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AIと介護は、親和性が高いかもしれない

2019-02-16 21:43:43 | ビジネス

Huffpostを見ていたら、とても興味深い記事があった。
Huffpost:アレクサ、おばあちゃんにトキメキをあげて。認知症の祖母へのプレゼントが生んだ意外な効果

記事の見出しとなっている「アレクサ」とは、Amazonエコーに搭載された機能の一つだ。
この記事にあるように、認知症になると「同じことを何度も聞く」という症状(というのだろうか?)が現れる。
普段介護をしている者からすると「同じことを何度も聞く」ことに、答えるというのは案外苦痛なのだ。
実際、私の亡くなった母は、亡くなる2,3年前から認知症の症状が顕著に現れ、日に何度も同じことを訊いたり、話したりしていた。
それほど長い時間を過ごすわけではないが、とても疲れた記憶がある。
傍から見れば「そのくらい」と思われるようなことであっても、介護には苦痛となる些細な要素が、驚くほど多いのでは?という、気がしている。
そのような経験から、この青年が祖母に上げた「Amazonエコー」の仕掛けは、介護される側にとっても介護をする側にとっても、メリットの大きなものだったと思う。

上述したように、認知症の症状の一つに「同じ話を繰り返す」ということがある。
家族であっても(というよりも「家族だからこそ」かもしれないが)、「その話は、さっきも聞いた」といってしまいがちになる。
話を聞かされる家族の何気ない言葉で、認知症患者にとって「自尊心」などが傷つけられたと、感じることも度々あるはずだ。
それが、認知症などを進行させる、ということもあるのでは?と認知症の症状が出ていた母の姿を見て、感じた部分でもある。
ところが、AIなどを搭載したぬいぐるみなどは、同じような話を繰り返し聞いても、飽きずに付き合ってくれるのでは?という期待をしている。
独居老人など「話し相手がいない」という高齢者にとっても、良い話し相手になるのではないだろうか?

そして、Amazonのエコーの機能のように「カーテンを開けて」とか「エアコンをつけて」という音声による様々な操作は、体の自由がきかなくなった高齢者や身体的ハンディを持っている人にとっては、とても便利な機能のように思われる。
この音声による操作の種類が増えてくれば、自宅での快適さも増えてくるのでは?という、気がしている。

そして高齢者や身体的ハンディのある人達が、実際には動くことはできなくても自主的な活動を促すことで、認知症や身体的機能の回復を促すことになるかもしれない。
そのように考えると、AIは介護と親和性が高い可能性があるのでは?という気がしてくるのだ。

お知らせ:明日からしばらくの間、母の墓参りの為に帰省します。
     そのため、ブログをお休みさせていただきます。