日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

クリエイティブ力と片付け力

2014-04-17 16:00:56 | アラカルト

昨日、FMを聞いていたら「机が片付いていない人のほうが、クリエイティブ力がある」という話があった。
この話の素は「ひらめきはカオスから生まれる」と言う本の紹介でもあったのだが、片付け能力と断捨離能力が著しく低い私としては、少し嬉しい話題だった。

しかし、机が汚い(片付けができていない)=クリエイティブな力がある、とは言い切れないようだ。
確かに、本の帯には「机が汚い人のほうがクリエイティブなのは、何故だろう?」とあるのだが、そう簡単でもようなのだ。
大切なことは、専門分野については深い知識がある一方、様々な分野に対して好奇心や興味関心が持てる、いわゆる「T字型ビジネスパーソン」のコトを指しているようだ。

違う言い方をするなら、全く異質なモノとモノ、モノとコトを組み合わせるコトを発想する力の有無が、「クリエイティブ力」というコトになると言う。
「クリエイティブ力」というと、「ゼロから発想する力」と捉えられがちだが、実は「ゼロから発想」と言うことは、とても難しい。
むしろ、アイディアの素地となるモノは、全く関係のないトコロにあり、その全く関係の無いトコロにあるモノ・コトを目の前にあるモノ・コトと組み合わせ、ある種の化学反応のようなコトを引き起こす力を「クリエイティブ力」というようだ。

では、何故「机が汚い」という言葉が使われているのか?と言うと、机が汚い→捜し物が多い→捜し物をしている時に全く関係のないモノ・コトを見つけて、探しているモノ・コトと組み合わせるとどうなる?と、考えるからだそうだ。
もちろん、それで机がきれいになるわけではなし、益々机の上が汚くなると言う可能性のほうが大だ。少なくとも私の場合はそうだ(苦笑)。

そう考えると、今の日本は企業だけではなく学校なども「最初からある程度の回答を求めている」のでは?と言う気がする。
と言うのも「机の汚い人」は、ご想像通り「失敗も少なく無い」からだ。
机のきれいな人の思考は、最初からある程度の回答を予測し、その予測に従って組み立てていくらしい。
突発的な発想力ではなく、積み上げていく発想力というと分かり易いかも知れない。

突発的な発想力も積み上げていく発想力も、大切だとは思うのだが、「突破力」という意味では「突発的な発想力」のほうが力がある。
何故なら、多くの人が想像をしていなかったコトが多いからだ。
そう考えると「机が汚い=管理能力が無い」と判断をせず「突破力のある創造性がある」と、評価すると、様々なトコロでイノベーティブなことが起きるかも知れない。