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ルイ・ヴィトンと現代アート

2012-07-21 12:06:11 | アラカルト
昨日、一部新聞のWEBサイトなどに「ルイ・ヴィトンが草間彌生とコラボ」という内容を報じていた。
ルイ・ヴィトン公式HP「LOUISVUITTON KUSAMA」

草間彌生さんと言えば、日本を代表する前衛芸術家だが、一般的に知られる様になったのは、auのiidaシリーズ「Art Editions」シリーズからだったのではないだろうか?
この時、携帯電話に前衛芸術は必要か?という指摘もされた様に思うが、それよりも「何?この携帯電話??」と、話題性はあったもののある種の「際物」として扱われてしまった感があった。
実際話題にはなったが、この携帯電話を持っている、と言う人にお目に掛かったことはない。

草間さんご自身はご自分の制作活動を続けられていたし、ベネッセが瀬戸内海の直島・豊島・犬島などで展開をしている
ベネッセアートサイト直島」
には、草間さんの作品として有名な「水玉模様のカボチャ」が桟橋に置かれ、島を訪れる人を出迎えている。

ただ「前衛芸術」と言う性格上(?)、草間さんの作品については「好き・嫌い」がハッキリ分かれるようだ。
何より「芸術作品?」と、思っていらっしゃる方もいるかも知れない。

その草間さんの「水玉模様」をヴィトンが起用し、バッグだけでは無くヴィトンが現在積極的に展開をしているアパレルにまで起用するという。
日本のヴィトンショップのウィンドウに、草間水玉模様のヴィトンのバッグやアパレルが、飾られる日も近い、と言うコトだろう。

元々ヴィトンは、日本の現代アート作家には理解があり、数年前には村上隆氏の作品を取り上げ話題になった。
その後、ヴィトン社がヴェルサイユ宮殿で村上氏のアート展を開催するにあたり、フランスで「ヴェルサイユ宮殿を冒涜している」と、問題にもなったので覚えていらっしゃる方も多いのではないだろうか。

その様な流れから考えると、ヴィトンが草間さんを起用するのは判らない訳では無いが、日本の市場であの水玉のヴィトンを買いたい!是非持ちたい!と言う人がどれほどいるのだろう?と、考えてしまうのだ。
まぁ、ヴィトンがスポンサーとなった芸術作品を購入し、使う、と言う気持ちなら大丈夫だと思うが、ヴィトンの新作!と言う程度では、日本では難しいと言う気がする。