GW前半。明日はお休み!と言う方も多いと思う。
季節柄、近場の公園でのんびりゆったり気分で過ごすには、丁度良いだろう。
そんな季節に合わせたかの様な新商品の紹介が、新聞にあった。
朝日新聞:パナソニックが花柄の新掃除機 フォルム成形法を改良
お若い方は、印象がないと思うのだが、30~40年くらい前、花柄がプリントされたキッチン用品が数多くあった。
代表的なモノは、ポットやジャー炊飯器だったと記憶している。
もしかしたら、冷蔵庫などにもあったかも知れない。
その当時ヒットしたかどうかは定かではないのだが、この「花柄ブーム」も数年で終わった様に思う。
確かに「キッチンに花がある」と言うのは、おしゃれだと思うのだが炊飯器やポットには必要?と言う感じだった。
生活者のライフスタイルも変化し、シンプルなキッチン、使いやすさ重視になった頃からこの「花柄キッチン家電」は、徐々に姿を消していった。
おそらく今では、ポットも炊飯器でも「花柄」の商品はほとんど無いと思う。
その様な時代を経て、まさか!と言う思いでこの新商品の写真を見たのだった。
確かに機能重視のシンプルなキッチン家電が主流になっている反面、30代の主婦を中心に「北欧インテリア」が人気になっている。
シンプルな中にも使いやすそうなデザイン性があり、それでいてどこか可愛らしさも持っている。
おそらく、その様な生活者の意識変化に対応した、と言うことなのだと思うのだが、「何故掃除機に花柄?」という疑問がある。
掃除機そのものを、「納戸などにしまう=掃除機を人目に付かないように隠す」のではなく、インテリアの一つとして、リビングなどにおいても違和感がない、と言う発想なのかも知れない。
実際使っている人達は、掃除機をインテリアのように置きたい、と考えているのだろうか?
掃除機という製品の性格上、その様なコトを求めている生活者はあまりいないのでは?と言う気がするのだ。
日本の家電は、これまでユーザー本位という考えで様々な進化を遂げてきた。
おそらく、行き着くところまで行き着いたのでは?と言う感があるほど、進化したと思う。
その中で、新しい付加価値製品を出していく、と言うことを考えると、とても厳しく難しい部分があって当然だろう。
だからと言って、「花柄プリント」なのだろうか?
プリントが難しい素材に、美しいプリントを施す技術というのは、素晴らしいコトだと思うが、それは掃除機に必要とされている技術なのだろうか?
何より、生活者は「花柄プリント掃除機」を求めているのだろうか?
パナソニックという大企業なのだから、キチンと生活者の意識調査をし、マーケティングを行っているとは思うのだが、どこかチグハグさを感じるのだ。