日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

あやかり商品-荒川選手人気-

2006-03-12 21:57:19 | アラカルト
朝日新聞のWEBサイトasahi.comに反り返るえび天、イナバウアーそば人気 静岡・新居と言う記事が、Upされていた。
この記事の下には、関連として「静香うどん」完成 佐賀・鳥栖と言う記事も紹介されている。
何れも、荒川選手の得意演技「イナバウアー」をモデルにした商品だ。

こういう商品を「あやかり商品」というのだが、一時的な話題となって人気を集めることができても、持続できないと言う問題点がある。
鳥栖のうどん屋さんは、このような「あやかり商品」を過去にも販売していたようだが、これがお店の人気となっていくのは、なかなか難しいような気がする。

もちろん、これらのお店のうどんや蕎麦が、不味いとは思わない。
第一、食べてみたことがないのだから、その味云々を言うべきではないだろう。
ただ、話題作り先行と言う発想であれば、違うのではないか?ということなのだ。
結局のところ「美味しい」とお客さんが認めない限り、固定客を掴むことはできない。
マーケティング云々と言うよりも、極々当たり前のことだろう。

そうは言っても、このような「あやかりビジネス」は、後をたたない。
元祖と言えるのは、NHKの「大河ドラマ」の舞台を観光スポットとすることだろう。
観光スポットとなれば、ドラマのネーミングをつけたお菓子がお土産屋さんの店頭に並ぶ。
ドラマ終了後は、閑古鳥が鳴くような状況となろうとも、他人様が作った話題に乗っかって一儲けと言う発想は、今でも続いているようだ。

本当に地域の活性化というのであれば、その地域の伝統や文化などを如何に発信し、リピート客を作っていくのか?ということを、真剣に考えて欲しい。
一過性の話題で、大切な文化財産を失ってしまったと言うことはないのだろうか?
食にしても、生活文化にしても・・・その地域の「オリジナル」を大切にした発想とビジネスが、もっと注目されても良いのではないだろうか?