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プロ野球球団は、経営的には「お荷物」なのか?

2011-10-19 12:41:02 | ビジネス
プロ野球セリーグの横浜ベイスターズの身売り話が、本格化しているようだ。
一部報道では、「モバゲー」などを運営しているDeNAが現在の親会社であるTBSHDから、買収することにほぼ合意した、とある。

なんとなくだが、ここ2,3年ベイスターズはシーズン終了近くなると、このような話題があったような気がする。
でも、本格化する前に頓挫(?)してしまったようで、TBSがそのまま親会社となっていたという印象がある。

考えてみれば、TBSも昨今のテレビ局の経営状況から考えれば、プロ野球球団の経営というのはとても厳しかったのではないだろうか?
戦績もパッとしたモノではなく、積極的な選手補強という話題もなかったように思う。
そのようなコトを考えれば、今回の買収というのはTBSとしては願ったり叶ったり、という気がする。
ただ気になるのは、ベイスターズがセリーグのチームということだ。
某新聞社の主筆の某氏が、「ワシの知らんような企業が、セリーグの球団オーナーになるというのは、けしからん」というようなことを言い出し、口を出してきそうな気がする。

ところで、プロ野球の球団というのは親会社にとってお荷物なのだろうか?
確かに今回のベイスターズのような場合は、「お荷物」というコトになるのかも知れない。
しかしパリーグのチームに目をやれば、決して「お荷物」という感じはしない。
福岡の(ソフトバンク)ホークスにしても、北海道の(日本ハム)ファイターズや仙台の(楽天)イーグルスにしても、とても熱心な地元ファンがおり、戦績とは関係なく地元を元気にさせる力を持ち、愛されているように見える。
もちろん、セリーグにも阪神タイガースのような、熱心すぎるファンがいるチームもある。

そのように考えると、親会社にとってプロ野球チームが「お荷物」になるかならないかは、戦績や特定の選手のファンに頼らない、熱心なチームのファンがいるかいないか、という点が大きいのではないだろうか?
とすれば、親会社を含めチームが考えなくてはいけないのは「ファンの創り方」ということになる。
逆に言えば、これまでしっかりとした「ファン創りをしてこなかった」という点が、問題ということになる。
本当にゲーム会社が買収するのであれば、野球もゲームも好き!というファンから直接アイディアをもらい、ファンを増やしながらチーム強化をすることも可能かも知れない。

テレビというマスメディアの雄から、ゲーム会社へと経営が移るのであれば、旧態然としたプロ野球球団ではない、ゲームユーザーをも巻き込んだファン創りや経営というモノもあるように思うし、そうであって欲しい、と思っている。
社会的変化に伴い、元気な企業がプロ野球球団を買収しながらファンを楽しませる、というスポーツ経営のあり方もあるのではないだろうか?