日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

人の心とビジネス-一澤帆布-

2006-03-22 21:48:13 | ビジネス
昨日のWBC・日本優勝のおかげでいきなりアクセス数が増えています。
アクセスしてくださった方々には申し訳ないのですが、野球の話題と言うよりも「野球ビジネス」と言った内容ばかりで・・・期待を裏切っているのでは?と思っています。
それにしても、今日はWBC関連企業の株の取引が盛んだった様ですね。
バッティングセンターやスポーツ用品店でグラブを買い求める人が、増えているらしい。
確かに、昨日の試合は「これぞ野球!」というスリリングで、展開の速い試合。
野球の人気低迷が叫ばれて久しいが、結局のところ一球団に負んぶに抱っこではなく、それぞれの球団の持ち味を十分に発揮して、スリリングで展開の速い面白い試合をすれば、ファンが増えると言うことでしょう。
「スポーツの原点に立ち戻ることの大切さ」を、今回のWBCは教えてくれたのかも知れない。

昨年から相続問題などで話題になっていた、京都の人気老舗鞄店「一澤帆布店」。
どうやら一応決着に向いそうだ。
と言っても、円満解決ではない。
現在の「一澤帆布店」の通りを挟んだ向いに、社長を解任させられた方が新店舗を構え、新ブランドを立ち上げるのだ。
そればかりか、「一澤帆布店」で働いていた職人さん全員だけではなく、帆布などの仕入先までもが、新しい作業所への納品を決めているらしい。
この春新設された、同志社大学付属小学校の指定ランドセルといった、特注品且ブランド力をアップさせる提携先までもが、新しいお店を選んでしまっている。
おそらく、遺言状をタテに裁判で財産を引き継いだ現社長さんからすれば、面白くはないだろう。

以前、エントリーした時に指摘させていただいたが、裁判で勝っても一番大切なモノを総て失ってしまったのが、事業を引き継いだ現社長さんだ。
ビジネスの難しさと言うよりも、「ビジネスを動かしているのは人である」という、当たり前のことを忘れた結果だ。
特に、京都と言う土地柄と言うことを考えれば、当然だろう。

昨日、日本中が沸いたWBC。
そこで活躍した選手たちの多くは、決まったブランド=メーカーのバットやグローブを使っている。
使用感や自分の要求に応えてくれると言う、理由があるのだろう。
でも、それらが積み重なって「信頼」が生まれ、ブランドとなっていくのだ。
そんな当たり前のことを、忘れた経営者の像が現在の一澤帆布店の社長さんの姿だ。





WBCに見るナショナリズムとグローバリズム

2006-03-22 00:07:02 | アラカルト
今日の昼間、多くの人がテレビに釘付けになっていたのではないだろうか?
WBC、日本優勝おめでとうございます。
以前ご指摘をいただきました、mさんをはじめとする野球ファンのみなさま良かったですね。

ところでこの大会、メジャーリーグと選手協会が、中心になって行われていたのですね。
テレビのニュースで、初めて知りました。
「アメリカによる、アメリカのための、アメリカの大会」でなくては、いけなかった理由もよくわかりました。
ただ、何故この大会を企画したのかが、よく分からない。
オリンピックの競技種目から外れたことと、なにか関係があるのだろうか?

この大会、といっても日本が参加したグループリーグだけだが、その国の「グローバリズムとナショナリズム度」というモノを感じた。
その中で際立っていたのが、韓国とアメリカ。
まぁ、アメリカの場合大会の趣旨そのものが、「自国主義」(?)的でしたから、当然ですが、韓国については、チョッと考えさせられるところがあった。
それが、2次リーグの対日本戦。
イチロー選手が「不愉快」と、コメントした試合だ。

野球における国際大会というのは、今回の大会以外ではオリンピックぐらいしか思い浮かばないので、過去のオリンピックと比べることになるのだが、野球の国際大会でいくら勝利したからといって、ピッチャーマウンド(だったと思う)に国旗を突き立てた国は、あっただろうか?
野球ファンではなくても、ピッチャーマウンドは野球にとって神聖な場所だと言うことぐらいは知っている。
そして、その場所は国の代表としてではなくプレーヤーとして、汚してはいけない場所なのではないだろうか?
スポーツの世界における共通言語となる、象徴的な場所なのではないだろうか?

おそらく、対日本戦でなければ、あのような行為はなかったのではないか?と思う。
それほどまでに「日本」という国に対して、敵対的というのか対抗意識を出していることに、歴史的問題以上の何かを感じるのだ。
それは、先日行われたフィギュアスケート・ジュニアの大会で、優勝した韓国の選手に対する、韓国国内でのコメントにも感じたことだ。
そこまで徹底的に、日本に対する、ナショナリズム教育がされているのだろうか?と。
「隣国と仲良く」と言っても、これでは握手をする手にパンチを出しているようなものではないだろうか?そんな気がする。

反面、アメリカを打ち破り日本が準決勝進出の大きな要因となったメキシコなどは、まったく違う反応を示した。
それは、今日対戦したキューバも同じだ。
対戦相手に敬意を払い、互いに讃えあうコメントが、監督や選手たちだけではなく、観戦をしていた人たちからも聞けた言葉だ。

ビジネスだけではなく、様々なところで「グローバル化が必要」といわれて久しい。
本当のグローバル化とは、経済的発展の問題ではなく「いつ、どんな場所でも、相手を尊重し、讃え、謙虚になる」ということではないだろうか?
そんなことを、メキシコやキューバの人たちは、教えてくれた気がする。

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