実家に帰ると元旦には「出雲大社」翌二日には「八重垣神社」と、渡り歩くのが慣例となっていた。
私には良縁がなかったが、友人に頼まれ「出雲大社」で購入した「縁結びの糸」は、それなりの効果?があったようで、頼んだ友人達は、それぞれに良縁を見つけ幸せな家庭を築いている。
今日の「資生堂」の広告を眺めながら、そんなことを思い出した元旦だった。