日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

再生紙偽装で考えたこと

2008-01-23 21:34:21 | ビジネス
先週発覚した、「再生紙偽装」事件。
最初は日本製紙1社だったのが、どうやら「製紙業界ぐるみ」だったような勢いだ。
ところで、この事件が起きた当初「そんなに、騒ぐ事だろうか?」という気がしていた。
というのも「再生紙使用」ということそのものが、「時代の雰囲気に合わせて」と言う程度の意識で、企業が利用しているように常々感じていたからだ。
やはりその疑問は的中したようで、18日付けの毎日新聞には再生紙偽装:「環境重視」に製紙技術は追いつかずと言う記事が、掲載されていた。

しかしここにきて、意外な展開を見せ始めている。
それが同じ毎日新聞に今日掲載されている、再生紙偽装:国にグリーン購入法の見直し要望 市民5団体だ。
日本の製紙原材料の多くは、海外からの輸入木材に頼っている。
その木材が、海外の森林を破壊している、と言う指摘もされている。
このような記事を読むたびに感じるコトなのだが、日本の森林事業はドンドン先細りになっている。
その森林事業の政策している国や特殊法人は、森林管理と言う名のもとで「スーパー林道」を次々と作り、赤字団体となって財政圧迫の元凶とも言われている。
問題なのは、森林管理とは名ばかりで次々と作られる「スーパー林道」はあっても、肝心の森林管理となる間伐材の使用促進などに使われていないコトだ。
日本の森林管理のずさんさが、海外の森林破壊を促しているとしたら、単なる政策の失敗では済まないはずだ。

「再生紙」を使うコトは、環境にプラスとなることではある。
だが、その前に海外の資源を使うのではなく、国内の資源を有効に使うための政策が必要なのではないだろうか?
「再生紙を使う」という考えや行動は、「環境問題」に対してコトだが、まず現在の日本国内の製紙業の実態を知り、「上質紙である必要性」と言うコトを、使う側として考える必要があるのではないだろうか?

ところで・・・最近スーパーやドラッグストアーで一般的になった「牛乳パック再生トイレットペーパー 100%」というのは、本当なのでしょうか?
そして、パソコンの普及によって「ペーパーレス時代がくる」といわれて久しいように思うのだが、今こそ「ペーパーレス」を実行する時なのではないだろうか。