日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

テレビ離れは進んでも、コンテンツ産業としては伸びている?

2014-04-22 19:49:35 | ビジネス

中日新聞(東京の方は「東京新聞」になると思います)のWEBサイトを見ていたら、「へ~~~」と思う記事があった。
それが、「テレビ番組輸出額100億円超」と言う記事。
中日新聞:テレビ番組輸出額100億円超 12年度総務省調査

調査年度が12年なので、今現在どうなのか?と言うと不明な点も多いが、若者を中心にテレビ離れが進んでいる、と言われている国内において、番組の放送権や番組関連の商品などの輸出額が100億を超える、と言うのは意外な印象がある。

50%以上を超すアジアでの人気というのは、わからないでもないのだが欧米でもそれぞれ20%以上というのは、意外だった。
特に、テレビ文化の発信地?というか、日本がかつてテレビ番組のお手本としてきた北米(おそらく米国が中心だと思われる)への輸出が22%と言うのは、驚きだ。
それだけ、日本の文化が海外諸国で注目されている、と言うことなのだと思う。

ただ、気になるのはその内訳だ。
日本のテレビ番組というのは、実にバラエティーに富んでいる。
NHKのEテレの番組欄等は、分かり易い例だと思うのだが、幼児向け番組から大人の趣味講座、お料理番組もあればクラシック音楽のコンサートの後には、美術館めぐり・・・。
Eテレの意味である「education」という意味からすれば、幼児から大人までの「EducationProgram」というコトになるのかも知れないが、1日の中でこれほどバラエティーに富んだ番組構成をしている「教育放送」も珍しいかも知れない。

民放にしても、朝から夜まで生活者のライフスタイルを意識した番組構成になっている。
朝の情報番組では、交通情報や天気予報、占いのコーナーまであり、夜のプライムタイムでは、ドラマとバラエティー番組が目白押し。
一方、BS等ではこれまた違う番組を制作・放送をしている。
そう考えると、日本のテレビ番組というのは、実に幅広く様々な世代を対象とした番組作りをしているのかもしれない。
逆に散漫になりすぎたり、「テレビ番組=ドラマ視聴率」あるいは「スポーツ番組=野球中継しかも主に巨人戦)」と、かつての人気番組が今でも人気の中心である、と思い込んでいるのかも知れない。

ただ、テレビ離れと言う現実が、日本のテレビ番組をコンテンツ産業として鍛える要因となっているとすれば、皮肉な結果という気がする。
そして、苦肉の策?として考えられた「番組関連商品」が、テレビ番組と一緒になって「コンテンツ産業」として輸出されているとすれば、そのアイディアもまた日本的というコトと言うことになるのだろう。